Campus Report 2004

熊谷 真理 to UCLA Anderson School of Management(全20回)

MBAホルダーへの道

Vol.1 留学までの道のり2004

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初めまして、今秋からThe Anderson School, UCLAにMBA留学をする、熊谷真理です。執筆時点ではまだ仕事をしていて、渡米は8月半ば過ぎの見込みなので生活関係については参考になりません。ごめんなさい。そこで、留学について迷われている方も多いかと思いますので、今回初めてのレポートとしては、MBA留学を思い立った経緯・留学準備期間についてよく受けた質問に対する回答という形で書かせて頂きます。

<何故留学するのか?>
理由1:経営のスタンダードを学びなおす

外資系金融機関で内部監査とリサーチを行う中で、優れた上司と同僚にめぐり合う機会を得ました。その多くはMBAホルダーで、日常語は英語という環境の中で、日本企業ないしは日本事業の概況を報告しておりましたが、年数を重ねれば、仕事の内容も変わっていきます。増えて行く彼らからの質問に対して納得できるような対応ができず、「キャリアの壁」を感じ始めざるを得ませんでした。

また、多くの側面で日本企業はきわめて特殊であるため、彼らの言う「世界の常識の壁」にも度々ぶつかります。壁にぶつかりながら、やがて自分の整理されていない知識の限界を感じ始めたというところでしょうか。尊敬する上司と同じ土俵に乗り、日本の特殊性を自分のアドバンテージに変えていくためには、まず経営のスタンダードを学び直さなければならない。

また、今後の自分のキャリアをクロスボーダーでマネジメントしたいのであれば、全体における自分の位置感を効率的に学ぶためだけでも、MBA 留学は価値があると考えました。

理由2:金融に偏りすぎていた自分のキャリアを見直す

仕事に忙殺されて自分自身をよく見直すこともなかったため、金融に偏りすぎていた時間の過ごし方を二年間の学生生活の中で幅広く見直していきたいことも動機のひとつです。とりわけ、アナリストという職種では高い専門性が求められるため、バランス感覚が求められる局面が少なく、世の中とはかけ離れた時間の過ごし方をされる方が少なくありません。

クレジットアナリストといえば聞こえはよいのですが、歴史的低金利が続き、銘柄選好が意味を持たない日本の特殊な市場環境においては自分自身の仕事の意味合いを問い直す局面もありました。どれだけ社会に貢献できるのかという尺度からも、金融業界を離れたところからゆっくり見直していきたいと考えています。

理由3:海外で就職する

バランスの取れた価値観をよりよく身に付けるためにも、外から内を見る形でのキャリアチャンジをいずれ実現したいということも留学の動機のひとつです。学歴社会であるアメリカではMBAはマネジメントの最低条件として求められるケースも多分にあるため、海外のディプロマはいわゆる片道切符的な役割も果たし得ます。もちろん、MBA留学はマネジメントのための必要条件ではありません。 

実際、日本のトップマネジメントのうちMBA ホルダーは2%程度に過ぎませんが、才覚のなさを自覚している私の場合、実証された経営学を学ぶのが一番の早道と考えました。

理由4:生活環境の改善

生活面では、豊かな生活環境を大事にしたいという個人的希望もありまして、卒業生の「幸せ度ランキング第一位」のUCLAに出願を決定しました。トップ校であれば、それほど授業の質に差はないとの先輩の言葉をそのまま信じ、カリフォルニアの青い空の下のほうが、寒いところが苦手な私は勉強が捗るのではという浅はかな考えの下、準備期間も短かったため、1校のみ出願としました。 

<何故国内ではだめなの?>

国内MBAがもてはやされる最近は、なにもわざわざ留学しなくてもというご意見もいただきました。国内で英語で授業を行うMBAもあるようですが、外資系で働いてきた私の場合、日本から見た海外に対する視野の狭さを痛感していたため、国内MBAは最初から選択肢にありませんでした。

また、学校生活の中で養うことのできる教授陣を含めた国際的な人脈も、個人的には大きな魅力です。日本の金融は米国に比べれば10年遅れているというのはよく言われるところですが、専攻する分野によっては、知識を先取りできる利点を考慮すれば、留学する価値は十分あるのではと考えました。

<学費が高すぎない?>

MBA留学というテーマは大学卒業時点から気にはかかっていたものの、高い学費に対する効果に疑問を抱き続けていたため、自分自身かなり長く足踏みをしてしまいました。学費の高騰は言うまでもなく、州立大学であるUCLAも大幅な値上げに踏み切っています。

しかし、人生に対する先行投資と考えればある程度の出費はいずれにしろやむをえないのかなと踏み切りました。何もやらないことで後悔するくらいであれば、遅すぎるということはないと思います。

<受験勉強はどうしたの?>

最初に申し上げますが、あまり多くの方には参考にならないと思います。2003年9月半ばに決意した時点では出願までの流れの把握すらできていない状況でしたが、できるだけのことをしてみようと急ピッチで留学準備を始めました。時間的制約から、インターネットやETSが出版しているGMATの問題集のみという独学に近い形で試行錯誤したのですが、12月初めでもGMATの点数が目標点数まで伸びませんでした。

最近のGMATの出題は中国での過去問題流出や受験予備校の隆盛などの影響もあるのか、問題集一辺倒では点数が伸びません。とりわけ、Verbalでは論理力の組立能力がが問われるため、短期的な学習効果を望むことは難しく、勉強方法の見直しも含めてもっと早めに取り組んでおけばよかったというのが反省点です。

12月初めで2回の受験を終え、650点ギリギリというところでしたが、試験の点数はあくまで目安でしかなく、エッセイを頑張れればトップ校出願も無理ではないというカウンセラーの方の言葉に支えられて、とりあえずエッセイを書き始めました。

エッセイで最も大事なことは「学校に対する熱意」だと言う先輩の言葉を信じ、自分が熱意を持てる学校を探しに、各地の学校巡りに出発しました。各校の特色はかなり明確に出ているため、ランキングだけではなく、自分自身とのフィットを大事にしながら、学校選びをするのが最も大事だと思います。

UCLAの場合、西海岸の特色である起業家精神、生活環境の充実とユーモアを大事にするバランス感覚、アジアとのつながりの強さ、比較的少人数であることが個人的に魅力的でした。学校のテーマであるwork hard play hardというのはそのまま自分自身のテーマでもありますし、人脈だけではなく個人のキャラクターを重視する学校の姿勢にも魅力を感じました。

将来に対するビジョンがしっかりしていれば、エッセイは時間のかかるものではありません。自分自身に対する過去、現在、将来が推薦状も含めて学校側からは徹底的に問いただされますが、年末になんとか出願を終え、年初にはインタビューを済ませました。2月初め、メールで合格通知が届きました!

<就職は大丈夫なの?>

失敗したら諦めもつくとの思いから、受験時代は様々な考えや迷いもありませんでしたが、いざ合格してみれば、自分自身の将来について改めて考える日々が続きました。この間、最も効果的だったのは、やはりビジネス・スクールの卒業生の方々、信頼する上司や友人、MBA仲間から頂いたありがたいアドバイスでした。 

投資銀行で長く働いた私の場合、現職のベネフィットと学生生活の機会損失は大きく、同じ職種でキャリアアップを図るのであれば有利とは言い切れない面も多くあります。しかし、不安感は勉強に転嫁し、就職には問題ないという先輩方の言葉を信じて、MBA体験を通じた2年間の考え方の変化を、皆さんと共有できていければと考えております。最後になりましたが、今後2年間、宜しくお願い致します。

では、次回は学生生活の始まりについて書く予定です。

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