夏が終わる頃、早速リクルーティングシーズンが始まりました。去年一年生の時は割りと余裕がありまして、10月後半から始動したかと思いますが、さすがに2年生になりますと、そんな余裕すら与えてもらえなくて、学校が始まる前後と同時に、各企業が学生の囲い込みを始めます。
通常のプレゼンテーションは当然ながら、それ以外にも非公式なルート、例えば、学生クラブなどを使い、"Happy Hour"という名目で目当ての学生に目星をつけたりしています。
以下は典型的な一週間のイベントスケジュールです(具体的な名前は省略します):
Monday | Consulting Reception (night) |
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Tuesday | Banking Reception/Consulting Reception (afternoon/night) |
Wednesday | Banking Reception (night) |
Thursday | Banking Reception (night/happy hour) |
Friday | Consulting Coffee Conversation (afternoon) |
場合によって、その倍以上のイベントが入る週もあります。そうなると、学生は当然授業もありますので、全てまともに参加したら、とてもじゃないけど、回らなくなるから、学生の中であの手この手を使う人が出てきます。
例えば、コーポレートプレゼンテーションがだぶる、あるいは授業があって、参加できない場合には、友達に頼んで取りあえずサインシートにサインしてもらうのが一般 的になります。お互い様なので、他の学生もあまり嫌がりません。あるいは、適当に顔を出して、効率よくキーパーソンを探し出し、話しをして、その後はしごをして、他の会社イベントに顔を出して、キーパーソンを攻める学生もいます。
二年生になって感じているのは一年生の時と比べ、だいぶ自分のやりたいことが絞ってきたので、昔のように、何でもいいから、取りあえずコーポレートイベントに出て、サインをして、人と目的もなく話しをすることはだいぶ減ってきました。その分、私は勉強やプロジェクトまたは妻との時間に当てるようにしました。やはり、数の問題ではなく、質が大事ではないのかと思います。いくら内定を貰っても、あまりやりがいを感じない仕事に就くこと自身が返って苦痛になり、自分にとってはマイナスにもなりかねます。
さて、話しを就職活動に戻します。個人的な感想ですが、景気が悪くないこともあり、昨年と比べ、活発的になっているような気がします。例えば、最初話したように、各企業も優秀な学生を取るために、必死で通 常のコーポレートイベント以外にも、非公式的にも、積極的に学生とコンタクトを取っています。
例えば、マッキンゼーは非公式的に"マネジメント・コンサルティングクラブ"を通 じて、コンサル業界に関心のある学生を集め、ケーススタディをやったりします。また、I-Bankも例えば、メリルはファイナンスに興味のある学生を集めて、授業が終わった後に、"Leveraged Finance"のケーススタディをやったりしています。
会社側としては、まず学生に自分の会社をアピールすることになる上、集まる学生の中でいち早くお目星を付けられるメリットもあります。学生にとっても、会社側にアピールできる一方、普段授業中でカバーされていない、しかも実際のケースをやることによって、ある程度の技術を身に付けられることも人気を集める理由の一つです。そういったケーススターディはある意味ではミニインターンシップの役割を果 たしていると言えます。
さて、私はお勉強のために、先日マッキンゼーのケーススタディに参加しました。目的はトップクラスのコンサルティング会社のコンサルはどのような思考回路を持って、物事を分析するのかを見てみたいことです。皆さんにある程度、それをお見せできればと思いますので、次回はそのケーススタディのことについてお話ししましょう。