#Rome! By all means, Rome
約1年半、私はフランスで暮らしINSEADに通った。前々回に書いたとおり、もの凄い「詰め込み」なので学期と学期の間は、土日含めて3日しか休みがなかったりする。それでも1月スタート12月修了の冬コースだったので(他に9月スタート7月修了の夏コースがある)1ヶ月半の夏休みもあり、数多くの旅行を楽しめた。
今回はそこでのお話し。
まずは3月初旬に行った、Roma(仏語綴り)での2日間。これは誠に素晴らしいものだった。
最初はちょっとした驚きから始まった。
Torinoオリンピックの開会式で気がつかれただろうか。日本はNipponでもJapanでもJaponない、Gipponeだったのだ。これはビックリした。ローマのホテルで日本への国際電話の仕方を調べようと思って、電話帳を開いても「J」のところにJapanに近い綴りがないのだから。
イタリア電話公社は日本をなめているのか!とちょっと本気で思ったが、気を取り直してリストを眺めていたら、ああ、これかと。
その後、ホテルの自室から日本に国際電話を掛けて毎分2000円チャージされたのもビックリしたが。
さて、Romaで最初に訪れたのはバチカン市国、システィーナ礼拝堂。ミケランジェロの壁画「最後の審判」は修復中で見られなかった。でも一杯の「笑顔」と出会えた。
ヨーロッパでは北から南にかけて子供大好き社会になる。イギリスでは、子は高校を卒業したら100%家を出て、そのまま戻らない。親もその巣立ちの時をまだかまだかと待ちかまえている。
一方、スペイン、イタリアでは子供大好き、家族大好き、お母さん大好き、だ。Romaも全く例外ではなく、行く先々で私たちの長女(生後5ヶ月)は、圧倒的な人気を博していた。若い男性以外は老若男女、みんながニコニコしながら寄ってくる。それどころかイタリア人の集団に囲まれて軟禁状態になったことも2度。ミラノから来た女子高生30人が「今度は私がこの子と一緒に写真を撮る!」と長女を奪い合って、30分間。イタリアの農協の団体さんに取り囲まれて15分間。
日本人の新生児が当地では珍しいせいもあるだろうが、特有の「真ん丸さ」が、受けたようだ。細い目に低い鼻、まっすぐの髪・・・私たちに当たり前のものが「赤ちゃんらしい」「カワイイ」と映る。
ともかく、人々の笑顔に囲まれて、とても快適な2日間だった。バチカン、パラティーノの丘、フォア・ロマーノ、トレビの泉、そしてスペイン広場。
ヨーロッパではどこが一番良かったかって?それはもちろんローマ、なんと言ってもローマ。(「ローマの休日」より)
#Hasta la vista, baby
アスタ ラ ヴィスタ、これはスペイン語で、また会う日まで元気でね、じゃあまたな、という意味。それを英語として使うとちょっとワルぶった感じの別れの挨拶になる。
ターミネーター2で最も有名なこのセリフは、故に日本語字幕では「地獄で会おうぜベイビー」と訳された。名訳である。
当時、ちょうどT2が封切られていたのだが、私はフランス語に吹き替えられたT2(てるみなたー・どぅ)も、フランス語字幕のT2(そんな素早く仏語を読めない)も勘弁だったので、日本に帰国後見た。
さて問題は、この映画のスペイン語版だ。スペイン人にとってHasta la vistaは日常語。ちっともワルぶってない。さてスペインのT2配給元はどうしたか?
なんとこのスペイン語を、SAYONARA, babyと『訳した』のだ。
......以下の続きは本でお読み下さい。