#なぜ靴を通販で買うのか
私は最近、靴をよくネットで買います。使っているサイトは主に「javari(ジャヴァリ)」。Amazonの提携サイトなので、Amazonのアカウントを持っていれば、新規の登録は必要ありません。
とはいえ、靴は何よりも履き心地がダイジです。どんなに素晴らしいデザインで、かつ、それが安かったとしても、履き心地が悪いものは決して買う気にはなりません。だから今までは、必ず店頭で試着をしてから買っていました。
それでも、気に入ったデザイン・良い履き心地・手頃な値段、の三拍子が揃った靴に出合うことは、ほとんどありません。だから、そういった靴を見つけたときには、即、もう1足。靴は定番が少なく、売り切れゴメンの商品だからです。
javariの魅力はなんといっても、その品揃えにあります。なんと、レディースシューズが約4万アイテム(サイズは除く)、メンズシューズが約2万5000アイテム(*1)! 今回狙っていたのはメンズのブーツ。愛用品がへたってきたこともあり、何かないかと探していました。
Javariのメンズブーツ約3000アイテムの中からじっくりと品定めです。
こんなことが出来るのは、通販サイトしかありません。特に男性にとってはそうです。女性と違って購買頻度が高くない男性向けに、ファッショナブルな靴を大量に展示してくれるリアル店舗など、この世にはないのです。通販サイトだけが、「ファッショナブルな靴を選ぶ」という楽しみを、男性に与えてくれるのです。(ちょっと大げさ?(笑))
(*1)LOCONDO.jpだと、レディースシューズ約1万5000アイテム、メンズシューズ約6000アイテム。
#javariの圧倒的品揃えの力
履き心地の話はどうなったかって?
javariでは「返品自由」という仕組みをとっています。理由にかかわらず、きれいに試着しただけのものなら、無料で返品が可能です。だから、取り敢えず注文して、家で試着し、履き心地がよければ買えばいいのです。
もちろんその返送料は価格に含まれているわけですし、やたら返品しまくるヒト(*2)の分も自分が負担しているのは、あんまり気分のいいものではありません。
それでもなお、品揃えが多いがゆえに、この履き心地の問題すらが、ネット通販にプラスに働きます。
「デザイン・履き心地・値段」の三拍子が揃った靴に出合うことは滅多にない、と書きました。でもそれに出合ってしまったら?
これまでは、予備で同じものをもう1足買っていました。今は、色違いや素材違いを2〜3足買ってしまいます。ネットの上では、そのメーカーが出している、すべてのバリエーションを見ることが出来るのです!一方、リアル店舗で扱いうるのは、メジャーになり得るものだけです。つまり色なら黒と茶色。なんとツマラナイ...。
結果として今回は、ヌバック調でブルーのショートブーツをまず1足買い(これは在庫が残り1足だった!)ました。
そしてその履き心地が気に入ったので、その日のうちにもう1足、色違いを購入。今度はワインレッドです。
もちろん、これまで愛用していたブーツを2足、処分することにして、全体の数は増やしません。
(*2)よくあるのはサイズ別に3足発注して、気に入った1足だけ残して2足(もしくは全部)を返品するというもの。
#3年ぶりのデスクトップPC買い替え
私はここ20年、店頭でPCを買ったことがありません。ずっと通販(*3)です。仕事用と個人用、家庭用も含めれば、延べ15台以上でしょうか。
Apple、DELL、HP、富士通といった大手あり、EPSONのような中堅あり、Frontier、JUNONといったBTOビルダーあり。ほぼ毎回、新しいメーカーにチャレンジです(笑)
もともとPCは通販で買いやすい商品です。商品の価値はスペック(CPU性能や記憶容量など)で明確に表され、品質はWindowsとIntelが保証してくれます。HDDなどの基本パーツも信頼性高く、どのPCを買ってもそれほどのハズレはありません。
私は種々のカスタマイズを楽しみながら、そのときどきのハイスペックマシンをつくり上げていました。さして高負荷な使い方をするわけでもないので、ただの趣味です。
でもこの趣味、お金というより私の時間を大きくとるものと、なりました。それは、高いはずの信頼性が、それほどではなかったからです。統計的に有意かどうかはともかくとして、2割ほどは最初からハード面での不安定性を抱え、6割ほどは2年もしないうちに、ソフト的な不安定性を示していました。
異音がする、熱くなる、止まる。遅くなる、固まる、落ちる(ブルースクリーン!)、起動できない。大抵の「不具合」は経験させてもらいました。その度に、ネットで対策を調べ、どうしてもダメならメーカーのコールセンターに電話し、でもあっさり「再インストールしてください」と言われ、「そんな答えなら最初からわかってる」と心の中で毒づく日々でした。
(*3)例外は数年前に買ったMacBook Air。アップルストアのオペレーションを体験したくて、渋谷アップルストアで購入。
#PC不具合との戦いからわかったこと
PC不具合への対応に費やした、延べ何百(何十ではない)時間の結果、わかったことは
・メーカーのサポートHPはまったく役に立たない。特にHP内の検索機能で正解にたどり着くことは決してない。Google検索の方が100倍マシ
・メーカーのコールセンターも役に立たない。自社提供のハード・ソフトの責任範囲を決して超えないから。そんな出荷状態のママのPC、どこにある?
・でもネット上には似たことで困っている先人が必ずおり、そのヒトたちの叡智を借りることでなんとかなる、ときがある。ダメなときも多いが
そして実は、自分がそういった不具合やトラブル対応がスキであることも...。きっとコンピュータの仕組みに入り込んでいくこと自体が、楽しいのでしょう。でもその楽しみと不具合の苛立ちがいつか拮抗し、「買い替える!」となるわけです。クリーンインストールし直すだけで解決するかもしれないんですけどね。
#なぜPCを通販で買うのか?
そしてそれに懲りず、なぜまた通販で買うかといえば、それは手軽にカスタマイズ出来るからです。性能に対してちょっとした拘りがあり、ヒトとちょっと違うものが欲しい...。そんなユーザーにとって量販店で市販されているものは、最初から選択肢になりません。テーラーメードの服が、ほとんど同じ値段で手に入るのに、どうしてつるしの既成服を買うでしょう。
一番最近のデスクトップPC購入は先月のこと。はじめてFaithのPCを買いました。ずばり、筐体がちょっと小型で、Intelの400 GB SSDが選べたからです。最速との呼び声高いIntel SSDに、すべてのワーキングデータを載せたらどれくらい気持ちがいいのだろう...。その誘惑に勝てませんでした。
それまで使っていたHPの最速マシン(128 GB SSD付き)を弟に譲り、私はFaithのSeed Micro i7に乗り換えました。目論見はあたり、とても気持ちよく、この原稿を書いています(*4)。
(*4)でも実は、スリープ状態で「予期せぬシャットダウン」を起こしているという...。
#大型スピーカーも通販で!
今回最後の通販でのお買い物はスピーカーです。1台の重さが40kgある、大型ブックシェルフ型スピーカーの買い替えを考えました。幅40cm、高さ70cmの大物です。このサイズのもの、最近では国産品をとんと見かけなくなりました。それは単純に、買う人がいないからなのですが、海外製となると1本50万円、左右セットで100万円とかいう途轍もない値段になるので、とても手が出ません。しかし1988年製のDIATONE DS-2000HRをいつまでも使っているわけにもいきません。いくらDIATONEの名器、当時のフラッグシップと言えど、もう25年選手です。
なのでほぼ同型のONKYO D-77MRXに買い換えることにしました。
もちろんこの選択に至るまでには、価格コムを筆頭とした、ネットでのクチコミ情報に大変お世話になりました。時間も、3ヶ月間は掛けたでしょうか。
そして結局、現物の試聴には行かずONKYO DIRECTという直販サイトで買いました。試着もせず、20万円のスーツを買うようなものです。なぜそんな無謀なことをするのでしょう? 理由(言い訳)はいろいろあるのですが、
・耳にそんな自信がない。このレベルだと自分の耳よりネット上の「賢者」たちの声の方が確か
・高級オーディオショップに試聴に行っても、自宅と環境が違いすぎて参考にならない
・現行のスピーカーと聴き比べたいが、家から持ち込まない限りムリ
という感じでしょうか。そもそも今回は大きさ(大型が欲しい)や予算上、選択肢がほとんどなく、買うかどうかの見極めはひとえに「現行のスピーカーDS-2000HR に匹敵する音が出るか」に依っていました。そしてそれが、試聴してもよくわからないとなれば、ネット賢者たちの声に頼るしかなく、そうであればそのまま通販で買ってしまえばいい、ということです。
#靴、PC、スピーカー。通販購入の結果は!?
先日、D-77MRXが到着し、DS-2000HRとの入れ替えが行われました。最初で最後の聴き比べの瞬間です。結論としては「差はあった」なのですが「許容範囲内」とも感じました。もともと値段が倍違う(D-77MRXはDS-2000HRの半額)ものを直接比べることがおかしいのですが、そういう意味では、D-77MRXはよく鳴っていますし、これから慣らし運転(エージング)が進んだ後の音が、とても楽しみです。
私が靴やPC、スピーカーを通販で購入する理由は、
・靴:メンズの圧倒的品揃え。返品自由で試着できるのと同じ
・PC:カスタマイズ可能でパーツが幅広く選べ、値段も安い。スペックが明確で試す必要はない
・スピーカー:試聴に実は意味がない。性能評価はネット「賢者」の声が正確
といったところでしょうか。これまでのところ、大きな失敗はなく、やってきています。と、言いたいところですが、考えてみたらこれは、多くの失敗の末にたどり着いた場所でもありました(爆)
・靴の失敗:返品不可のサイトで買ったら、サイズが合わなかった...。そのままお蔵入り。だから、返品可能なところが絶対。
・PCの失敗1:マンションメーカー(*5)のPCを買ったら、問い合わせへの対応が非常に遅かった。だから必ず、問い合わせへの返答スピードをチェックしてから買う。
・PCの失敗2:大手メーカーだと安心かと思いきや、品質や不具合対応に関しては大差なかった。だから、メーカーの大小には拘らない。
みなさんは、何を通販で買いますか? 何は買いませんか? そこからあなたの拘りが見えてきます。でも、もしかしたら、それは「圧倒的品揃え」や「ネット賢者の声」で覆しうるものかも、しれません。いろいろ、試してみましょう。その(痛みを伴う)試行錯誤こそが、あなたの選択肢を拡げます!
(*5)マンションの一室で製造販売している会社のこと。アパレルでは多い。
読者のみなさんへ
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