M＆Aの登場人物
M＆Aは主体者となる事業会社以外にも、プロセスを円滑に進めるため、多くの外部業者が案件にかかわってきます。下記①～④が主要な登場人物です。
①主体者（事業会社）
最も重要な役割を担います。
自社の企業価値最大化を図るべく多くの部署（主は経営企画部、財務部 等）が連携します。
ただし、M＆A自体は秘密裏に行われることが多く、自社内の限定されたメンバーのみでM＆Aプロジェクトチームを立ち上げ情報管理を徹底し、各プロフェッショナルファームと連携しながら案件を進めていくのが一般的です。
②M＆Aアドバイザリー（エグゼキューション 案件執行）
クライアントの利益最大化を図るため、一連のM＆Aプロセスをマネジメントし、各種交渉・調整を行いM＆A案件のディールスタート～クロージングまで代理交渉人としてフォローします。
クライアントのM＆Aプロジェクトチームと最も親密に連携します。
・主要プレイヤー：投資銀行、BIG4FAS、M＆Aファーム
③各種デューデリジェンスサポート：財務DD（FAS）、ビジネスDD（コンサル）、法務DD（弁護士事務所）
M＆Aを進めていくうえで意思決定に必要な各種情報提供、レポート作成を行います。
特に財務DD、法務DDは各専門領域を分析する作業になるため監査法人、法律事務所など有資格者にて業務を請け負うことが一般的です。
例：財務デューデリジェンス
対象企業の財務状況に関する調査を行うことで、財務的なリスクや検討する課題を洗い出します。
会計に関する高度な分析能力が必要になるため、公認会計士資格（USCPA等の各国のホルダー含む）を有しているプロフェッショナルが業務を請け負います。
・財務DD主要プレイヤー：BIG4FAS
④M＆Aコンサル（Pre、PMI）
M＆A戦略の立案（Pre）、統合後支援（PMI）とM＆Aの前後工程における支援を行います。
PMIでは、様々なコンサルティングファームが得意領域（人事、システム等）にフォーカスしてソリューションを提供し、各関連部署（システム企画部や人事部等）と連携します。
主要プレイヤー：戦略コンサル、BIG4コンサル/FAS
転職市場におけるM＆Aアドバイザリー、M＆Aコンサルの違い
・M＆Aアドバイザリーとは
ファイナンシャルアドバイザリー（FA）業務と呼ばれ、M＆Aの案件執行（エグゼキューション）フェーズのみサポートを行います。
高度のファイナンスストラクチャーを駆使するため、投資銀行やFAS（M＆Aチーム）等の金融専門家集団が業務を担います。
・M＆Aコンサル
戦略（ビジネス）的な立場でM＆Aをサポートします
例えば、M＆A戦略立案（Pre）やビジネスDD、統合後の支援（PMI）などエグゼキューションロール以外のM＆Aプロセスを支援します
ビジネスサイドからの支援要素が強くコンサルティングファームやBIG4FAS内の専門チームがサービスを提供することが多いです。
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