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コンサルタント転職市場の今(2024年6月)

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ターゲットは経験者採用へ

近年のコンサルタント転職市場は、2022 年頃から経験者中⼼の採⽤に移⾏してきています。特にマネージャー以上の層では、総合系、戦略系、FAS系コンサルティングファームでも、業界経験者や他コンサルファームでの経験者を求める傾向が強くなってきました。

その背景には、⽶国や欧州などの主要マーケットでの売上が伸び悩む⼀⽅、⽇本市場への期待が⾼まっていることがあげられます。特にDX人材の需給ギャップの大きい⽇本市場では、恒常的にデジタル関連プロジェクトの人手不足が続いています。売上成⻑と利益創出が強く求められているため、即戦⼒となる中途経験者のニーズが⾼まっているのです。

⼀⽅で、第⼆新卒をはじめとする当該業界の若手未経験者の中途採⽤は減少してきており、新卒採⽤に重点が移ってきている印象があります。過去数年は未経験者採⽤が強化され、若⼿層の採⽤も堅調に進みましたが、働き⽅改⾰の影響で社員の定着率も向上、プロジェクトマネジメントや若⼿育成にマネージャー層の負荷が集中し、結果としてマネージャー以上の経験者採⽤ニーズが⾼まっています。⼀部の新興系コンサルティングファームでは未経験の採⽤も続いているようです。

加えて、コンサルティングファームは新規ソリューション領域の強化にも注⼒しています。GX(グリーントランスフォーメーション)、⽣成 AI などの分野で専⾨チームを⽴ち上げ、⼈員増強を図っています。

また、プライベートエクイティファンド向けの部⾨強化のニーズは戦略ファーム、会計ファーム、FAS から共通して依頼されることが増えました。このようにビジネスニーズの多様化と変化への対応が、経験者需要を⼀層⾼める要因となっています。

戦略コンサルと総合ファームがボーダレスに

上記の通り、DX需要の高まりを背景に戦略ファームもデジタル領域を拡大してきました。他方、戦略ファームを卒業し、他のファームに異動する事例も多く、戦略案件を手掛けるチームを新規で立ち上げるファームも増えました。昔は戦略コンサルファームと総合コンサルファームの間に⼤きな壁がありましたが、最近では総合コンサルファームからの戦略コンサルファームへの転職も増え、それほど壁はなくなってきました。

戦略ファームも一時期は間口を広げ採用していましたが、最近は選考基準を高め、以前より厳選して採用するようになっています。

コンサルタントの卒業後のキャリアパス - 多様化する選択肢

グラフ:コンサルタントの卒業後のキャリアパス

このデータは、過去1年、弊社経由で転職したコンサルファーム出⾝者の進路を⽰したものです。最も多かったのが同じコンサルティング業界への再転職でした。次いで、消費財/⼩売/サービス業界、プライベートエクイティ業界となっていました。その他、製造業、証券業界、IT/ネットベンチャー業界、商社/公的機関への転職もみられました。

コンサル卒業後の進路として、今までの経験を活かしつつ、世の中や事業、経営へのインパクトを強く出せる環境を探されているケースが多いようです。⼀⽅で、昨今のコンサルティングファームの年収がインフレ傾向にある影響もあり、年収を落とした転職を避ける結果としてコンサルティングファームを選択されるケースも多いように思います。

異業種への転職では消費財/⼩売/ブランド/サービス業界への経営企画や事業開発ポジションへの転職が多数を占めており、⾷品、飲料、化粧品、⽇⽤品などの消費財関連企業がコンサルタントの受け⼊れ先として⽬⽴っています。コンサルタントとしての汎用性や優れた問題解決⼒やプロジェクト遂⾏⼒が評価されているものと考えられます。ただ個別の案件を紐解くと、いずれも採用側にコンサル出身者がおり、コンサル経験者の活かし方を熟知しているという事情もあります。

また、プライベートエクイティ業界へも多くのコンサルタントが転職しています。投資判断に向けた企業デューデリジェンスや、投資先の変革などにコンサル経験が活かされているようです。⾦融リテラシーと戦略スキルの双⽅を併せ持つコンサルタントの強みが⽣かされているといえるでしょう。

その他にも、製造業(⾃動⾞、電⼦機器、化学品、機械など)、投資銀行、スタートアップ、総合商社などへの転職事例があり、その対象分野は多岐にわたっています。

かつてコンサル業界は特定の出⾝層に限定されがちでしたが、近年はスキルとマインドさえあれば、多様な⼈材を受け⼊れる機運があり、業界を越えた⼈材流動性が高まりつつあります。

ブティックファームやフリーランスなどの新しいキャリアパス

従来は⼤⼿コンサルファームを中⼼としたキャリアパスが主流でしたが、最近では多様な選択肢が⽣まれてきています。ここ数年で設⽴が増えている⼤⼿ファームからスピンアウトして⽴ち上げられたブディックファームは、コンサルタントのキャリアパスにも⼤きな影響を与えつつあります。

加えて、会社に所属することなく個⼈でフリーランスのコンサルタントとして活動する⼈も⽬⽴ってきました。リモートワークの浸透などにより、こうした選択もしやすい環境が整ってきたともいえるでしょう。

⼀⽅で、ブティックファームの多くは未だ事業が安定しておらず、クライアントも流動的なため、携われるプロジェクトもタイミング次第で影響するようです。1プロジェクトの失注が売り上げに大きく影響することもあり、事業として安定した収⼊を得られるかが課題となっています。フリーランスも同様で、受注と収⼊の安定性が課題といえるでしょう。

このように、ブティックファームやフリーランスなどの新しいキャリアパスは、⾃由度が⾼い反⾯、リスクも⾼いと⾔えます。コンサルタントには柔軟な発想と⾏動⼒が求められています。

結び

この1年のコンサルタント転職市場は、経験者中⼼の採⽤、戦略ファームのハードル上昇、多様化するキャリアパス、ブティックファームの台頭など、様々な変化が現れてきました。こうした環境の中で、コンサルタント個⼈が常に新しい知識・スキルを⾝につけていくことが重要となるでしょう。

加えて、ダイバーシティ&インクルージョンの視点からも、性別や国籍を問わず多様な⼈材が活躍できる機会を創出していくことが、業界全体の発展につながると考えられます。変化の時代にあって、柔軟な発想と⾏動⼒を持ち合わせることが、コンサルタントに求められる資質となってきています。

コンサルタント転職市場を取り巻く環境は⽬まぐるしく変化していますが、そうした変化に柔軟に対応しながら、常に⾼いプロフェッショナリティを発揮することがコンサルタントに求められています。今後のコンサルタント⼈材にとって、質の⾼いコンサルティングサービスを提供し続けることはもちろん、業界の変⾰を牽引する役割も期待されていくのは間違いありません。

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(服部)

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