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【会計士向け】FAS業界、会計事務所の現在の採用意欲とキャリアパスについて

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こんにちは。
緊急事態宣言の前後、先行き不透明な不安感が世の中を覆い、BIG4FASはじめ独立系のFASにおいても採用を厳格化、もしくは完全にストップする動きもありました。しかしながらコロナ禍が常態化する中、各社冷静な判断の元で採用再開・強化の動きが出てきています。

事業再生はもちろん、空前の金融緩和と言われる中で、国内のM&Aマーケットは勢いづいており、上場M&A3社の株価も絶好調、FAS業界においても増員の傾向が顕著になってきました。

一方で、クロスボーダーM&Aに関してはコロナの世界的流行の影響を受けており、採用の門戸は非常に狭くなっている印象です。
来年には状況が改善することを願っています・・・！

また、会計事務所（税理士法人）についてはコロナの影響はほぼ皆無の印象で、税務顧問業務や事業承継、相続関連業務が減るわけでもなく強さが際立っています。税務以外の経営相談、資金繰り、リストラなどの相談が増えているのも想像に難しくありません。

長くなりましたが、今回は特に独立系のFASや会計事務所へ転職するメリット、及びキャリアパス等についてお話したいと思います。

社長（決裁者）と経営の深い話ができる。独立やCFOになる為に役立つ経験が積める。

いわゆるBIG4 FASに関しては、大手上場企業、外資系企業が主要クライアントとなり、総じて取り扱う案件の規模が大きいのが特徴です。複数名で対応するケースが多く、部門やチームも明確と言えるでしょう。英語を活かす機会も豊富で、日経新聞に載るようなビックディールに携われる可能性がある点は魅力的です。

逆を言えば（BIG4税理士法人等でも言えますが）、大企業故に社長クラスとコミュニケーションを取る機会は少なく、自身の提供するコンサルティング業務がクライアントの役に立っている実感や、感謝されていると感じる機会が乏しいというのも良く聞く話です。

キャリアの選択肢として、将来独立を考えている方やCFOになりたいと考えている方には良くお会いしますが、まさにBIG4では経験できない一気通貫、ある種泥臭いコンサルティング経験を積めるというのは独立系FASや会計事務所（税理士法人）の魅力です。

また、会計士は税務に疎いと言われる中、税務の知識・経験を得る為に転職するケースも多いです。ただし、一般的な会計事務所ではそもそも会計士の採用をしていないことが多く、年収もあまり高くなっていない20代であれば採用の可能性もある、といった程度です。

一方でFASを併設、内包しているような会計事務所であれば、財務DDなど公認会計士出身が比較的早期から活躍できるフィールドがあり、戦力として評価されながらも未経験の税務顧問業務に関与できる可能性があります。また、代表が会計士の場合は共通言語も多く、カルチャー的にも馴染みやすい傾向にあると思います。
また、サービスラインナップとしてIPO、業務改善、システムコンサル等に強いファームであれば、多様な事業会社に関与する中でCFOに必要な経験・素養を身に着けることができます。

年収面について、特に監査経験メインの方≒コンサル、税務未経験者になりますので一度ダウンするケースがほとんどですが、少数精鋭で収益性の高い法人は結果的に賞与等含めると大手とそん色ない水準になっていたりします。また、独立や事業会社への転職を考えていない方も、少数精鋭がゆえに主要メンバー、幹部になれる可能性も高いと思います。

（例）BIG４監査法人（アシスタントマネージャー）：年収900万円※残業代込み

⇒　独立系FAS：オファー年収800万円+インセンティブ

（例）BIG4監査法人（シニアスタッフ）：年収850万円※残業代込み

⇒　FAS併設の税理士法人：600～700万円（税務業務の割合による）

どういう人が活躍できるのか

前段で申し上げた通り、中小企業・ベンチャー企業のエネルギー溢れる（笑）経営者と対峙するにあたり、専門的な知識を持つプロとしての信頼を得つつ、営業のような提案力・柔軟なコミュニケーションスキルを持った人が活躍していると思います。また、本気でクライアントの経営支援、成長支援にコミットできるかというマインドも大切です。
また、一気通貫ということはあらゆる質問や事象に対応する必要があり、自分の専門領域や業務領域を限定してしまう人には合わないと思います。