こんにちは。キャリアインキュベーション荒井です。
先日の連休に偉大な起業家に関しての本を2冊読みました。
1冊目は「SHOE DOG -靴にすべてを-」
[出版社]東洋経済新報社
[著]フィル・ナイト/[訳]大田黒 奉之
[発行日]2017年 10月27日
https://store.toyokeizai.net/books/9784492046173/
NIKEの創業者フィル・ナイトの物語です。
同社を起業しスポーツシューズ、アパレル業界で世界最大手企業にまで育てた起業家の奮闘記。
特に創業時に日本が深く関わっているところが興味深かったです。
オニツカタイガー(現アシックス)の代理店としてスタートし、
日商岩井の支援を得て自社ブランドを立ち上げて行きます。
破産寸前のNIKEを助けた日商岩井のスメラギとイトーの漢気に心が震えました。
銀行に見捨てられ小切手が不渡りになり米国中から債権者が集まってくる、
どうしようもない状況を2人の日本人が救ったのです。
最後まであきらめずもがき、勝つことにこだわり続けるその姿に大きな学びがあります。
もう1冊は「江副浩正」
[出版社]日経BP社
[著]馬場マコト/土屋洋
[発行日]2017年 12月25日
http://bpstore.nikkeibp.co.jp/item/books/264310.html
私が約10年勤めたリクルートの創業者です。
江副さん、位田さん、河野さん、柏木さん、そして現在の峰岸さんと、
経営トップが変わっても成長を続ける偉大な企業を創造した素晴らしい起業家の光と影の物語です。
私自身が最初に入社したのは大阪支社でしたので
在籍時に直接お目にかかることはほとんどありませんでした。
一時期、直属の上司であった柏木さんからたまにお話を聞くくらいでしたが、
リクルート退職後に赤坂のスナックでばったりお会いしてお話ししたのが懐かしい思い出です。
その後も三越前のホテルや品川のホテルでお見かけをしましたが、、。
晩年の孤独な様子は言葉になりません。
リクルートの25周年記念誌(1985年)に江副さんの以下の言葉があります。
社内の諸君から「リクルートの将来のビジョンは」「10年先がどうなっているのか」
と問われ、困ることがある。
この25年間、毎日為すべきことを精一杯してきただけで、
とても10年先、将来のビジョンどころではなかった。
中略、この25年間は、こうした毎日の積み重ねであった。今後もそれは変らないだろう。
松下幸之助さんは「経営とは雨が降ってきたら傘をさすこと」と言っている。
中略、易経の「窮すれば通ず。変ずれば通ず。通ずれば久し」は私の好きな言葉。
「自ら機会を創りだし、機会によって自らを変えよ」はリクルートの社訓。
また、以下のようなこともよくお書きになっていました。
「将来のリクルートがどうなっているか。それは君たちの意思と能力による」
自律心。事業意欲。創造性。
誰もやっていないことや、やっていても新しいやり方でやる。
自分の頭で考えて行動し、成果を出すまで徹底的にやり切る。
その風土がリクルートの強さなのでしょう。
僅か10年ですがその会社で働けたことは今でもとても良かったと思っています。
キャリアインキュベーション株式会社
代表取締役社長 荒井裕之