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プロ経営者インタビュー

織畠 潤一 氏

[2]現在のご自身の役割について教えてください。

一言でいうならば「成長」にコミットするリーダー、というのが私の役割です。シーメンスの業績はグローバルでも日本でも伸びていますが、その成長を日本においてさらに加速させるのが私の使命。では「成長」とは何を指すのかというと。ひとつはすでに申し上げた「事業の成長」、もうひとつは「人と組織の成長」です。

事業の成長とは、4つのセクターすべてにおいての事業の成長です。日本のシーメンスにおいては、グローバル全社の状況と異なり、ヘルスケアの比重がとても大きなものとなっています。もちろんヘルスケアの事業はマーケットシェアもさらに伸ばし、強化して、グローバルの成長にも貢献していきます。一方、他の3セクター、インダストリー、エナジー、インフラストラクチャー&シティーズはまだまだ成長の可能性を大きく残していますが、ここには強力な競合日本企業の存在に加えて、日本市場固有の構造的問題も横たわっています。

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比較的外資企業のプレゼンスが高いヘルスケア産業では、シーメンスも本領を発揮できていますが、産業ソリューション、エネルギー、鉄道といった領域では外資系企業には厳しい環境が長年続いてきました。しかし、チャンスは巡ってきています。市場構造や環境も変化してきましたし、例えばエネルギー分野などは2011年からのエネルギー・シフトを機に、ガス・タービン、風力、スマートグリッドなどの新たな事業機会が生まれ、拡大している。私たちの取り組み方次第で、大きなチャンスにしていくことが可能だと信じ、取り組みを強化しているところです。

一方、人や組織の成長については、優秀な人材の獲得に注力すると同時に、ブランディングにも力を入れています。シーメンスは日本市場に上陸した時期も早く、歴史ある外資系企業として名前もブランドもある程度は認知されてきましたが、実績のほとんどがBtoBビジネスでということもあり、一般的な知名度についてはまだまだ改善の余地があります。より多くの人にシーメンスを知っていただき、興味を持っていただくことが事業の成長にも組織・人の成長にもつながると思っていますので、ここでの成功にも私は強くコミットしています。

[3]小中学生時代はどんなお子さんだったのでしょう?

横浜で生まれた私の小学校時代は、自分で言うのも何ですが、たぶん絵に描いたような優等生だったと思います。成績も良く、学級委員も毎年務め、野球や遊びでも輪の中心にいるような子ども。読書も好きで、一人で過ごすのも苦にしない。親も先生も扱いやすい子だったのではないか、と我ながら思っています。

ただ、中学に入るタイミングでイランに引っ越すことになり、中学1年生から2年生まではテヘランのアメリカンスクールに通いました。テヘランには日本人学校もあったのですが、ゆくゆくはアメリカに引っ越すことが決まっていましたので、中学からはアメリカンスクールに通いました。

おそらく生涯で、この頃とその後のMIT学部時代が一番勉強をした時期だったと思います。とにかく必死で英語を勉強したおかげで2年生までには成績もトップになっていました。革命前のイランで異なる文化に触れ、多様な子どもたちと仲良く過ごしたのもいい経験です。今年の春休みも家族でロサンゼルスに訪ねたような親しい友人もできて、日本にいた時よりも外向的な子どもになっていました。

[4]高校、大学時代はいかがですか?

リーダーシップの芽生えのようなものはあったのでしょうか?

中学3年生の時にアメリカへ引っ越し、その後、ジョージア州の公立高校へ進学しました。この頃は学校でも家でも英語です。いってみればアメリカ人としての生活が大学卒業まで続きました。アメリカ人らしく、部活はアメフトもやりました。MITでもアメフトはやりましたし、リクルートでは、当時立ち上がったばかりのリクルート・シーガルズの初期メンバーにもなりました。

高校でも成績は良く、首席で卒業をしましたが、進学したMITは、全米及び世界中から秀才が集まっている大学です。授業のレベルも非常に高いし、毎週のように宿題や試験もある。そのようなストレスを軽減するためにも、一年生の時はパス・オア・フェイル、つまり合格か不合格しかない2段階評価でしたが、必死に勉強をしました。2年生からは5段階評価になり、かつ専攻も最も競争が厳しかった電気工学に決めましたが、その後、大学院にも進学することができ、電気工学で学士・修士号を取得しました。

リーダーシップの芽生えとなるような経験はさほどしていないと思いますが、MITによって、競争社会の厳しさをはじめて経験したことが後の私の生き方に影響していったと思います。

[5]ご家族やご親戚に経営者はいらっしゃいますか?

父方の祖父は安川電機の副社長でした。創業者一族以外では初めて副社長以上に就任した人で、「おじいちゃんは偉い人なんだな」という印象を持っていたことは覚えていますが、経営者を志す等、強く影響を受けたわけではないと思います。むしろ子どもの頃は母方の実家の病院を継いだ伯父にずっと憧れていて、「医者になりたい」とずっと考えていました。

米国の場合は医科大学に進学するには、まず生物学や化学といった単位を取得しつつ、医学以外で大学学位を取る必要があります。私も、MIT入学時には、後に医学の道に進もうと考えていましたが、数学や電気工学の方が面白く、好きになってしまい、いつのまにか医者になる気持ちも消えて、エンジニアを志すようになっていました。

[6]ご自身の性格について教えてください。

自他共に認める負けず嫌いです。ビジネスの場面に限らず、私生活でもスポーツでも、学問でも、とにかく負けるのが大嫌いな人間です。ただし、基本的にはポジティブで、負けることがあっても、前向きに解釈するタイプだと思っています。

[7]いつ「経営者になろう」と思われましたか?

インタビューなどで必ず聞かれる質問なのですが、私は「いずれ社長に絶対になりたい」と思ったこともないですし、「○年後には経営者になろう」というように長期計画を立てたこともありません。「やるべき仕事を精一杯やり、成果を出していけば、おのずと評価はされるだろうし、そうなればいずれは組織の上の方にも行くだろう」というような気持ちでいました。

ただし、実際に社長になってみると、「経営トップの仕事は面白い!」と実感しました。「人・物・金」を動かして成果を上げるのがビジネスの基本ですが、それをダイナミックに実行できるのが社長という役割・ポジションだと思います。

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