100人に一人しか合格できない難関の戦略コンサルタントですが惜しげもなく退社して各商社へ転職をされています。
コンサルティングファームで養われた戦略思考、論理思考、データ収集・分析・それらから示唆を出すこと等は日々の業務の中で活躍のベースにはなりますがそれそのものが価値を出すことにはなりません。
商社は実際のビジネスを行っているからです。
例えば新興国でその国の政府や財閥と交渉して投資・提携を行いバリューチェーン戦略を万全なものとしていく。
投資先企業を支援していく。
業績が芳しくない子会社を立て直す。
紙を書くことに時間を費やすのではなく成し遂げることが商社には求められます。
当然ルーチンもあります。
必要な能力は頭がいいのは当然でそれ以外にリーダーシップ、情熱、コミュニケーション能力、物事を進めていく力。
完璧な戦略を立案するよりもざっくりしたプランでもハイスピードで実行し、その中で修正しながら機会を逃さず大きなビジネスを成立させていく力です。
それをやりたいという方々がコンサルから総合商社へ移っています。
逆にじっくり戦略だけやりたいという方には向いていないでしょう。
主な事例
[1]Aさん(31歳)戦略ファームから総合商社へ
大学院卒業後、新卒で外資戦略ファームに入社。スタッフ交換制度で半年間の海外オフィス勤務も経験。
商社への転職後は食糧本部でアジア向けの営業に1年間従事。
現在は食糧・食品本部で戦略企画担当として活躍中。
[2]Bさん(35歳)会計士から戦略ファーム そして総合商社へ
新卒で大手監査法人に入所。会計士として活躍するがもっと経営を学びたく戦略ファームへ。
戦略ファームにはジュニアで転職したが順調に昇進しマネージャーに。
日々忙しく働く中にも自らが意思決定できる大きな仕事をしたく商社へ。
現在はインフラ部門で北米を担当しており再生可能エネルギー分野の新規投資案件に携わっている。
[3]Cさん(33歳)戦略ファームから総合商社へ
大学卒業後、新卒で外資戦略ファームに入社。欧州のMBAへ留学。
戦略コンサルタントとしてはヘルスケア業界を主に担当。
商社へ転職後も製薬会社向けのファンドの投資やアライアンスを担当し世界中を飛び回っている。
上記のようにコンサルタントが商社へ転職しても必ずしも経営企画部門等へ配属されるわけではありません。
PL責任を持ち大きな部隊を動かす。
グローバルでビジネスを創造する。
そのようなことが期待されています。
戦略コンサルティングファームも今やクライアントの成長を一番とするのではなく自らの成長を追い求める傾向も無きにしもあらずというこの頃です。
日本から世界へ。
本当に意味のある仕事をしたい。
そのような志のある方は是非総合商社を目指してください。