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プロ経営者インタビュー

上田谷 真一 氏

[2]現在のご自身の役割について教えてください

バーニーズは日本の消費が冷え込んでいると言われる中でも善戦を続けてきました。しかしリーマン・ショック以降は、ファッション業界のみならず、あらゆる小売業が苦戦を強いられていた。バーニーズだけがその枠外だったわけでもありません。黒字を出しているし、危機に瀕しているわけではないけれども、変革が必要という点では変わりはありませんでした。

将来的な発展も考え、何らかの手立てを今このタイミングで施す必要がある。そうした判断があったからこそ、私は呼ばれたのだと自覚しました。大胆に変革の舵を切る。それができる人間だと買われてここに呼ばれた。そう考えて、就任早々から大きく舵を切っていきました。

大まかに表現するならば、私がとった施策の根本は原点回帰でした。"Taste, Luxury, Humor"というバーニーズの創設以来貫かれている理念を、現場の商品仕入れや売場作り、価格戦略などなどに反映していったのです。当社の従業員も皆バーニーズの基本理念を愛して集まった人たちでしたし、そもそものDNAに基づいたビジネス展開を望んでいました。

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値引きサービスなどはあえて廃し、百貨店では出会えない最先端の旬のブランドを投入し、定価でも欲しくなる品揃えを実現。新宿店のリニューアルにおいても、主役である商品の特徴が伝わるように、あえてシンプルさにこだわった内装を施していきました。

こうしてバーニーズを本来のプレミアム・ポジショニングへと軌道修正した成果が、ここへきて業績にもつながり始めています。社員の皆と一緒に考えた「日本をカッコよくする」という目標を実現するべく、バーニーズらしい「カッコよさ」を表現しながら、同時に業績にも反映させていく。それが私の役割です。

[3]小中学生時代はどんなお子さんだったのでしょう?

小学校の特に低学年の頃は、悪い意味で(笑)、協調性に欠ける子でした。才気あふれる一匹狼的なカッコいい協調性のなさではなく、本当に集団で遊ぶのが苦手な子どもだったんです。通知表にもこの点がいつも課題として書かれていました。

高学年になった頃からは友だちも一気に増えて、多少はましになりましたが、根本的には集団行動が苦手なままでした。時代的にも、"ガキ大将が頂点に立つピラミッドの中で全員で野球をする"みたいなシングル・ストラクチャーが一般的で、その中で浮いてました。

ただし、中学に入ってからは父親の仕事の事情で転校を幾度か経験したので、協調性をトレーニングする良い機会にはなりました。

[4]高校、大学時代はいかがですか?
リーダーシップの芽生えのようなものはあったのでしょうか?

中学3年生の時に、親がバーレーンへ転勤になったのですが、現地に日本人学校がなかったこともあって、私だけは埼玉県に住んでいた祖父母・叔父の家族に預けられ、そこから県立の浦和高校に通いました。運動をやろうと思い立ち、ラグビー部に入部したものの、もともと華奢な身体が災いして怪我ばかりした後、やめざるをえなくなり、今度はバンドを始めて夢中になったのですが、そうこうしている間に受験勉強の時期になっていた......という、とりたてて特徴のない高校生活(笑)。

大学に入っても、お定まりのテニスサークルや国際交流活動への参加など、それなりに学生時代を楽しんではいたものの、何か特筆すべき体験をしたわけではありません。ごく普通の学生生活でした。リーダーシップの芽生えのようなものは、社会に出て、ずいぶん経ってからだったと思います。

大前さんの傍らで若手の番頭的な役割をしていた時期は、当の大前さんが忙しく飛び回っていましたし、基本的に何でも任せてくださる方だったので、実質、様々な事業で責任者を努めさせて頂いたのですが、この時にも「オレがリーダーなんだ」というような意識は希薄だった気がします。「せっかくオマエにリーダーシップを発揮するチャンスをやったのに」と大前さんに苦言を呈されたりもしましたね。

[5]ご家族やご親戚に経営者はいらっしゃいますか?

いません。父は典型的なサラリーマンで、我が家は典型的なサラリーマン一家でした。

[6]ご自身の性格について教えてください。

裏表のないオープンマインドな人間だと思っていますし、そうあるべきだと常に自分に言い聞かせ、意識をしてもいます。

たぶん私は協調性に欠けた子どもの頃から(笑)、物事というのは相対的なものだと考えているところがあったのだと思うんです。だから「絶対にこれはこうなんだ」と決めつけるようなものの考え方や、「四の五の言わず従え」というようなものの言い方が大嫌い。社会人になってからも、自分の意志を無理矢理押し通すために、相手を追い込んでいくような接し方はしてきませんでした。

いつでも自分の気持ちをオープンにするトランスペアレントな存在でいて、だからといってそれを人に押しつけたりはしない。そういう人間でありたいと心がけてきました。実際、そうしているおかげで、これまでも困った時には人様から助けてもらえたのではないかと考えてもいます。

そのせいもあってか、楽観的な人間でもあります。悪く言えば、慎重さに欠ける(苦笑)。もしも私が番頭的な存在を必要とする場合には、慎重派の人がいいでしょうね(笑)。

[7]いつ「経営者になろう」と思われましたか?

先に申し上げたように、これまで「どうしてもリーダーになりたい」とか「社長がやりたい」と強く望んだ記憶があまりないのですが、やはり黒田電気に入って、事業会社のピュアな経営を体験し、一方でトップとの相性含めたNo2の限界等も感じる中で、リーダーを張る仕事というものを意識するようになりました。

[8]経営者に必要なメンタリティ、スキル、経験とは何でしょう?

経営者というのはタフなポジションです。うかうかしていると、すぐに気持ちは負のスパイラルに取り込まれてしまいます。ですから、明るさとか前向きなメンタリティは持っているべき。意図的に自分のポジティブさをオンにすることができるようなスイッチを持っておく必要はあると思います。

必要なスキルについては、どんな会社で誰と経営をしていくかによって、だいぶ違ってくると思います。経営をしている私の友人知人を見回してみても、何から何まで自分で細かく見ていく人もいれば、それぞれのポジションで優秀な人材に思い切って権限移譲していく人も居ます。

ただしどんな場合にも言えるのは、一定水準で経営上の数値を読み解く力は必要ですし、人の力を見抜く力も必要だとは考えています。こうした力がまったくなければ、誰かを番頭に据えるにしても、どの人材がそれに相応しいかわかりませんからね。

あとは「決める」「決断する」ことを嫌がらないこと。これはスキルというよりもメンタリティに近い資質かもしれませんが、とにかく経営者というのは決断を下すのが役目ですから、これを嫌がるようでは務まりません。

もう1つ、持っているべきだと私が考えているスキルが、簡潔なストーリーを組み立てる能力です。小売業であるバーニーズは若い人も多いので、彼らとの信頼関係作りにおいて私はこれを常々意識しています。基本はロジカルシンキング。ただし、複雑なことを体系立てて長々と語っても、誰もがすべてをインプットして消化してくれるわけではありません。

そもそも一人ひとりの社員とじっくり話し合う時間がいつでも取れるわけでもありません。時にはほんの数分の会話で、時には互いに酔っ払っているような場で(笑)、どれだけ簡潔に、記憶に残るコミュニケーションができるか。これが大事なんです。せいぜい3段論法程度のロジックで、大切なポイントをわかりやすく語る力。これは備えておいたほうがいいと思います。

経験については「小は大を兼ねる」の持論があります。例えば「ヒト、モノ、カネを動かす」というのが経営の基本ですけれども、仮に企業経営者ではなくても日々の仕事の局面でこれが必要になる場合があります。「会社を動かす」というような大きな経験を予め手に入れることが無理だったとしても、今自分が担当しているプロジェクトチームで「ヒト、モノ、カネを動かす」経験を積むことはできるはず。どんなに小規模でもいいから、そういう役目を買って出て体験していけば、将来の大きなチャレンジに必ず生きてくるはずです。

[9]他に経営者に必要な資質や能力などありますか?

自分のキャラだとか、タイプというものをわきまえて、自覚していくことは大事だと思います。先にお話しした通り、私は人を追い込んで、無理矢理にでも何かをさせるのが嫌いです。そんなことをしなくても、会社経営はできると確信しています。

しかし他方、世の中の経営者の中には「相手をどう巧みに追い込んでいくかが重要だよね」と考える人も多数います。どちらが正解なのか、というよりも、自分はそもそもどういう人間なのかをわかったうえで行動すべきだと思うのです。誰かの真似をして、別のキャラを演じたとしてもいいことなんてありません。

ただし同時に覚悟しておくべきなのは、嫌われることへの耐性は必要だということ。私のようなキャラは、幸い嫌われることは少ないと思いますが、それでも経営者は嫌われることが避けられない立場です。決断をするのが仕事なのですから、嫌われることは当然あります。それについての耐性は養っておくべきでしょうね。

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