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プロ経営者インタビュー

橘田 尚彦 氏

[11]業界のプロとしての知見はいかがでしょう? やはり必要だとお考えですか?

業界のプロとしての知見は、ないよりもあった方がいい。そう思います。なぜなら、業界のプロのほうが、その言動のブレ幅が小さくなり、失敗をおかす危険性も小さくなるからです。

ただし反面、大当たりする確率も小さくなるのだと私は考えています。こういう特質の違いさえ見極められれば、最終的に業界のプロとしての知見の有無が決定的な事柄ではないこともまた見えてくるはずです。

[12]過去に体験した最大の試練や苦労されたご経験について教えてください

最初にもお話ししましたが、私はバブル入社世代です。今の大学生とは異なり、就職活動で一切苦労せずに東京銀行に入ることが出来ました。しかし、ダートマスでの就職活動では人一倍苦労をしました。今も「あのボストン コンサルティング グループが、よくぞ声をかけてくれたものだ」と思い、感謝しているんです。

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通常、どの企業でも、ビジネススクールへの社費留学制度活用を許される人材は、入社7〜8年目以上の年代です。ところが私は社会人3年目のタイミングで彼らとともに学ぶことになりました。双方の間にある社会人経験、ビジネス経験の量的な差というのは、端で考える以上に大きなものだったんです。

ですから、ボストンコンサルティングに入社後も苦労しました。まわりの同僚は社会人経験でも僕より豊富だったり、いかにも賢そうだったり(笑)。約1年半をかけて、ようやくキャッチアップできたほどでした。

[13]経営者を志す者には、どのような努力や学びが必要でしょうか?

何を学ぶか、という話ではなく、どういう心構えで学ぶべきか、という話をしたいと思います。私は以前から「常に学ぶ」こと、「腹を括る」ことを大切にしてきました。そのためにも、「常に自然体」でいられるよう意識してもいます。

先日、NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』に横綱の白鵬関が出演されていました。番組の中で「プロフェッショナルとは? 勝負師とは?」と問われた白鵬さんはこう答えたんです。「型を持ち、型にこだわらない」ことだと。これを見て心底、共感をしました。

[14]今までに影響を受けた先輩や師匠といえるかたはいらっしゃいますか?

これまでの人生の中で、局面ごとに多くの人に影響を受け、支えていただき、学んできましたので、どなたか1人が師匠なのではなく、皆さんがそうなのだと思っています。

[15]キャリアの成功とは「計画的に努力して成し遂げるもの」でしょうか?
それとも、「偶然や人との出会いなど、運が影響するもの」だとお思いですか?

ベストセラーになった『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』を読んだ際に、ちょうど良い言葉が載っていました。たしか、こんな言葉でした......「事業の成長機会には巡り合わせのようなものもある。ただし、チャンスをモノにできるのは、そのための準備をしていた者だけだ」と。

これこそ正解ではないでしょうか。準備をしていたら必ず成功するチャンスが来るかというと、そうもいかない。世の中はそんなに甘くありません。物事には運や巡り合わせがある。ただし、仮にそういう運に恵まれても、準備をしていなかった者であったなら何の価値もつかみ取れない。ひたすら努力するしかない、ということです。

[16]なぜ起業ではなかったのでしょうか?

冒頭の自己紹介ではお話しませんでしたが、実はKKRを退職してから、私は小さな会社を起ち上げていました。どうしても起業したかったわけではありません。PEの世界で長年キャリアを築いていく中で、自分はいつの間にか「色眼鏡」のようなものを身につけてしまったかもしれない、と思ったんです。

いずれにせよ「これまでの自分をいったんリセットして、自分を見つめ直そう。そしてその後に、再び世の中の景色を見てみよう」と考えた末に取った行動がこの起業でした。経営に関わるアドバイザリー的な業務を行っていたのですが、経験してつくづくわかったんです。起業家的な生き様は私には向いていない、ということ。自分はチームの中にいてこそ生きる存在だと言うことが。

だからこそ、楽天のようなチームに、自分の生きる道を見出したとも言えます。ですから、これから先、私が再び起業するような可能性はあまりないと思っています。

[17]特別な信条やモットー、哲学などをお持ちですか?

ここまでの話で紹介したものばかりですが、信条としているものが3つあります。1つは「組織は社長の器以上に大きくはならない」。もう1つは「常に自然体で」。そして3つめが「型を持ち、型にこだわらず」です。

[18] 経営者となった今、何を成し遂げたいとお考えでしょうか?

多くの人が期待し、そのために努力をしているこの会社で、これほどのポジションをいただいたわけですから、私が成し遂げるべきことはただ1つ。少しずつでもいいから、着々とイノベーションにつながる挑戦を続けるのみです。

[19]現在のポジションを去る時、どういう経営者として記憶されたいですか?

そんなに重々しい何かを望んではいません。「あの人が来てくれてよかったね」「あの人にやってもらってよかった」と記憶してもらえたならば本望です。

[20]20代、30代のビジネスパーソンにメッセージをお願いします

大切なのは器だと私は思います。ビジネスでそれなりに成功したかどうか、あるいは、学歴がいいかどうか、名の通った会社に勤めているかどうか、なんてことはすべて関係ない。やっぱり器がその人を決めるんだと思うんです。

誰かが、難関である学校に入ったとしても、それは別段その人が「経営者に向いてるから選ばれた」わけではありません。素晴らしい会社に入れたとしても、「仕事がものすごくできる人だと思われた」からでもない。

一見輝かしい経歴も、その多くは「そこそこ能力が高くて、物事をまとめるのが上手」であることを証明しているに過ぎません。リアルなビジネスには、もっと厳しい現実が横たわっています。勘違いをして、妙なプライドばかり身につけてしまうと、「身を低くして縮こまる必要」が出てきた時に素直にそうすることができなくなります。

私は、経営者というリーダーは「人からどう思われるか」なんてことを気にしてなどいられない立場だと捉えているんです。大きく伸び上がる時も、小さく縮こまる時も、自分でそれを決めていかなければいけない。誰にどう思われようと、その気持ちを貫かなければいけないのです。

それなりの数の社員やステークホルダーに囲まれれば、経営者が何をしようが「いいと思う人」「違うんじゃないかと思う人」の両方が現れます。常に賛否両論の渦中にいて、「こうします」と決めていくのが経営者。自分の失敗であろうとなかろうと、最後に誰よりも低く頭を下げるのが経営者。必要なのは能力やプライドや経歴ではなく、そんなことにはこだわらず、自然体を貫き通せる器なんです。

ですから、これから経営者を目指す皆さんにも、腹を括って自然体を貫くような器を、どうか手に入れて欲しいと願っています。

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