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プロ経営者インタビュー

井筒 廣之 氏

[2]現在のご自身の役割について教えてください

人材ビジネス、特に人材派遣業はリーマンショック以降、縮小傾向が長く続きました。しかし、ここへきてようやく復活の兆しを見せています。前進し始める時、どんな手を打つかは非常に大切。細心の思いで、大胆な打ち手を、と考えています。

ビジネスは一旦動き始めると、途中で修復するのは難しい。吹き始めたばかりの風をどう活用するかが重要です。また風向も刻々と変わります。まさに経営者としての力量が問われている、と自分に言い聞かせています。

[3]小中学生時代はどんなお子さんだったのでしょう?

銀行員だった父は転勤が多く、私は小学校を5度転校しました。その度につらい思いもしましたが、同時に「新しい環境にすぐに馴染む」性格を手に入れ、それは現在の私の強みになったと思います。

小学校高学年はニューヨーク。大きな環境の変化でしたが、すぐに驚くほどなじみました。今でもヤンキースの試合でヤジを飛ばしている「地元のクソガキ」が出てくると、抱きしめたくなります。あの街は良かったです。小6で帰る時はいやでしたね。でも日本の中学、これも入ってみるとすぐなじみました。

[4]高校、大学時代はいかがですか?

リーダーシップの芽生えのようなものはあったのでしょうか?

都立富士高校時代は何故か勉強が好きになり、数学、特に微積分は時間を忘れて問題を解く一方、物理は好きになれませんでした。「東大・文系」はそんな中で自然な流れで、首尾よく東大文一合格。すると「公務員・司法試験」となるのですが、私の勉強熱は大学合格後は全く冷め、官僚・弁護士・銀行員などになったとしても、私など足もとにも及ばない優秀な学生である私の同級生と競ってもしょうがないな、と潔く達観、違う道を模索する事にしました。

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そこで出会い、私の生涯を変えたのがハンググライダーでした。最初はただカッコいい、という気持ちで始めたスポーツでしたが、これが奥深い。文字通り「はまり」ました。学生時代の大部分は飛んでいるか資金稼ぎのバイトに費やしました。

大学3年からは自分で飛ぶだけでなく、ハンググライダー部を創設しました。ハンググライダーはリスクの高いスポーツでもあり、部の責任者は多大な責任も問われますが、そんな中で自分の部を当時の航空部より大きな組織に育てる事が出来ました。

一つの組織を創設し、リーダーを務め、組織を育てた経験を通じ、私は多くを学びました。自分の想い、経験、知識、などをどう育て、どう組織の皆と共有するか、そんな事を真剣に考える素晴らしい機会になったのです。その時に得た学びが、私が新規事業や経営者を目指す原動力になったと思いますし、今に至るも私の重要な根幹部分として生き続けているのを感じます。

[5]ご家族やご親戚に経営者はいらっしゃいますか?

父は日本債券信用銀行で常務を務めた後、フジテックというエレベータ会社の副社長も務めました。当然、少年時代の私にとって大きな存在でした。私が経営やマネージメントに次第に向いて行った事に関しても、父は大きな影響を与えたと思っていますし、本当に感謝しています。今でも月に一回は酒を飲みながらいろいろ話をします。

[6]ご自身の性格について教えてください。

今回のこのロングインタビューは、私自身を率直に出したつもりで、お読み頂くと私の性格が浮き彫りになると思いますが、敢えてまとめれば、「前向きで、挑戦やリスクを好む前線指揮者タイプだが、率直・ストレート過ぎ、おっちょこちょいな所あり」と言った所でしょうか。

[7]いつ「経営者になろう」と思われましたか?

大学時代にすでに原型はありましたが、ビジネス・スクールへの留学時には、マネージメントに携わりたい、とはっきりと思っていました。その上で、どうキャリアを積んで行くか、と言う事に関して、私は経理のプロフェッショナルになる道を選択しました。これは二つの意味で重要な決定でした。

一つは会社にとって必須な経理と言う領域でプロになる道を選んだ事。二つ目は、経理と言う仕事は、ほとんどの会社で汎用性がある事です。転職をしながらステップアップを目指す方にとって、「プロになる事」と、その領域が「つぶしがきく事」は超重要。

キャリアを登る30歳代、40歳代に、「社長になりたい」ではなく、「CFOになりたい」と考えていた事は、私の人生を非常に楽にしてくれた、と思います。

[8]経営者に必要なメンタリティ、スキル、経験とは何でしょう?

必要な資質をリストし始めたら、無限にあります。その発想ではうまくいかない気がします。自分の今までの経験や学びを何とか活かして、組織を動かす、という発想が必要です。

たとえば転職をして、いきなり部門長になったその初日、その組織の知識はない状態からスタートします。でも、問題を抱えた組織を何とかマネージし、半年位で結果を出さねば、転職市場では評価されません。そんな時は今までに蓄積した「自分」をすべて出して立ち向かうのです。

具体的には、「プロとしての知識」と「組織を動かす力」が必要です。後者をさらに分解すると、「論理的思考力」「コミュニケーション力」「すり合わせ力」、これらに加え、危機的な状況での「ケンカ力」「開き直り力」。

「ケンカ力」「開き直り力」とは、正解がない中で、どうしても組織の意見が割れる時があります。そんな時こそ、リーダーとして決定を求められるシーンですが、危機的な状況になればなるほど、「どちらが正解か」よりも、「どの方向に向かうかを決定し、組織を動かせるか」が重要です。時には激論を押さえつけてでも、腹をくくって決断し、部下に付いて来てもらう、そんな力が必要で、そのこと「ケンカ力」「開き直り力」だと定義しています。

[9]他に経営者に必要な資質や能力などありますか?

「前向きな気持ち」が大切だと思います。私の場合、どの会社でも数多く失敗しました。自分が後ろ向きの発想の持ち主だったら、足を止めてしまったと思います。しかし、そういう時こそ「大丈夫。どうにかできる」という、前向きな心持ちで修復アクションを考え、そしてそれを始める事が重要です。経営者の気持が後ろ向きになり、動きを止めたら、どのような組織も破綻すると思います。

[10]これらのスキルなどをどこで手に入れたのでしょうか?

もちろんビジネスでの経験から多くを手に入れました。しかしそれだけではありません。前述したハンググライダーからも多くを学びました。例えば、「最後まで現実と向き合う姿勢」です。

ハンググライダーはリスクを伴うスポーツで、「危ない」と感じる時があります。そんな時、目をつぶってしまう人と、目が開いてしまう人がいます。目をつぶってしまう人は、たまたまそこにあった石に顔を打ち付け大けがをし、目を開けてしまう人は最後の瞬間に石から顔をそむけ軽症で済む、そんなシーンに何度も遭遇しました。

リスクのあるプロジェクトの実施時に、こんな経験は役立っています。プロジェクト状況のモニタリングを続け、危ないシーンは自らマネジメントし、それでも手に負えなくなりそうならエスカレーションする、といった動きに繋げられます。スポーツに打ち込んだ経験のある経営者で、そのスポーツでの学びを経営に生かしている方は非常に多いと思います。私もその一人です。

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