コンサルティングフィーと言えば、とにかく高いといったイメージをどなたも持たれると思うのですが、実際の金額についてご存知の方は意外と少ないと思います。勿論コンサルティング会社の種類や、検討するプロジェクトによっても大きく値段は変わってくるため一概には言えませんが、今回はコンサル料金の相場について、お話しします。
コンサル料金の相場とは
まず、コンサルティング料金は以下の4つによって大きく値段が変わってきます。
① コンサルティングファームの種類
② 担当するコンサルタントの数
③ プロジェクトの期間
④ その他の必要経費
最初に、コンサルティングファームは企業ごとにコンサルティング料金が大きく異なってきます。外資系の戦略コンサルティングファームのマッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループなどは、その他のファームと比べると高額なコンサルティングフィーになります。日系の総合系コンサルティングファームと比べた場合、同様のプロジェクトに対する見積もりが1.5倍以上違うということもあるようです。
次に、担当するコンサルティングスタッフの数、そしてプロジェクトの期間があげられます。ご存じの通り、コンサルティング業界は労働集約的な産業であり、コストの大半は人件費になっています。そのため、コストの視点から考えると、何人のコンサルタントがどの程度の期間働くかということが、一番大切になります。勿論コンサルタントの役職に応じて、必要なコストも変わってくるのですが、一般的なプロジェクトの場合、プロジェクト全体に必要な人数に占める各役職の割合は一定であるため、基本的にはプロジェクト全体の人数と期間によってコンサルティング料金が決まることになります。
最後に、その他の必要経費というものがございます。これは、プロジェクトごとによって異なるのですが、例えば大規模なユーザーインタビューやアンケート調査、実際にサービスのプロトタイプの制作などをする場合には、それに必要な費用がコンサルティングフィーに含まれることになります。
以上が大きな要素となるのですが、最後に実際の例を1つ上げたいと思います。
外資系の大手戦略コンサルティングファームに1カ月のプロジェクト、コンサルタントが4名程度アサインされた場合、コンサルティング料金は1,500万円~3,000万円程度が一般的なようです。
コンサルティングの報酬の種類
先ほどは一般的なコンサルティング契約の料金相場についてお話しましたが、最近は他にも特殊な報酬体系を取るプロジェクトもございます。
例えば、コスト削減系のプロジェクトなどで多いのですが、最初にクライアントとの間で目標となる金額を設定し、そのコストを下回った金額の一定割合を成果報酬として支払うなどの契約もございます。
他にも、1年間の長期契約により通常の価格よりは割り引いた契約を取るようなケースもあります。そのようなプロジェクトの場合は、プロジェクトのテーマを最初に明確に決めるわけではなく、その時その時のタイミングに応じて、必要性の高い案件を社員の方と一緒にこなしていくというようなことも多いようです。
また、システム系のコンサルティングファームの場合は、あえてコンサルティング部分では料金をかなり抑えた上で、最終的なシステム導入において収益を獲得するというようなモデルを提案するファームもあります。
コンサルティング料金が高額になる理由
コンサルティング料金が一般的に高くなる理由にはいくつかの理由があります。
●人材教育、優秀な人材獲得に対する投資
●業界リサーチやインタビューに対する投資
●景気変動等に対するリスク
但し、一番の理由は、コンサルティングファームとして、成果に見合った料金を取るということです。コンサルティングファームが関わる案件は、数百億円規模のビジネスインパクトを生み出すか否かというようなケースが多いです。
実際に多くのコンサルティングファームにおいて、コンサルティング契約終了後に、プロジェクトに対する満足度調査や実際にどの程度の金銭的価値を生み出したのかの調査をした結果は、ポジティブなものが大半です。
その為、最近では最初の契約期間が終了した後に、次フェーズとして継続的にプロジェクトを実施するケースも多くあります。
最後に
コンサルティングファームのコンサルティングフィーの相場は、皆様が想像されていた金額よりも、おそらく高い水準だったと思います。但し、それでもコンサルティング業界全体が順調に成長している理由は、それらのフィーを上回る効果をクライアントが実感しているからです。
もし、コンサルタント契約を検討されていらっしゃる場合は、是非一度初期提案の依頼をしてみるのが良いのではないでしょうか。