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コンサルファームのコンサルタントが教える仕事に使える仮説思考とは?

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本日は、コンサルタントに限らず多くのビジネスパーソンに求められる必須スキルの一つである、"仮説思考"について解説します。街の書店やインターネットの記事などでも良く見かける"仮説思考"ですが、実際にビジネスの場で活用しきれている方は必ずしも多くありません。

「仕事のスピード」と「仕事の質」の両方を効率的に高める仮説思考はとても有用、かつ汎用性も広いスキルですので、是非みなさんも意識して活用することで、毎日の仕事を今まで以上に効率的、かつ効果的なものに変えてみる挑戦をしてみることをお勧めします。

仮説思考とは

まずは、そもそも"仮説思考"とはどの様な思考法なのかについて、具体的な例も交えながら説明していきます。

仮説思考とは

仮説思考とは、「今ある限られた情報やこれまでの知識に基づいて、特定の論点に対する仮説と検証方法を設定した上で、検証に必要なアクションを速やかに推進し、仮説を改善していく」という思考プロセスです。仮説とは「仮の答え」であり、それが本当に正しいかどうかは気にする必要はありません。最初は粗いものでもかまわないので、まずは仮説を立てて、その上で何度も検証プロセスを繰り返しながら、少しずつ正解に近付けていくことが出来れば良いのです。

仮説思考の具体的な例

例えば、国内総合メーカーA社のB事業について米国地域の売上が初めて前年割れの状況になっていたとします。事業部長は、仮説思考に基づいて、以下のような問題があるのではないかとまずは整理を始めました。

(1)米国における商品Bの市場全体が落ち込んでいるのではないか?
(2)競業C社が2年前にローンチした低価格商品がシェアを大きく奪ってきているのではないか?
(3)A社が主力としている量販店チャネルの売り上げが急激に下がりつつあるのではないか?

仮説を立てたら、次は検証方法を具体的に設定していきます。

(1)製品Bの米国の直近3年間の市場規模の推移の確認
(2)製品Bの市場シェアの直近3年間の推移の確認
(3)自社の製品Bにおけるチャネル別売上の直近3年間の推移の確認

検証の結果、自社の量販店チャネルの売上の低下が大きな要因として見えてきました。そこで、次に更なる原因の深掘りに向けて新たな仮説を設定していきます。

(1)量販店チャネルの売上の中でも、特に売上規模の大きいD社の販売が急激に低下していることが問題なのではないか?
(2)30代以下を中心に、製品Bをネットから購入する割合が急激に高まりつつあるのではないか?

このように、仮説と検証を繰り返しながら、本当の課題を明らかにし、効果的な内手に繋げていくことが仮説思考の基本です。

仮説の立て方のコツ

仮説思考において、仮説は「仮の答え」とはいいつつも、最初から筋の良い仮説を設定できるようになれば、より仮説思考の効果が高まります。良い仮説を立てる上でのコツについて、いくつかご紹介いたします。

●問題の全体像を正しく把握する

仮説を設定するにあたり、問題の全体像を最初に把握しておくことは極めて大切です。やみくもに仮説を立てるのではなく、全体の中で特に影響が大きそうな箇所から順番に仮説を考えてみることで、精度の高い仮説を立てられるようになります。

●複数の仮説を立てるようにする

最初から特定の仮説にフォーカスをしすぎるのではなく、いくつかの異なる可能性を最初は用意しておくことが、大切です。一つの仮説を検証する中でも、他の仮説を意識していることにより、ある仮説の検証作業をしている際に、関連した情報も合わせて見てみることで、作業効率を高められると言った効果もあります。

●仮説はできるだけ詳細に考える

仮説を立てる際には、できるだけ詳細に設定することが大切です。例えば、「売上のが落ちている原因はチャネルに問題がある」ではなく、「売上が落ちている原因は、30代以下を中心に量販店チャネルでの購買が低下していることである」というようなイメージです。

仮説を立てる段階で、できるだけ具体に考える癖をつけることで、その後の検証作業を効率化できるようになります。更に、検証後の違いもより明確になることで、次回以降の初期仮説を立てる際の精度向上にも繋がるのです。

●仮説ベースで議論をする

仮説を深めていく上で、その領域において知見がある人たちと早いタイミングでディスカッションをすることは極めて重要です。そのような議論を通じて仮説の精度が磨かれると同時に、的外れな仮説は却下することもできます。最初の内は心理的な抵抗も強いかと思いますが、慣れてしまえば、非常に効率的な仕事のやり方が身に付くようになります。

仮説思考をすることによるメリット

仮説思考をすることにより得られるメリットは、簡単に言うと、「仕事のスピード」と「仕事の質」の両方を効率的に高めるということに尽きます。

●「仕事のスピード」を高める

ビジネスの世界において、テクノロジーの進化とともに、スピードが果たす役割はますます高まってきています。事業戦略上の重要な課題に対して、意思決定を次々としていかなければ、成功し続けることが困難な厳しい環境とも言えます。そうした中で、仮説思考に基づいて、短期間で方向性を決定していくことの重要性は非常に大きいです。

「しらみつぶしに課題を検討する」、「事業にはあまり関係のない幹部が気になった疑問点に対して丁寧に答えを探していく」といった状態に近い事業部様も、コンサルティングをしている中ではみかけることがございます。勿論、組織の論理や過去の取組みとの関係などがあることも理解できるのですが、仮説思考を軸にした、スピーディーな検討を進めていくことで、更なる会社の成長を実現できるものだと思っています。

●「仕事の質」を高める

仮説思考というと、仕事のスピードを高めるという側面ばかりが強調されますが、実は質を高めるという点でも大きな効果があります。というのも、最初に仮説を立てる際に、一般的な常識とは異なる大胆な仮説を設定した上で、検証をしていくことで、これまで想定できていなかった、本当の課題やそれらに対する抜本的な打ち手が見えてくることがあるからです。

もちろん、上記のような仮説設定をするためには、ビジネス全般に対する鋭い洞察力や業界に対する理解などがしっかりあることも必要ではあります。しかしながら、そういった方々にとっても、より高い成果を出していく上で、仮説思考が果たす役割は極めて大きいのです。

仮説思考を身につけるための工夫

仮説思考の重要性は良く理解しているのだけれども、実際に実践してみようと思うと上手くいかないという方も意外と多いのではないでしょうか?仮説思考を普段から徹底しているコンサルタントは、どのような工夫をしているのでしょうか?

●常に自分の考えを言う癖をつける

日本人は、海外の方と比べると自分の意見を明確には伝えたがらない傾向が強いです。特にビジネスシーンなどでは、どのように自分が思っているのかをはっきりと伝えない方が非常に多いです。一方で、仮説思考を重視するコンサルタントの場合、少なくとも社内の会議においては、常に自分の考えを明確に伝えることが求められます。

常に、「自分は●●だと思う」という癖をつけることで、情報が十分には揃っていない状態でも、仮説を立てる力が自然と身に付くようになります。

●理由をセットで考える

先ほどの「自分の考えを言う癖をつける」ということとセットなのですが、常に理由を考えるということも仮説思考を身につける上で大切です。「自分は●●だと思う。何故なら○○だからです」というコミュニケーションを心がけることで、初期仮説を立てる精度が大きく向上します。

理由を考えることは、自分の意見を言う時だけでなく、常日頃から、何「何故あの人はあのような発言をしているのか?」「何故この事業の業績は良くないのか?」「何故あの会社はこのような新規事業を始めたのか?」等、身の回りにある様々なことについて、考える癖をつけることで、飛躍的にスキルは高まっていきます。

●仮説の何が違っていたのか、何が正しかったのかについてしっかりと確認する

仮説思考力を磨いていくことには地道な積み重ねが大切です。その中でも、仮説を検証した後に、自分の成長のために、振り返る時間を少しだけでも取ることをお勧めします。特に、どのような点が当初の仮説と異なっていたのか、何故そのような違いが発生してしまったのかについて、意識することで、次回以降の仮説構築の際に、非常に参考になります。

何度か意識的に繰り返すことで、仮説構築にも自分なりのパターンが出来上がるようになり、仮説を考える時間の短縮と精度の向上が徐々に高まっていくと思います。

最後に

業界のスペシャリストが集まるクライアント企業が抱える重要課題に対して、数ヶ月の間に答えを出すことが一般的なコンサルタントにとって、仮説思考は必須のスキルです。入社して暫くの間は、先輩コンサルタントから、「あなたの仮説は何ですか?」と聞かれて、しどろもどろしていた私も1年も経つと自然と仮説を考えるようになっていました。

ビジネスにおける有用性は極めて高いうえ、誰でも意識をすれば身に付くスキルでありますので、是非毎日の仕事で活用してみてください。まずは、あなたが今抱えているビジネス上の課題を1つ挙げて、それに対する仮説を考えることから始めてみてはいかがでしょうか?

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プロフィール

写真:戦略コンサルタント

戦略コンサルタント。

大学卒業後IT系スタートアップにジョインした後に戦略コンサルティング・ファームに転職。

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