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プロ経営者インタビュー

榊 淳 氏

[2]現在のご自身の役割について教えてください

まだまだ成長中の若い会社ですし、皆が忙しく働いており、私自身も以前と変わらず現場の仕事で手を動かしたりもします。とはいえ、森さんが育ててきた素晴らしいカルチャーとブランドがここでは息づいています。それを変えることなく、さらに結果に結びつけていくのが新社長である私の最優先ミッションだと心がけています。そのために何を重視しているかといえば、ユーザー・ファーストの精神。

ネットビジネスとはいえ、一休で働く人間にとってモチベーションの源泉となるのは「ありがとう」と言われることです。私としてみれば社員から「ありがとう」と言われたいし、施設、つまり一休.comに加盟してくれているホテルや旅館、レストランなどなどからも「ありがとう」と言われたい。

もちろん、株主であるヤフーからも「ありがとう」と言われる経営をする必要があります。そのすべての「ありがとう」を実現しなければいけないわけですが、ビジネスの最前線で最優先すべき「ありがとう」はユーザー、つまり一休.com利用者からのものであるべきだ、というこだわりを貫いています。

例えば六本木にあるホテルの予約が伸び悩んでいるとします。一休の担当者はホテルサイドから「売れるようにメールなどを大量に送り付けてマーケティングしてくれ」といった要望を受けることもあるでしょう。言われた通り無差別かつ大量にメールを送ることは難しいことではありません。施設から「ありがとう」と言われることだけを重んじるのなら、言われた通りにするのが施設ファーストだと思うかもしれない。

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しかし、「六本木のこのホテルを利用しませんか」というメールを例えば北海道の最北端に住んでいる人や、沖縄の最南端に住んでいる人がもらっても、ほとんど効果はない、とわかっていたら、そうしたユーザーには送らない。本当にそのユーザーにとって価値があると思える情報でなければ、無闇に送り付けても成果にはつながらないし、場合によってはそのホテルや一休に対する信頼を損ねてしまうかもしれないのです。

私たちにとって施設の存在は本当に大切だけれども、だからこそユーザー・ファーストを貫くことが重要なのです。

違う例も挙げましょう。例えば一休.comのサイトのユーザー・インターフェースを刷新することになったとしましょう。社員はそれぞれの思いや課題、使命感に従って「ああしたい。こうしよう」という意見を上げてくれるはずです。しかし、そのすべての意見・要望をサイトに盛り込んでしまったなら、「むしろユーザーにとって使いづらいサイト」に変貌してしまう危険性も出てくる。

意志決定者である私が単に社員たちから「ありがとう」と言われたいだけならば、全部の意見・提案を形にすればいいのですが、社員ファーストを選んだ結果、ユーザー・ファーストが損なわれるのならば、そういう変更はするべきではないのです。

今後も私は、ユーザー・ファーストを何よりも優先していくことで、その結果として施設にも社員にも株主にも「ありがとう」と言われるように意思決定していくつもりです。それが私の最大の役割だと思っています。

[3]小中学生時代はどんなお子さんだったのでしょう?

普通の子どもだったと思います。私はスイカの名産地(生産量日本一)である熊本県植木町で生まれ育ったのですが、良いスイカを作るために間引きされ、道ばたへ捨てられている未成熟なスイカを拾っては投げ合って遊んだりする田舎の少年でした(笑)。

成績はまあまあだったはずなのですが、兄が神童とうたわれるような人だったので、親からはいつも比較され「兄貴は医者になるけれど、おまえは熊本工業にでも行って、野球をやれ」などと言われていました。それでも兄が熊本大学の附属中学に入ったのをきっかけに、私も熊本市内にある系列小学校へ転校し、そこでちょっと価値観の違いを経験しました。

田舎の小学校ではケンカの強いガキ大将が、何事においても偉いんだという扱いだったのに、市内の学校では得意ジャンルを持つ子がそれぞれ領域で高く評価されている。私も当時から算数だけは得意だったので。非常に居心地の良さを感じたものです。

[4]高校、大学時代はいかがですか?
リーダーシップの芽生えのようなものはあったのでしょうか?

小中高を通じてサッカー部にいましたが、特にキャプテンをやったわけでもありませんし、生徒会で役職に就いたりするようなこともありませんでした。リーダーシップ云々よりも、我が道を行きたがるところが強かったので、そうなったのでしょう。

大学は当然のように得意だった理工系ばかりを受験し、東京の慶應義塾大学に入学。高等数学を勉強している学生は、なかなか就職先が見つからないことで知られていますが、進学を考えていた私が学部卒に合わせて就職活動をした時も、企業や金融機関からろくに相手にされませんでした。

ところが大学院を出る時には冒頭でお話しした時代背景も手伝って、あちこちから内定をいただいたりしました。自分としては2年間余分に好きな数学をして遊んでいたような気分なのに、世間からの扱いはまったく変わってしまったわけですから「世の中っておかしなところがあるなあ」と思ったりしていました。

[5]ご家族やご親戚に経営者はいらっしゃいますか?

いません。父は国土交通省の国家公務員で、母は薬剤師でした。

[6]ご自身の性格について教えてください

オフタイムの楽しみは妻とのんびり旅行をすることなのですが、元来の性分としては一人きりでしんみり時間を過ごすのを好むようなところがあります。休日に妻や子が外出しようものなら、その日必要な食品などを買い出しして、それらを手の届く場所に置き、リモコンより重いものは持たずに過ごしていたりします(笑)。

[7]いつ「経営者になろう」と思われましたか?

アリックスパートナーズを辞めて一休に来る時です。戦略を売る道でこのまま生きていくのか、戦略をエグゼキューションする仕事に就くのか、という二者選択をこの時したことになります。

後者を選択した理由は、事業部門のカンパニー長的な立場になり、PL責任を背負いながら変革の実行を自らしていきたいと望んだからですが、この一休という会社に来れば森さんという経営者がいる。大筋で間違ってさえいなければ、現場からの改善提案などにも「いいじゃん、いいじゃん」という口癖を連発しながら任せてくれる人物です。「この人のもとへ行けば経営の仕事に携われる。やってみたい」と考えて決意しました。

[8]経営者に必要なメンタリティ、スキル、経験とは何でしょう?

人が相手の言葉を信じる時には、2つのケースが考えられます。1つは圧倒的に正しいことを言った時、もう1つは「この人が言うのならそうなのだろう」と思ってくれた時です。つまり良い仕事をしていこうと思えば、少なくともこの2つの内のどちらかでコミュニケーションを進めていかなければいけない。

特に前者のパターンを踏む場合は注意が必要です。言わんとしていることが「会社の競争力の源泉と合致している」、という意味で「圧倒的に正しい」ことが求められます。どんなに正論を口にしても、それが会社の競争力に直結しない正しさならば、結局は価値につながらない言葉で終わります。

経営の仕事は会社に価値をもたらすこと。社員やお客様をはじめとするあらゆる関係者から信頼をとりつけるためにも「真の正しさ」と「この人なら、と思ってもらえる人間性」を心がける。そういうメンタリティを育てていくべきだと考えます。

スキルや経験について言うとすれば、皆をアッと言わせるような、目からウロコの打ち手を放とうとする時間があるくらいならば、地味でも良いから同じ時間内に100の打ち手を実行していくことが重要になってきます。私の場合、一休に来てから小さな積み重ねの大切さを痛感しました。

BtoCのネットビジネスではアナリティクスが成果に直結します。それゆえ、仮にたった1人の社員でも着実に分析を重ねて打ち手を放っていけば、結果に反映される。そういう個のレバレッジの効き方が大きい事業だからこそ、泥臭い仕事でもたくさんの打ち手を実行し、その経験から学んでいきました。

これはネットビジネスに限ったことではないはず。どんなに小さなチャンスでもいいですから、事業の結果につながるような局面に携わる機会を増やし、そこで小さな事でも構いませんから、エグゼキューションを通じて学んでいってほしいと思います。

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