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クレアシオン・キャピタルへの転職(求人・中途採用)

プライベート・エクイティ トップインタビュー

クレアシオン・キャピタル株式会社

IPO志向で日本の中堅・中小企業をパブリックカンパニーへと育て上げる。社会的意義の強いユニークな企業を磨きたい

富裕層向けプライベートバンクからスタートし、事業オーナーらが集う盤石な投資家ネットワークと、精度の高いソーシング情報を有するクレアシオン・キャピタル。中堅・中小企業のグロースを丁寧に支援し、IPOを目指す姿勢にあつい支持が集まっている。
個人富裕層という投資家の基盤は、バイアウト投資にどのようなメリットがあるのか。群雄割拠のミッドキャップマーケットで、どのように生き残りをはかるのか。最高投資責任者の辻 智史氏に、本音を聞いた。
モデレーターは、INQでPE業界を担当するマネージング・ディレクター 佐竹勇紀が務めた。

「テーブルの向こう側へ」の思いでJ-STARの立ち上げに参画

【INQ佐竹】まず、これまでのご経歴をご紹介いただけますか。

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【辻】もともと理系出身で、大学院は工学研究科を修了しています。しかし以前から経営に興味があったため、新卒で野村総合研究所に入り、経営コンサルタントとしてキャリアをスタートさせました。そこで経営の考え方や分析的な手法を学んで、6年ほどでローランド・ベルガーに転じました。

経営コンサルタントとしてのキャリアを重ねるうち、いつしか「テーブルの向こう側に行きたい」、すなわち自分も経営を手掛けてみたいという欲求を抑えられなくなっていきました。そこで、事業会社へのキャリアを模索することにしたのです。

ちょうどその頃、中堅・中小企業への投資を専門とするJ-STARというPEファンドの立ち上げに加わらないかと声がかかりました。当時は正直PEファンドが何をするところかもよく分かっていなかったのですが、とはいえ事業に関われそうできっと面白いぞと思い、J-STARの創立メンバーに加わることを決めました。

J-STARでの日々は刺激的で楽しく、想像以上にできることの幅も広がりました。夢中になっているうちに7年が経ち、事業会社の経営者にならないかと誘われ2年ほど経営に携わりました。

【佐竹】クレアシオン・キャピタルにはどのような経緯で参画されたんですか?

【辻】J-STAR時代からM&Aアドバイザリーや共同投資という形で、当社グループの創業メンバーと何度か仕事をしていたんです。当時はクレアシオン・キャピタルの設立前で、クレアシオン・インベストメントの一事業としてバイアウト投資を行っていました。祖業である個人富裕層向けのプライベートバンク事業を運営する中で、資金調達やソーシングができるようになったものの、バイアウトの機能がなかったんですね。それで、何度か「一緒にバイアウト事業をやらないか」と声をかけてもらっていたんです。

当時から個人富裕層のネットワークを持っているという、唯一無二の特長に強く惹かれていました。その強固な基盤に、PEファンド事業をかけ合わせたらどんな面白いことが起こるんだろう、と興味が湧いたんです。

事業会社で経営者になった後、あらためて「バイアウト投資事業をすべて辻さんに任せたい、裁量をお渡しする」という話を聞き、これはやりがいがあると2015年に参画を決めました。

個人富裕層のネットワーク×バイアウト投資が叶える
中堅・中小企業の限界なきグロース

【佐竹】クレアシオン・キャピタルの前身は1991年創業ですよね。いまお話にあった、「個人富裕層のネットワーク」のベースとなるプライベートバンク事業はいつ頃から始めたんですか。

【辻】もともと2008年に、当社の創業メンバーである朝井(隆夫 クレアシオン・ホールディングス会長)と猪鼻(隆行 クレアシオン・ホールディングス社長)が、富裕層向けコンサルティング事業やM&Aアドバイザリーを行うクレアシオン・インベストメントを創業しました。富裕層向けにさまざまな金融商品の提案やM&A情報を提供していたんです。

こうした顧客の多くは事業オーナーで、自らの会社を上場させたり、事業を売却したりして財を成されています。そうした顧客の相談に乗るうち、「事業を売却したい」「資産運用したい」と相談されることが増えていきました。つまり、運用する資金とソーシング情報が自然と集まってくるようになったのです。

そこで投資事業を始めようと、ファンド管理機能を有していたジャイク(JAIC)投資顧問を取得し、2011年にクレアシオン・キャピタルをスタートさせました。そこから本格的にバイアウト投資事業に乗り出したのです。

エグゼキューションやPMIのスペシャリストがいなかった頃は、私が在籍していたJ-STARを始め、他のファンドと共同投資をしていた時代もありましたが、私が入社してから当社単独で投資をするスタイルに変わり、着々と組織を拡大しています。

【INQ佐竹】現在は、ブラインドファンドとターゲットファンドをそれぞれ別々に動かしていらっしゃるのですか。

【辻】チェリーピックの問題が出ないよう、全ての案件でブラインドファンドとターゲットファンドの出資比率が一定となるような形で運用しています。

背景として、私どもがお取り引きしている富裕層の方々はブラインドファンドを好まない傾向があります。事業オーナーや創業家が多いこともあって、自ら意思決定したいというご要望が多いのです。ターゲットファンドはマーケットにもあまりないので、自由度をもって設計できるというメリットもありますし、同じ運用資産残高でも、投資家からの信頼が厚い。ファンドのストラクチャリングにも幅が出るのではないでしょうか。

投資家の全方位的なバックアップで、「IPO志向」を貫く

【INQ佐竹】「富裕層向け金融サービス」と「バイアウト投資」の融合というクレアシオン・キャピタルの特長について、あらためて詳しくご解説いただけますか?

【辻】最大の特長は「IPO志向」です。当社の場合、投資先企業のうち7~8割がIPO準備中です。一般的なバイアウトファンドのIPOによるEXIT割合は1割未満、そこから推算されるIPO準備率は2~3割程度であることに比べると、かなり多いのではないでしょうか。

当然ながら、すべての投資先がIPOできるわけではありません。実現まで何年もかかりますし、延期または中止になることもあります。現場メンバーにも高いスキルとプロフェッショナリティが必要になるので、やみくもにファンドサイズや投資先の規模を大きくするつもりもありません。しかしトレードセールだけでなく、IPOという強力な武器があれば、投資全体の成功確率も高まりますし、企業の成長もドライブできるはずだと信じています。

時間と不確実性というデメリットはありますが、「IPO志向」を掲げているからこそ、共鳴してくださる投資家の基盤ができ、投資先が安心してグロースに向き合える環境を提供できるのだと思います。

【INQ佐竹】投資家は単純な配当や収益を求めているわけではないということですね。

【辻】ええ。投資家の中には、「あの頃の自分のように、IPOを目指す事業家をただ応援したい」とおっしゃる方もいますし、「自分が運営する会社のサービスを使ってみて」と資金面にとどまらないサポートをしてくださることもあります。

こうした事業オーナーはみなさん、信頼できる会社で資産運用したいと考えています。そういう方々が富裕層のネットワークの中で情報収集し、口コミで当社のことをお知りいただいて出資してくださるケースも多いですね。

【INQ佐竹】「IPO志向」はソーシングの際にも有利にはたらきますか。

【辻】ベンチャーキャピタルではないのに懸命にIPOを支援してくれる、バックボーンに事業オーナーの集まりがある、という部分が響いて当社への売却を決めてくださるケースもあります。ファンドと組むことで上場を実現させ、家業からパブリックカンパニーへと転換したい、永続的な企業に変わりたいとお考えの投資先が当社を選んでくださいますね。

300万社以上に及ぶ中堅・中小企業の潜在能力を引き出したい

【INQ佐竹】今後力を入れていきたいことはありますか。バイアウトファンドとしての方向性もお聞かせください。

【辻】バイアウトファンドとしては、中堅・中小企業への投資に注力する方針は変わりません。しっかり事業価値を高められる案件を、組織のスキルの範囲で丁寧に手掛けていくスタンスは崩さず、組織拡大にしたがって案件数を増やしていこうと思っています。

将来的には富裕層に対するプロダクトラインを広げていきたいと考えています。より安全性が高く、リターンの高い金融商品を提供し、プライベートバンクとしての機能を拡充することで投資家からの支援も増えるのではないでしょうか。

【INQ佐竹】これからのミッドキャップ市場について、辻さんはどのように見立てていらっしゃいますか。

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【辻】もっと大きく成長する可能性があると感じています。日本には、改善余地のある中小企業がまだまだたくさんあるからです。潜在的な魅力や価値があるのに、それを発揮できていない中小企業が非常に多いのです。

たしかに中堅・中小企業をターゲットとするPEファンドは増えてきています。しかし日本に約368万社あるといわれる法人のうち、中小企業の比率は99%以上。マーケットは非常に大きいと捉えています。

中堅・中小企業が価値を発揮しきれていない要因の1つに、経営者の問題があります。大きくことを成した経営者は傍若無人で自らの意志を貫き、ゼロイチで事業を立ち上げるのは非常に得意です。一方で、事業が軌道に乗った後は属人化から脱却し組織的に事業を運営していく必要がある。

そんな中堅・中小企業をサポートして科学的な経営手法を取り入れれば、潜在能力を存分に発揮できるようにはずです。実際、これほど利益率の高い中小企業があるんだと驚くことの方が多いんですよ。

【INQ佐竹】BtoC企業や、アセットライトな企業への投資が多いという印象ですが、どのようなセクターへ投資していこうとお考えですか。

【辻】これまで同様、業種を絞らず投資していこうと考えています。ただ、「IPO志向」という観点では、あまり上場に向いていないセクターがあるのは事実です。産業としてPERが高いためIPOしやすく、その点が企業オーナーのみなさんにも響いて、結果的にBtoC企業が多くなっているのかもしれませんね。

【INQ佐竹】投資方針に「日本の宝」とありますが、どのような企業が日本の宝だとお考えですか。

【辻】ビジネスモデルやブランド、組織、人材などきらりと光る潜在的な強みを持つ企業のことです。社会的意義があり、将来性のあるユニークネスがあるかどうか。市場でたくさんの競合や大手企業と真っ向から戦うためには、当然ながら強い独自性が必要です。

日本社会に必要な企業の強みを見抜いて磨き、未来へ繋いでいくことが当社の使命だと考えています。

【INQ佐竹】クレアシオン・キャピタルは事業承継を重視していると思いますが、投資決定後にオーナーのみなさんはどのような立ち位置になるケースが多いのですか。

【辻】当社のやり方は、新しいタイプの事業承継かもしれません。オーナーがそのまま経営陣として残ったり、資本を残したりするケースが多いですね。投資先企業は、経営者が比較的若いんです。後継者を探している70代、80代の経営者ではなく、IPOによって社会の公器となり、永続的な企業になりたいという現役真っ只中のオーナーが中心です。

そういうオーナーに対して、事業のアクセルを踏むばかりでなく、しっかり守りを固めませんかとご提案すると響くことが多いですね。

PEファンドの経験はなくていい。
人として、多様な価値観のチームをリードしていけるのか

【INQ佐竹】現在、どういう人材を採用しているのですか。

【辻】年齢やPE業界での経験は問いません。当社で活躍しているメンバーの多くは、30代前半~半ばです。30代でマネージング・ディレクターに昇格したメンバーも活躍していますし、最年少のメンバーは20代です。

全員に金融系のバックグラウンドがあるわけではなく、コンサルティングファーム出身者や会計士、弁護士あるいはマーケターなど多彩なキャリアの持ち主ばかりです。「プロジェクトでPEファンドと一緒に仕事をしたことがある」というPE関与経験しかないメンバーも積極的に採用しています。どのメンバーも、業界は違えどハードなクライアントワークの経験が豊富で、企業に対して何らかのサービスを提供してきている点は共通しています。

これからのPE業界は、資本参画した後にどれだけその企業の価値を上げられるのかが重要です。金融業界の経験がなくても、モデリングなどは入社して数カ月学べばすぐ身につきます。しかし、対人コミュニケーションや、相手の真意を汲み取りながらステークホルダー間のバランスを取ってソリューションを提案する力は、一朝一夕では身につきません。

ビジネスパーソンとしてのスペシャリティと、投資先の懐へ飛び込んでいくしなやかさ、必要とあらば厳しいことも直言できるタフさ、そのようなパーソナリティがある方が当社の投資スタイルを学ぶことで、PE業界で大きく活躍できるのではないでしょうか。

【INQ佐竹】とくに今回ご採用したいマネージャー、ヴァイスプレジデント候補の方に求める資質についてお教えください。

【辻】大きく2つの資質を求めています。1つ目は、「未完成」を楽しめること。日本のPE業界は他の産業に比べると歴史が浅く、整っていない部分も大いにあります。業界での勝ちパターンが決まっているわけでもありません。

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未成熟な業界の中で、当社は後発のファンドとして粘っている。その中で、できあがっていないことを楽しみながら、会社や組織そのものを一緒に創り上げたり、改善したりすることにわくわくできる方に来ていただきたいと思っています。10年後に「クレアシオン・キャピタルの、ここは自分が創ったんだ」と胸を張れるくらい、ともに組織を創る意欲のある方がうれしいですね。

もう1つは、チームワークです。どれだけ天才的な能力があっても、一人の力でできることは限られています。むしろ天才的すぎて誰もついていけないようでは反感を買うだけです。

投資先や外部パートナー、デューデリジェンスを行う弁護士や会計士、証券会社の方々などさまざまな考え方のステークホルダーをいかに巻き込み、協力してもらえる体制をつくれるか。投資先も含めたチームとしての成果を重視する方に来ていただきたい。チームで仕事をすることが自らの成長の速度を高めますし、組織を強くすると信じています。

アフリカのことわざで、「早く行きたければ1人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」という言葉があります。私たちは、チームの力でより遠くへと歩みを進めたい。他者の感情に細やかに気配りでき、コラボレーティブに仕事ができる方にぜひ来ていただきたいと考えています。

プロフィール

写真:辻 智史 氏

辻 智史 氏
クレアシオン・キャピタル株式会社 常務執行役員/最高投資責任者

野村総合研究所、ローランド・ベルガーにおいて事業戦略立案や業務改革等のコンサルティングに従事。その後、J-STARの創立メンバーとしてプライベートエクイティ投資、事業会社でのマネジメント経験を経て、弊社参画。京都大学大学院工学研究科修了。

写真:近藤 宏樹 氏

近藤 宏樹 氏
クレアシオン・キャピタル株式会社 ディレクター

東京大学工学部航空宇宙工学科卒業後、ドリームインキュベータにて事業戦略立案等のコンサルティングプロジェクトに従事。その後、東京大学エッジキャピタルにおいて、ハンズオンでのベンチャー投資業務に従事した後、M&Aアドバイザリーやコンサルティング業務での独立開業を経て、2017年クレアシオン・キャピタルに参画。

写真:井上 圭 氏

井上 圭 氏
クレアシオン・キャピタル株式会社 ディレクター

慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、大手広告代理店・電通にてマーケティング戦略の設計・実施等に従事。その後、マッキンゼーにおいて、消費財、製造業、金融業など幅広い業界に対し、全社経営変革、マーケティング戦略立案、組織風土改革プロジェクト等に従事し、2020年にクレアシオン・キャピタルに参画。米PMP®。

写真:西山 一寛 氏

西山 一寛 氏
クレアシオン・キャピタル株式会社 ヴァイスプレジデント

早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、監査法人トーマツにおいて、監査業務、財務デュー・ディリジェンス業務等に従事。その後、野村證券において、M&Aアドバイザリー業務等に従事し、2020年よりクレアシオン・キャピタルに参画。公認会計士。

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