第二新卒としてのコンサルティングファームへの転職のポイント
厚生労働省が毎年発表している大学新卒者の離職率統計では、約30%の新卒者が3年以内に退職をすると言われております。そのような流れを受けて、第二新卒市場は、中途採用においては最も重要な機会の一つと言っても過言ではありません。コンサルティングファームにおいても、第二新卒者を対象とした採用活動はかなり行われておりますので、本日は第二新卒者の転職へのポイントについてお話したいと思います。
第二新卒者の採用はどの程度あるのか?
コンサルティングファームにおいても、第二新卒者の採用は非常に増えてきております。
ファームによって異なりますが、中途採用者の内、3~5割程度は第二新卒の方が占めているのではないでしょうか。第二新卒者をターゲットとして説明会やセミナーを開催されている企業も多くあることからも、各社の注力の度合いが分かります。
ご存じの通り、コンサルタントは、事業会社と比べると長時間働くことが多くなります。
また、一般の事業会社と比べると、仕事の進め方や作法なども異なる点がいくつもあります。
そのようなことを踏まえて、社会人としての一定の経験を持った上で、体力もあり、柔軟に働き方なども対応できる第二新卒の方に対する、コンサルティングファームのニーズは高いのです。
第二新卒採用者に求められる役割とは?
一般的に、この第二新卒として採用される方の場合は、コンサルティングファームでは、新卒とほとんど同じポジションでの採用となります。そのため、求められる役割は、コンサルティングとしての基礎スキルをしっかりできるようになることになります。つまり、「他社事例の調査」「アンケート等の分析」「インタビューの実施」「スライド単位での資料作成」などの業務を担うことが一般的です。
面接での評価についても、今の会社での実績というよりは、何故コンサルティングファームで働きたいのか、コンサルタントとしての素養が高いかといった、新卒面接で重要視されるポイントと大きな違いはないと考えて下さい。
そのため、面接の準備についても、コンサルティング業界に関する基本知識を書籍やネットで調べることに加えて、ケース面接の対策や、コンサルティング会社に入ってどの様なことをやりたいのかという志望動機などについて、しっかり準備されることをお勧めします。
尚、第二新卒者向けの説明会などで、「これまでコンサルタントとして働いたことはありませんが、転職できますでしょうか?」と聞かれることも多いですが、全く問題ありません。
逆に、第二新卒者の面接をしている際の強みとして、「現在の会社でコンサルタント的な役割をしている」「事業会社としてコンサルタントと一緒に働いたことがあるので、ある程度働き方が分かる」などといったことをおっしゃられる方がたままにおりますが、採用においてそのようなことが有利になることは、あまりないと思います。
第二新卒で入社した後の働き方はどのようになるのか?
第二新卒で入社された方の場合、まずは新卒入社の方と同様、コンサルティングの基礎スキルを学ぶための研修を受けることが一般的です。研修の内容や期間ははコンサルティングファームによっても異なりますが、ロジカルシンキングや、仮説思考、コンサルタントとしての働き方の基本等、を数週間かけて学ぶことが一般的だと思います。研修が終わると、早速プロジェクトに入ることになります。最初のプロジェクトでは、事例の収集や、簡単な分析業務などのコンサルタントとしての基本的なスキルが求められるタスクが与えられることが一般的です。
少し言い方がきついですが、第二新卒の方には、特に業界に対する専門の知識などは正直あまり期待していません。まずは、最初のプロジェクトでコンサルタントとしての基本動作を身につけて頂き、知識やスキルはプロジェクトを経験する中で、どんどん吸収していって貰えれば大丈夫です。
結論
以上の通り、第二新卒の方がコンサルティングファームで活躍するチャンスは、非常に大きいと思います。ご関心がある方は、是非転職エージェントにまずは相談してみるのが良いのではないでしょうか。