コンサルティングファームの役職
本日はコンサルティングファームの役職についてお話したいと思います。役職ごとに求められる役割や、働き方は異なってきますので、入社した後の働き方をイメージする上で、一つの参考にしてみて下さい。
●入社0~3年:
アナリスト(ビジネス・アナリスト、アソシエイト、リサーチアナリスト 等)
新卒や第二新卒の方が入社して最初のポジションはアナリストとなることが一般的です。
このアナリストのフェーズでは、「他社事例の調査」「アンケート等の分析」「インタビューの実施」「スライド単位での資料作成」などの業務を担うことが多いです。世間で一般的に想像されるコンサルタントとしての基礎スキルをこの1~3年の間に身につけることが求められます。
アナリストは、コンサルタントとして働くことになれるという意味でも、比較的長時間労働にはなり易いです。しかし、その後のポジションで活躍する上で、この時期の頑張りは決して無駄にはなりませんので、根気強く、一方で無理をせずに乗り切って頂きたいと思います。
●入社3~5年:
コンサルタント(アソシエイト、コンサルタント 等)
新卒入社の方が3年ほど経つとコンサルタントというポジションに昇進されます。事業会社での経験が長い方や、海外MBAを取得済みの方は、中途採用の場合、このコンサルタントから始まる方もいらっしゃいます。
このコンサルタントのフェーズでは、アナリストに求められる基本的なコンサルスキルを身につけていることは前提として、クライアントサイドの中堅メンバーとの強いリレーションを構築、議論をすることが期待されます。資料作成、数枚の任せられたスライドを書くだけでなく、自分でリードしながら、パッケージ(提案資料)を作成する力を身につけることが求められます。
●入社5~10年:
マネジャー(エンゲージメント・マネージャー、プロジェクトリーダー、マネジャー、シニア・アソシエイト 等)
新卒入社の方が7年ほど経つとマネジャーというポジションに昇進されます。他のコンサルティングファームでの経験が長い方の転職の場合、このマネジャーから始まる方もいらっしゃいます。マネジャーのフェーズでは、プロジェクトのマネジャーとしての役割が求められます。プロジェクトのスコープやワークプランの設計、各タスクの役割分担や、クライアントサイドのリーダーとの強いリレーションを構築することが期待されます。
また、マネジャーあたりになると、戦略コンサルティングファームなどでも、専門性を磨くことも求められます。専門性は産業別や、機能別など様々ですが、特定の分野のスペシャリストとしても活躍できる能力を持っていることが一般的になります。
●入社10年~:
パートナー(アソシエイト・プリンシパル、パートナー&マネージングディレクター、ヴァイスプレジデント 等)
コンサルティングファームにおいて、一番上位のポジションが、パートナーとなります。
パートナーのフェーズでは、新規のプロジェクトを獲得してくることが求められます。また、世界を代表する企業の幹部の方々のディスカッションパートナーとして、彼らが抱える多岐にわたる経営課題に対して、一緒に方向性を議論し、方向性を見出すサポートすることが期待されます。パートナーまで昇進する方は、入社した方の内1割程度と、険しい道のりであることは確かですが、通常の会社では体験しがたい仕事でもあり、挑戦する価値は十分あると思います。
まずはマネジャーを目指すのがファーストステップ
中途採用でコンサルティングファームへの転職をされる方の場合、まずはマネジャーのポジションを目指すことが最初のマイルストーンかと思います。一つのプロジェクトをマネージメントすることは、アナリストやコンサルタントとは異なる次元の楽しみや刺激にあふれる仕事です。是非コンサルタントへの入社を考えていらっしゃる方は、素晴らしいマネジャーになることを目指して頑張って頂きたいと思います。