中途採用のインタビューなどをしていると、退職金制度についてもご関心を持たれて質問をされる方がたまにいらっしゃいます。一部の方からは、「入社する前から、退職のことを気にするの?」という声も聞かれるかと思いますが、コンサルティファームにて長期的なキャリアをご検討されていらっしゃる方の場合、当然ながら気になることの一つかとは思いますので、本日は退職金制度についてお話をしたいと思います。
(尚、今回ご紹介する退職金は、複数の外資系戦略系コンサルティングファームの社員からのヒアリングを元に記載させて頂いております。個別のファームごとの違いがございますので、あくまで参考値としてご理解下さい)
コンサルティングファームには退職金制度は存在するのか?
最初にお答えを言ってしまうと、一般的なコンサルティングファームの場合、外資も含めて退職金制度は存在しています。退職金制度自体は、企業によって異なりますが、例えば、アクセンチュアの場合などは、確定拠出年金制度(401k)が設けられており、毎年の給与の5%を拠出し、退職金に備えています(希望により前払い退職金として受け取るオプションもあります)。
他にも、各社細かい違いはありますが、多くの場合は、毎年給料の一定割合を、退職金として積み立てるケースが多いようです。
一般的に退職金として、どの程度の金額を貰えるのか?
こちらは、前述の通り、毎年の年収の一定割合を積み立てることが一般的なため、一概にいくらと言うことは難しいです。但し、以下のようなモデルケースを設定することで、概算値は簡単に試算できます。
【第二新卒でアナリストとして入社し、3年目にコンサルタントに昇進、5年間勤めて退職】
●5年間の総年収:アナリストの給料600万円×3年+コンサルタントの給料1,000万円×2年=3,800万円
●退職金への積み立て割合:5%
●平均運用利率:1%
●上記の場合、5年間務めた退職金は約200万円程度になります。
【32歳でコンサルタントとして入社し、3年目にマネジャーに昇進、7年間勤めて退職】
●7年間の総年収:コンサルタントの給料1,000万円×3年+マネジャーの給料1,500万円×4年=9,000万円
●退職金への積み立て割合:5%
●平均運用利率:1%
●上記の場合、7年間勤めた退職金は約500万円
一般的な企業と比べると、在職期間が短い割には、年収が高いため、退職金の水準も高いものとなることが多いようです。
実際、退職をされた方の中には、すぐに次の仕事につくのではなく、数か月の間、退職金も使いながら、海外などで休暇を満喫される方も多くいらっしゃいます。
結論
コンサルティングファームにおいても、退職金制度はしっかりと整っていることが一般的です。また、給与水準が高いこともあり、一般的な事業会社と比べると、期間が短い場合でも、ある程度まとまった金額が支払われることが多いようです。そのため、コンサルティングファームへの転職に際し、退職金に関する不安は、あまり持たれる必要性はないと思います。
但し、退職金制度については、各ファームごとに異なる部分もございますので、気になる方は、入社の前のタイミングで、一度担当の方に伺ってみることが良いと思います。