コンサルティングファームの面接に限らず、必ず最後にあるのが「逆質問」です。
「何か質問はありますか?」と聞かれた際に、何を聞いておくべきなのか、どういったことが実際によく質問されているのか等について本日はお話したいと思います。
聞いておいた方が良い質問
まずは、聞いておいた方が良い質問についてです。
コンサルティングファームの場合は、逆質問を設けている理由は、純粋に、志望者の皆様が疑問に思っていることに対して、お答えすることで、入社後のミスマッチを避けることが大きいと思います。一部の事業会社などでは、逆質問の内容自体が評価の基準に入っている(良い質問をすることで、高い評価が得られる)ということもあるようですが、コンサルティングファームの場合は、そういった要素はかなり少ないと思います。
というのも、コンサルティングファームでは、ケース面接を中心とした、評価の基準が明確に定められており、理解力や発想力などのその他の視点をかなり多角的に見るための仕組みが用意されていることが一般的だからです。
そのため、「逆質問」では、あなたが入社後のミスマッチを避けるために、気になることについて、質問をすることが大切です。
例えば、実際に聞かれる質問としては以下のようなものがございます。
●「プロジェクト全体の内、海外で働くようなプロジェクトはどの程度あるのですか?」
●「ヘルスケア領域のプロジェクトに興味があるのですが、プロジェクトへのアサインにはどの程度、自分の希望が反映されるのですか?」
●「女性のコンサルタントとしてご活躍されていらっしゃる方も多数いらっしゃると説明会で伺いましたが、他の会社と比べて何が大きな違いなのでしょうか?」 等
聞かない方が良い質問
但し、1つ注意して頂きたいのは、採用の評価には繋がらないというものの、以下のような質問をすることは印象を下げることに繋がるので、よっぽどの理由がない限り避けた方が良いです。
調べたらすぐに分かる質問
●「コンサルティングファームでは労働時間が長いと良く聞くのですが、どれくらい働いているのですか?」
●「現在、御社は何名ほどのコンサルタントがいらっしゃるのですか?」
●「御社は、他のコンサルティングファームと比べてどの様な所に特徴があるのですか?」
会社のホームページ等に自社の強みや特徴は書いていることが一般的です。上記のような質問をする場合は、「ホームページでは○○と書いておりましたが、もう少し具体的にはどのようなことになるのですか?」などの聞き方をした方がよいです
本当にコンサルタントになりたいのか動機に疑問を持つような質問
●「コンサルティング会社を辞めた人も多く増えていく中で、今後コンサルティングファームの仕事は減ると思うのですが、そのことに対してどう考えていますか?」
純粋に上記の質問は良く聞かれますが、逆に、「それではあなたはなぜそのような不安定だと思う様な職業に転職しようと思うのですか?」と聞いてしまいたくなります。
コンサルタントを目指しているのであれば、少なくとも、自分はこういう風な形で必要性があるというような意見を持った上で質問をすることが望ましいです。
●「現在、商社のA社から既にオファーを頂いているのですが、そこの会社よりも貴社を選ぶ方が魅力的な理由を教えて頂けないでしょうか?」
●「週末はしっかりと休みを取りたいのですが、貴社の場合、実際に働かれていらっしゃる方の内休日出勤をされているのはどの位いらっしゃいますか?」 等
漠然とした質問や、意図が分かりにくい質問
●「どうしてあなたはコンサルタントになりたいと思ったのですか?」
●「コンサルタントとして働いていてどの様なことが大変ですか?」
●「コンサルタントになって良かったことは何ですか?」
上記のような質問は、聞くこと自体に問題があるのではなく、全般的に聞き方がアバウトなので、あなたが何を知りたいのかをもう少し明確化して聞く工夫をした方が良いと思います。例えば「今の会社では、お客様と上司の意見が合わず、間に立たされる自分は調整業務が大変なのですが、コンサルティングファームで働かれている中でもそのようなことはあるのでしょうか?もしあるとしたらどのように対応されていらっしゃるのでしょうか?」などという風に聞いて頂けると、何を知りたいのかが明確になり、より意味のある回答が出来ると思います。
最後に
「逆質問」は入社後のミスマッチを避けるための貴重な機会だと思います。その貴重な機会をミスミス逃すことは非常にもったいないと思いますので、単に自分を良く見せようと思って質問内容を考えるのではなく、是非事前に本当に聞きたい内容を考えておくことをお勧めします。