2018年6月に国会で最重要課題に位置付けられていた「働き方改革関連法」が可決・成立しました。コンサルティングファームへの転職をご検討されていらっしゃる方にとっても、コンサルティングファームの休日の実態についてはご関心が高いことだと思います。
そこで今回は、コンサルタントがどの程度休日をとっているのかについてご紹介したいと思います。
基本は土日祝日は全て休みだが、プロジェクトによっては若干の差も
まず原則としては、コンサルティングファームも一般の企業と変わらず、土日、祝日は全て休みとなっています。通常のプロジェクトに参画している場合は、月曜日から金曜日までがっつり働いて、休日はしっかり休むというようにメリハリをつけた上で、効率的・生産的に働くことを推奨されます。
但し、いくつか例外があることもあるので説明していきます。
買収に向けたデューデリジェンスのプロジェクトや、人事移動や予算の都合から1ヶ月以内に結論を出さなければならないプロジェクトなどの場合は、期限内に満足のいくアウトプットを出すために、土日出社を行うこともしばしば発生します。
土日も出社して働かれていらっしゃる企業は、いくつか存在しています。例えば、消費者向けの企業の場合などはイメージがしやすいのではないでしょか。コンサルタントとしても例えば、オペレーション改善の実証実験を行う場合、土曜日も店舗が開店しているため、クライアントと一緒に働くというケースは見かけることがあります。
プロジェクトの開始時期はどうしても忙しくなってしまいます。プロジェクトによっては、クライアントの状況や、市場概況、競合の取り組みや技術要件など、様々なことをゼロからキャッチアップする必要があることが多いです。そのため、土日を使って資料を読み込むといった取り組みを行うコンサルタントは一定数存在しています。
最後にプロジェクトの大詰めです。こちらはプロジェクトによって状況は変わるのですが、幹部への最終説明やサービスローンチに向けて稼動があわただしくなることがあります。他にも、プロジェクト期限間近で追加の検討や方向性の修正が発生した場合の対応なども数は少ないですが存在します。
いずれのケースもそうですが、土日祝日の出勤は確かに存在するものの、トータルでみればどこかでカバーされるように各ファーム取り組んでいます。
特に、大手のコンサルティングファームになればなるほど、従業員数も多くなるため、休日取得のバランスをとりやすくなりますので、心配は少なくなるといえます。
自己研鑽のために休日働いている人はいるのか?
それでは、正式な出社ではなく、自己研鑽のために休日働いている方はどの位いるのでしょうか。
コンサルティングという仕事は、決められた枠組みの中だけで満足するのではなく、新しいトピックについて自分からアンテナを張って探求することが評価される仕事でもあります。
そのため、コンサルタントの中には、休日の一部の時間を使って、プロジェクトに関連したことや、自分の興味のある領域について調査や整理、過去に行った内容について棚卸しを行っていらっしゃる方が多くいます。特に、コンサルタントとして優れた成果を残される人ほどその傾向は強いです。正確な時間はわからないですが、何人かのコンサルタントに聞いてみたところ、毎週2~3時間程度は、そのような時間に当てていると回答された方が多かったです。
勿論全くやっていないという優秀なコンサルタントも何名かいらっしゃいましたので、あくまで個人の自由、参考として捉えてもらうのが良いと思います。
最後に
今回は、コンサルタントの休日の取得状況について、ご紹介しました。激務といわれるコンサルタントですが、休日取得については、タイミングのばらつきや急な変更はあるものの、トータルではしっかりと取れるように工夫されています。
また、このような仕組みは、社会の流れを踏まえて、ここ数年でますます整備されてきている状況ですので、これから転職をされる方にとっては、非常に喜ばしいことだと思います。