転職のプロセスとしては、大きく以下の2つがあります。
1つ目は、転職サイトや、企業サイトを通じて直接応募する方法。もう1つが転職エージェントを使う方法です。
転職サイトは、新卒採用時に多くの方が利用したことがあるため内容が分かっている方が多いかと思いますが、転職エージェントについては、中途採用が初めての方にとっては想像が難しいかもしれません。
そこで、今回は、コンサル転職においてエージェントを活用するメリット・デメリットについて、紹介していきたいと思います。
コンサル転職でエージェントを使うメリット
一般的に転職エージェントを使うメリットは、以下にあげるようなものがあります。
① 転職サイトには出ていない非公開求人を探してきてくれる
② 転職に必要な手続き業務を代行してくれる(面接日程調整 など)
③ 転職希望先企業に応じて、応募書類の添削をしてくれる
④ 過去の傾向に応じた面接のアドバイスをしてくれる
⑤ 転職希望先企業に対して、あなたの推薦をしてくれる など
この中でも、特にコンサル転職において有効なのは、③、④です。
特に初めてコンサル転職をされる方の場合は、③と④の有無が与える影響は非常に大きいと思います。
まず、③の応募書類の添削についてですが、他の人の目を通して一度見てもらうだけで、文章の構成や内容は大きく改善することが一般的です。しかも添削を何百人もの応募書類を実際に見てきた上で、合格した人、落ちた人の違いまでを理解しているプロフェッショナルが実施するのですから、その効果はお墨付きです。
あなた自身の特徴と、応募先企業の特徴を踏まえた上で、最適な面接書類を一緒に作れるだけでも転職エージェントを使うメリットはあると思います。実際に面接書類を見ていても、しっかりと添削をされて整理された書類と、初めて書いたものとでは違いが明確です。
次に、④の面接のアドバイスですが、こちらも転職サイトなどを通じて応募する場合はわからないことが多いかと思います。一方で、転職エージェントの場合は、面接の回数や、形式、加えてどのような方が採用を行っているのかという人となりなども含めてアドバイスを下さることがあります。もちろん、コンサルティングファームの場合は、ケース面接が採用されることが多いですが、その内容までは教えてももらえることはありません。それでも、事前にアドバイスを貰っているかどうかで、本番の落ち着き度合いは大きく変わってくると思います。
私もコンサルティングファームへの転職においては、エージェントを活用しましたが、毎回面接の前には、エージェントの方から次回の面接に向けた一言アドバイスを頂き、その内容に沿ってしっかり準備をできたおかげで、平常心で面接に望むことができました。
コンサル転職でエージェントを使うデメリット
基本的には、コンサル転職においては、エージェントを使うことをお勧めしますが、いくつか注意点もありますので、紹介します。
●時間を要することがある
エージェントをしっかりと活用するのであれば、実際に担当者と面接をしたうえで、書類の添削などもしてもらうことをお勧めします。一方で、優秀な担当者の方であればあるほど、何人もの候補者の方を抱えつつ、真剣に対応をされていらっしゃるため、時間はかかってしまうことがありがちです。そのため、転職エージェントのメリットを最大限活かそうとすればするほどに、時間はかかってしまうことがあります。
●焦って転職先を決めてしまうことがある
こちらは全ての転職エージェントに当てはまることではありませんが、一部の転職エージェントでは、希望先への最終面接に合格した場合、転職を強く勧めてくる場合がございます。というのも、転職エージェントは、応募者が転職することで、企業から応募者の年収に応じたフィーを得るビジネスモデルですので、実際に転職をしてもらうことが大切になってくるからです。
特にコンサルティングファームの場合は年収が高いですので、エージェントとしては是非転職してほしいという気持ちがどうしても高くなりがちです。逆に最終面接に合格したとしても、そこから更にしっかりと本人の意思も確認した上で、ベストな選択を相談できるエージェントは信頼できる先だとも言えます。
最後に
コンサルタントへの転職においては、上記のデメリットで書いた注意点を意識していただいた上で、転職エージェント経由で申し込みするのが良いです。
例外的なケースとして、応募先企業に信頼できる知り合いの方がいらっしゃる場合は、その方経由で申し込みをされることもできますが、社員の紹介だからといって採用に有利に働くということは原則ありません。より内情を深く理解できたり、事前に他の社員の方を紹介していただくなどのメリットもございますが、採用に直結する訳ではない為、書類作成や面接対策、効率的な選考プロセスのアレンジなど、やはり一般的な転職と比べてもより狭き門であるコンサル業界であるからこそ、エージェントをしっかり活用して、準備万全で望んでください。