社会人の楽しみの一つといっても過言ではない「夏休み」。激務のイメージのあるコンサルティングファームにおいて、夏休みが取れるのかということは、多くの方にとって気になるところだと思います。
一方で、面接中などに、休みのことを聞くのは、働く気がないのではないかというマイナスの印象を与えるのではないかと心配になり、聞けないという声もあります。そこで、今回はコンサルファームの休暇制度を説明した後に、夏休み(夏季休暇)についてもご紹介したいと思います。
コンサルファームの休暇制度
最初に、コンサルファームの休暇制度についてですが、多くのファームでは一般の事業会社と同様で、毎週2日の休日と、法定休暇として年次有給休暇、介護休業、産前・産後休業などが設定されています。
年次有給休暇についても、一般的な企業と同様で、6ヶ月以上の勤務によって権利が発生し、以後以下の通り勤続年数に応じて、取得可能な日数が増加していきます。
このような休暇制度が設定されているコンサルファームですが、夏季休暇については、どのようになっているのでしょうか?
多くのコンサルファームでは夏季休暇は設定されている
夏季休暇は、法定外休暇といって、労働基準法やその他の法律の規定ではなく、就業規則等で職場が独自に定める休暇にあたりますが、コンサルファームの多くは設定している状況です。
日数については、ファームごとに違いがありますが、多くは5日前後に設定されているようです。詳しくは、合格通知後取得後などにきちんと確認してみてください。
その上で、皆さんが気になるのは、「実際には、どの程度取得されているのか?」という点かと思います。
結論から言うと、少なくとも半数以上の方は、夏季休暇として7~9月あたりに大型連休を取得しています。期間としては、土日と繋げる形で5~9連休ほどを取得されている方が多いです。
半数というと少ないと感じるかと思いますが、短期間で高いアウトプットを出さなければいけないため、プロジェクトによっては、どうしても夏季休暇として7~8月に休みを出すことができないことが背景にある事情です。
また、取得できる場合も、タイミングはクライアント企業の休暇取得に合わせるケースも多く、例えばお盆の週にクライアントが休みであるから、そこで一緒にプロジェクトのメンバーも夏季休暇をとるというような場合もあります。
ちなみに、楽天リサーチが行った「夏季休暇に関する調査」によると、一般的な会社の夏季休暇の取得率は、7~8割程度、休暇期間は4~5日が最も多いようです。(https://research.rakuten.co.jp/report/20170728/)
コンサルファームの場合は、夏季休暇以外の形で長期休暇を実現しているケースが多い
一般的な事業会社と比較すると、夏季休暇の取得が少なく見えるコンサルティングファームですが、事業会社と異なり、別の形で長期休暇を実現しているケースが多いです。
最も典型的な方法は、プロジェクト終了後の長期休暇です。特に、本来夏季休暇をとるべき7~9月中に多忙なプロジェクトにアサインされて休みを取得できなかったコンサルタントは、10月以降に1週間近くの連休を満喫できます。年末年始の休みと連続させることで、大型連休を実現されるような方もいらっしゃいます。
他にも、マッキンゼー・アンド・カンパニーなどの外資系の大手コンサルティングファームでは、長期休暇取得プログラムを正式に提供している場合もあります。5-10週間ほどの長期休暇のチャンスがあるため、一般的な事業会社では経験できない使い方が実現できるというメリットもあります。
最後に
今回は、コンサルティングファームの夏休み事情について、ご紹介しました。
「ワークライフバランス」の重要性が高まりつつある中で、コンサルティングファーム各社も、より良い人材を確保するために、休暇制度の充実を図っています。また、良いアウトプットを出すためには、働き詰めるのではなく、リフレッシュした気持ちであることが大切であるということも事実です。
コンサルティングファームは、決して楽な仕事ではないですが、オンとオフとでメリハリの大きな働き方が、働きやすいという方も多くいらっしゃいますので、もし興味があれば、是非挑戦してみることをお勧めします。