コンサルタントの学歴事情:大卒、修士、博士の違いとその影響

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はじめに

写真:コンサルタントの学歴事情:大卒、修士、博士の違いとその影響

現代のビジネス環境において、コンサルタントは企業の成功に欠かせない存在となっています。コンサルタントの役割は多岐にわたり、経営戦略の策定から業務プロセスの改善、さらにはIT導入支援まで幅広い業務を担当します。

このような多様な業務をこなすためには、高い専門知識と実務経験(あるいは実務経験に準ずる理解)が求められます。

コンサルタントの学歴に関する事情は、それら要求事項のベースとなる、非常に重要なテーマのうちの1つです。本稿では、コンサルタントの学歴の傾向をはじめ、学歴が求められる理由、新卒と中途採用での違い、さらに大卒、修士、博士の違いとその影響について詳しく解説します。

コンサルタントの学歴の傾向

コンサルタント業界において、学歴は非常に重要な要素とされています。特に大手コンサルティングファームでは、一流大学の卒業生や修士号、博士号を持つ人材が多く採用されています。
筆者はコンサルティングファームの新卒採用を担当したこともありますが、応募者の履歴書に並んでいるのは、いわゆる旧帝(東京大学・京都大学・名古屋大学・東北大学・北海道大学・大阪大学・九州大学の7校)や早慶(早稲田大学・慶應義塾大学)、もしくは海外の有名大学等、誰もが見たことがあるような大学名でした。インターン参加者の学歴を見てみたら、結果的に旧帝の大学院生だけだったという年もありました。
近年はコンサルティング業界が人材を大量採用をしていることもあり、求められる学歴の間口も若干広がっている傾向もありますが、主流はやはり上記のような大学であることに変わりはないでしょう。

コンサルタントに学歴が求められる理由

コンサルタントに学歴が求められる理由はいくつかあります。
まず、業務内容との親和性です。
コンサルティング業務は短期間に、大量の情報を、精度高く分析することが求められます。高学歴と呼ばれる大学では、幅広い情報理解とその処理が求められるため、学歴はコンサルティング業務に対し一定の素養があると判断するための1つの指標になりえます。
課題解決というコンサルティングの目指す価値においても同等です。難関大学という目標を設定し、そのための継続的な努力や粘り強さ、根性によって乗り越えてきた人材が、コンサルティング業務と親和性が高いのではないかと考えられるからです。
また、学歴は専門知識の深さを示す指標として機能します。特に修士以上の高度かつより専門的な学位を持つことで、特定の分野における深い理解と独自の視点を提供できることが期待されます。
高い学歴が高いコンサルティング能力を保証するわけでは当然ありませんがコンサルタントを目指す応募者が多い中で、一定の評価基準として用いられていることは間違いありません。

新卒と中途での違い

一方で、新卒と中途採用のコンサルタントは、学歴の重要性に多少の違いがあります。
新卒の場合、一流大学の卒業生や修士号を持つことは大きなアドバンテージです。前述したように、コンサルティングファームは、新卒採用においてポテンシャルを重視するため、学歴はその人のコンサルタントとしてのポテンシャルを測る1つの指標とされています。

他方、中途採用の場合、学歴だけでなくより具体的な実務経験や専門スキルが重視されます。特に、コンサルティング業界での経験や特定の業界における専門知識が求められることが多いため、評価に占める学歴の重要度は、新卒採用よりも相対的に低くなります。
ポテンシャルを評価される新卒と、即戦力を期待される中途との違いと考えると良いでしょう。

大卒、修士、博士の違いとその影響

次に、大卒、修士、博士の学歴による違いとその影響について、それぞれ見ていきます。

● 大卒のコンサルタント
大卒のコンサルタントは、一般的に若手としてエントリーレベルのポジションからキャリアをスタートします。
彼らは基礎的なビジネススキルを学びながら、実務経験を積んでいきます。大卒のコンサルタントは、早い段階で幅広いプロジェクトに参加する機会が多く、実務を通じての成長が期待されます。大卒の学歴は、特に新卒採用において重要視され、優れた成績を収めた者は高く評価されます。
基本的には卒業した学部や専攻での専門知識に対し、修士ほどの期待をされることはありません。これからコンサルタントとしてまっさらな状態から成長していくことを期待されます。

● 修士のコンサルタント
修士号を持つコンサルタントは、専門性の高さと研究能力が評価されます。修士課程で培った高度な分析能力や専門知識は、特定の業界や分野におけるプロジェクトで大いに役立ちます。ファームによっては、大卒よりも修士の初任給を高く設定しているところもあります。ただし、修士号を持っていることのみで、その後のポジションやキャリアが大きく変わることはほとんどないと言ってもよいでしょう。あくまでエントリーとしての期待値であり、個々人の実際のプロジェクトでの働き方や成果次第でその後の方向性は変わってきます。

● 博士のコンサルタント
博士号を持つコンサルタントは、その高度な専門知識と研究能力が最大の強みです。博士課程での研究経験は、特定の分野における深い理解と独自の視点を提供する能力を持っていることを示します。博士の学歴は、特に技術コンサルティングや高度な分析が求められるプロジェクトにおいて非常に有利です。博士号取得までに培った、議論する力や新しい発想をする力などはコンサルタントの基礎的能力として活用可能な部分が多いと考えられます。
しかし、日本国内のファームにおいて博士号を持つコンサルタントはかなり少ないというのが実情です。戦略コンサルティングのトップファームであればまだしも、大半のファームにおいて数名程度というのが実情ではないでしょうか。

終わりに

本記事では、コンサルタントの学歴事情について大卒、修士、博士の違いとその影響を中心に解説しました。コンサルティング業界において、学歴は依然として重要な要素であり、コンサルタントとしてのポテンシャルや、クライアントからの信頼を得るための1つの指標となります。

少し余談になりますが、実は学歴社会と言われている日本よりも、欧米の方が(少なくともコンサルティング業界においては)学歴を重視する傾向が見えます。

例えば、筆者は以前在籍した外資IT系ファームの米国オフィスで現地の新人たちと働く機会がありました。彼らはアイビー・リーグのような有名大学の卒業生でしたが、あと数年したらMBAや修士を取るために一度会社を離れるというのです。その理由は、「より上流のファームに転職するためには、修士以上の学歴が必須だから」とのことでした。実際海外のコンサルティングファームのシニアメンバーの経歴を見てみると、綺羅星のような大学の博士号やMBAを保有するメンバーがほとんどです。

繰り返しになりますが、学歴がコンサルティング能力を保証するわけではありません。ただし、そこで得た知識や、取得した学歴(に至るまでの努力やそこでの学びの機会)が評価されることは事実です。自身のキャリア形成の要素として、学歴をどう位置付けるかを検討することが重要ではないでしょうか。

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プロフィール

写真:戦略コンサルタント

戦略コンサルタント

新卒で内定したコンサルティングファームが買収され、そこからIT系、総合系ファームで様々なプロジェクトを渡り歩き、外資系戦略コンサルティング・ファームへ転職。現場から経営との対話まで多様な経験を保有する。


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