若いビジネスパーソンに大人気のチームラボで学生時代から働いていたそうですが、どんなきっかけからベインへの参画を決意したのですか?
【箕浦】ご存知の方も多いかと思いますが、チームラボは先鋭的な技術を積極的に用いて、デジタルコンテンツやアプリなどを開発するベンチャー企業です。私はもともとこうしたアートとサイエンスを融合させたフィールドの世界観が好きで、自分で手を動かしプログラミングしたものを通じて多くの人に喜んでもらえることが楽しくて、夢中で働いていました。
ただ、学生時代から継続してチームラボにいたので、プライベートも含め、自分の人間関係が狭く固定化していることに、徐々に問題意識を感じるようになりました。そして、技術だけでなくビジネスのことももっと知りたいという願望も芽生えてきましたし、グローバルなカルチャーの組織で一度働いてみたい、という気持ちも膨らみ「一度環境を大胆に変えてみよう」と思い立ったのが転職をするきっかけでした。
ただ、もともとの動機がこういう抽象的なものだったので、特に「こういう業種や職種で」というこだわりは持っていませんでした。むしろコンサルタントには好ましくない先入観も持っていたほどでした(笑)。ベインはグローバルなカルチャーのファームで雰囲気が良いらしい、という情報に惹かれてベインの面接を受けました。そうしたら、面接で会う人達が、良い人だったので「ここなら幅広くビジネスが学べ、気持ち良く働けそうだし、海外勤務のチャンスもあり今までとは全然違う環境で刺激的かもしれない」と考え、入社を決めました。
チームラボとベインとでは、いろいろな面で働く環境の変化は大きかったかと思うのですが、入社してみてどう感じましたか?
【箕浦】たしかに様々な変化がありました。例えば組織についていえば、前職では各自が自由に各々の専門分野で裁量を持ってフラットに働いていましたが、ベインでは基本的にプロジェクトチームのリーダーのもとで働くスタイルです。ただ、ベインに来てすぐに驚いたのは、個々の思考が速くプロジェクトの進んでいくスピード感はチームラボと遜色ない、ということです。
また、メンバーのダイバーシティぶりにも驚きました。東京オフィスだけを見ても外国籍の人も含めて、さまざまなバックグラウンドを持つ海外経験が豊富な社員が多く所属しています。研修はグローバルと国内研修の両方がありますが、グローバル研修では同じ役職の人たちが世界中のオフィスから集まって合同で行われるため、グローバルスタンダードのスキルを身につけることが出来ると同時に、社員と親密な関係を築くこともできます。
そこで出会った仲間とは今でも連絡を取っていたり、旅行で彼らの国を訪れた際に再会を喜ぶような仲です。また、他にもオフィスの垣根を越えて社員同士がつながるイベント等が色々と用意されています。私としては、毎年各国のベインオフィスから1000人規模が集うベイン・ワールドカップというサッカーイベントへの参加を非常に楽しみにしています。
コンサルタントとしての働き方や、用いるスキル等の違いに慣れるまで、時間はかかりませんでしたか?
【箕浦】入社当初は現実のプロジェクトが進行していくスピードに、私の理解スピードが追い付けないことがありました。ただ、半年ほど経過したあたりからは、一定の仕事がこなせるようになり、コンサルタントとしての基盤を築き始めることができたように思います。面接の時に感じた通り、一緒に働く人たちは好人物が多いですし、先ほど話したように様々な仲間と出会える機会も豊富にあり、馴染むのは早かったと感じています。
何も知らずにコンサルタントを先入観で捉えていた前職時代には、チームで働くというよりかは「個の能力で仕事をこなす職業」というイメージを抱いており、面接で「One Bain」という概念を聞かされても半信半疑だったのですが、実際働いてみるとベインではチームプレイが基本。
どのプロジェクトにアサインされても、それぞれが連携することで結果を出そうという姿勢は変わりませんし、プロジェクト以外の部分で困ったことがあっても宮沢が話していたように、Professional Developmentアドバイザーというメンター的な存在の先輩に週1回くらいのペースで気軽に相談することができます。私以外にも異領域から入社したメンバーは複数いますが、ストレスなくベインのカルチャーや、コンサルタントとしての働き方というものに早期に馴染めていると思います。
グローバルでダイバーシティ豊かな環境を喜んでいるとのことですが、英語を用いるコミュニケーションには問題ありませんでしたか?
【箕浦】もともと英語には苦手意識がありました。ただ、先ほどもお伝えしたように、ベインには海外経験豊富な社員がたくさん働いていていることに加えて、グローバルトレーニングやイベント等で、所属する国や役職の違いを越えて様々な人と交流できる機会も多数あるので、私は仕事以外でも自ら積極的に英語を使う場へ身を置くことで、自然に習得することができました。
昨年、半年間ドーハでのプロジェクトに参画した時にも、完璧な英語を使えたわけではないのですが、重要なのはコミュニケーションを積極的に図ろうとする姿勢であり、外国籍のチームメンバーとも気がつけば違和感なく楽しみながら仕事を出来ている自分がいました。いきなり社内外全て英語で働くことに不安があれば、コンサルタントのケースアサインを調整しているスタッフィングマネージャーに相談して、はじめは社内のチームメンバーだけで英語を使用するケースから始めたりと、徐々にステップアップしていくこともできます。
グローバルな環境でも物怖じすることなく働けるようになりたいというのは、ベインに入社した大きな理由の1つでもあり、達成できたと思うので、グローバルな環境でこれからも活躍できるように精進していきたいと思います。
最後に箕浦さんがベインでやりがいを感じることはどのようなことか、そして今後のキャリアビジョンやライフプランについて教えてください。
【箕浦】以前、大手旅行代理店の顧客満足度を向上させるプロジェクトに参画したのですが、戦略が実行され、その結果が数値になって現れる様子を見ることができて、やりがいを感じました。前職でも自分の手がけたプロダクトやサービスをユーザーの皆さんが喜んでくれることが、最大の醍醐味だと感じていたのですが、ベインでは大企業を支援させていただくケースが多く、結果にコミットすることでクライアント企業の利益のみならず、市場や社会にもインパクトを与えることができるという喜びがあります。
今はまだ自分にとって最適なキャリアビジョンやライフプランを模索している最中ですが、ただ1つ言えるのは自分はチームで働くことが好きなんだということです。これからも日々成長し続けて、チームの皆と良好な関係を築き、インスピレーションを与えることができるようなコンサルタントになっていければと思っています。
そして自由に生きたいという信条があるので、それを変えることなく、時には長期休暇をとって世界を旅したり、時には別の楽しみを追いかけたりもしたいと思っています。私なりの人生を楽しめれば、言うことなしです。
プロフィール
箕浦 慶 氏
コンサルタント
大学在学中からチームラボにインターンとして参画し、卒業後に正式入社。主にスマートフォンのアプリ開発に携わってきたが、2017年に心機一転、働く環境を変えるべくベインに入社。コンサルタントとして一から研鑽を積む中で、2019年にはトランスファー制度を活用し、ドーハオフィスで企業統合のプロジェクトに参画。半年間海外で働く経験を持つ。
宮沢 悠介 氏
マネージャー
東京大学大学院機械工学科を修了後、ソニー株式会社に入社。研究開発業務を通じ、複数の特許取得を達成する一方、経営およびビジネスの学びを深めるべく、べインへの入社を決意。3年間コンサルタントとして従事した後、独立系ベンチャーキャピタルに転職し、ファンドレイズや投資戦略の策定を行った。その後ベインに復職し、主にテクノロジー領域、金融等の幅広いプロジェクトを手掛ける一方で、中途採用の人材採用・育成にも携わっている。
この企業へのインタビュー一覧
- [コンサルティングファーム パートナーインタビュー]ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン・インコーポレイテッド マネージング パートナー 東京オフィス代表 奥野 慎太郎 氏(2020.5)
注目ファームの現職コンサルタントインタビューの最新記事
- ボストン・コンサルティング・グループ合同会社 | Managing Director, Platinion 柴谷 雅美 氏 / Principal IT Architect, Platinion 真保 英 氏(2025.4)
- アリックスパートナーズ | Partner & Managing Director 服部 浄児 氏 / Director 小川 竜平 氏 / Senior Vice President 今井 充 氏(2024.4)
- フロンティア・マネジメント株式会社 | マネージング・ディレクター 経営執行支援部門 副部門長 兼 クロスボーダー経営執行支援部長 舟橋 宏和 氏 / シニア・ディレクター 経営執行支援部門 大西 恭平 氏 / ディレクター 経営執行支援部門 勝田 菜菜子 氏(2023.11)
- A.T. カーニー株式会社 | シニア パートナー 阿部 暢仁・マッスィミリアーノ 氏 / マネージャー 佐藤 真人 氏(2022.6)
- A.T. カーニー株式会社 | シニアパートナー 針ヶ谷 武文氏 / マネージャー 梅本 周平氏 / マネージャー 柳田 諒 氏(2022.2)