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シグマクシス・グループ  株式会社シグマクシス・インベストメント 代表取締役社長 柴沼 俊一 氏

パートナーインタビュー

シグマクシス・グループ

シグマクシス・グループは2021年10月に持株会社体制に移行。株式会社シグマクシス・ホールディングス傘下にコンサルティング事業の株式会社シグマクシス、投資事業の株式会社シグマクシス・インベストメント、M&Aアドバイザリーの株式会社SXAの3社を置き、同グループのビジョンの実現に向けた取り組みを加速するという。
そんな変革期の中で、コンサルティング事業(シグマクシス)では積極的に新規採用を行っている。グループとして何を目指すのか、各事業会社はどのように連携しているのか、新たな体制でコンサルタントに何が求められているのか。
2008年の設立当初から現在にいたる同グループの成長をリーダーの一人として牽引し、現在はシグマクシス・インベストメントの社長を務める柴沼俊一氏にインタビューを実施した。

まずは自己紹介をお願いします。これまでの経歴、貴社での役割について教えてください

当グループ創業時に戦略コンサルティングチームのアシスタントパートナーとして参画し、現在13年目となります。これまでに3つの組織を立ち上げ、事業の拡大に携わってきました。まずM&AアドバイザリーサービスをスピンアウトさせたSXA、企業のイノベーション創出を目指すコンサルティング事業のヒューリスティック・シェルパ(※)、そして現在代表取締役社長を務めるシグマクシス・インベストメントです。

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キャリアのスタートは、10年勤務した日本銀行。地方支店、国際局、考査局でエコノミストや銀行モニタリング業務に従事し、途中2年程経済産業省に出向しました。ペンシルバニア大学でMBAを取得した後、民間に転じ、マッキンゼー&カンパニーで3年、アドバンテッジパートナーズの企業再生案件に参画しました。戦略コンサルティング、企業再生を経験したので、ベンチャー企業の経営に携わってみたいと思うようになりました。同時に、コンサルティング、事業経営、投資各々のプロフェッショナルとしての能力を身につけるには、各業界を転職しなくてはいけない状況を打破し、一社で全てを経験出来る会社を作りたいと思いました。これが、"アグリゲーター"という職種を生み出す原点となります。そして、その意志を体現する会社として、シグマクシスを育んでいこうと決意し、今に至ります。

(※)「シェルパ」はヒマラヤにおける登山ガイドを指す言葉で、同社ではクライアントに寄り添いながら先導していく役割を担う意味を持つとしてコンサルティング各事業部をシェルパと呼んでいる。

2013年の新規上場時が第2創業期であるとすれば、今回の持株会社体制への移行で第3創業期を迎えたかと思います。持株会社体制に至った経緯、グループとして何を目指しているのか教えてください

創業時の事業方針は成果にコミットすることを重視し、成功報酬型のフィー体系を取り入れていました。しかし、成功報酬は一定期間の成果を評価いいただくものであるのに対し、プロジェクトの本来の価値はプロジェクト終了後も続くターミナルバリューにあるという実情がありました。そこで、支援先に投資を行い価値向上にコミットして価値をあげていくという投資事業のアプローチに切り替えたのが、マザーズ市場に上場した2013年。第2の創業期です。この時点では独立した事業としての投資ではなく、クライアントとのジョイントベンチャー設立などあくまでコンサルティング業務に付随する投資でした。一定期間をかけて投資事業を育みながら、コンサルタントが投資先事業の運営に関わることで経営の視座を学び、ネットワークを拡大させていったわけです。

その結果、私たち自身が担うべき社会的な役割や目指す姿も変わって行きました。そこで創業から10年経った2018年に、企業理念を刷新。これまで「クライアントの"ために"」取り組んできた活動を、「クライアントと"ともに"」取り組むという概念に変更しました。たった3文字ですがここには大きな違いがあります。個社の課題解決にとどまらず、企業と共に社会のあるべき姿を描き、能動的に社会を変えていくことにコミットしたのです。それを事業に落とし込んだのが「コンサルティング×投資」のモデルです。それぞれを事業として独立させ横連携の関係となって、未来の社会づくりの構想をグループで共有しながら、各社がスピード感を持って最適なアプローチを検討・実行していく。これを実現したのが、今回のグループ再編です。

再編後、グループとして特に注力されていることは何か、教えて下さい。

現在は「ドメイン」の形成に注力しています。従来、ビジネスは産業ごとに区切られ、それぞれのバリューチェーンで価値を生み出す構造となっています。ただしバリューチェーンモデルが提唱されたのは供給不足・需要過多の80年代で、モノを作れば売れた時代。今のような供給過多・需要不足の時代には合いません。今後は顧客体験を軸にした新たな枠組みでニーズを捉え直しビジネスの構造を作り変えていく必要があり、私たちはこの新たな枠組みを「ドメイン」と呼んでいます。このドメインは、従来の産業の垣根を超えた企業や組織、個人や社会の仕組みが連携して形成されます。

例えば、エネルギー業界と自動車業界が以前より密接になったことにより「エネルギーという視点でサステナブルな暮らし(例 住まう、移動する)を実現する」という顧客体験が一つのドメインに再構成されつつあります。自動車メーカーのテスラは、電気自動車の製造だけでなく、カーボンフリー、排出権取引、余剰電力などサステナブルエナジー領域の企業と連携することで、自動車業界だけでもエネルギー業界だけでも生み出せなかった新たな価値を創り出しています。販売台数ベースのシェアはまだまだ大きくないものの、将来価値が高く評価され、同社の時価総額は1兆ドルを超えました。このように、企業は産業の壁を越えて他社と繋がり、アイデアを出し合って新たなドメインを構想し実現していくことが、求められるようになっていくのです。

貴グループがドメイン形成に貢献した具体的な事例はありますか。

大きな事例としては、食健康ドメインです。「Smart Kitchen Summit Japan」というカンファレンスを2017年に初めて開催し、「食×テクノロジー」をテーマに、食品メーカー、卸、小売、外食、住設メーカー、不動産、デザイナー、料理人、投資家など食に関連する企業が一堂に会しました。これまで交わることのなかった業界各社も、「おいしく健康に、地球にやさしく食べる」という顧客体験を創るコンポーネントとして協働できます。

本カンファレンスを通じて横の繋がりが活性化されたことで、フードテックを初めとする食健康ドメインが形成される1つのきっかけをつくることができました。大企業とスタートアップが業界を超えて日本のフードイノベーションについて語り、繋がり合う場を創り続け、商品やサービスを共同で開発するという事例も生まれるようになりました。またテクノロジーを活用することで、フードロスや食による環境問題を解決するビジネスも生まれています。そうした事業を展開するスタートアップへは、シグマクシス・インベストメントによる投資やシグマクシスによる成長支援を行うなど、ドメイン形成だけでなくそこから生まれる価値創造にまで踏み込んだ活動を始めています。

グループ全体の方針についてお伺いしましたので、ここからは各子会社の強み・特長についてお伺いします。まずは、コンサルティングのシグマクシスからお願いします。

2050年に向けて、AIや量子コンピューティングなどの圧倒的なコンピューティング・パワーを梃に、指数関数的に世界は変わります。私たちはそのスピード感をにらみ、テクノロジーを最大限に活用できる企業を目利きして連携し、高度なデジタル技術を土台としたビジネスに参画していきます。その上で、企業の「3つの変革」実現を目指し、多様な能力を組み合わせたコンサルティングサービスを提供します。

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「3つの変革」とは、既存の業務や事業をデジタル化することで、その効率性を上げていく狭義のデジタル・トランスフォーメーション(DX)、デジタルの力で新たな価値創造モデルを作り上げていくサービス・トランスフォーメーション(SX)、そしてDXとSXを加速させるために、経営のありかたや仕組みそのものを変革するマネジメント・トランスフォーメーション(MX)です。

ドメインを軸としたビジネス構造を他社と連携して作っていくためには、企業のデジタル・トランスフォーメーションは前提です。しかし、DXで成果を出している企業は多くはありません。何故か?それは、従来の事業を前提に、既存プロセスの効率化に留まるDXが大半で、顧客体験価値の向上に繋がっていないからです。これからは、どのような顧客体験を実現するのかというSXを実現するにあたり、DXが必要になるという発想の転換が必要です。

このような変革を生み出すために、シグマクシスではコンサルタント一人ひとりが未来の常識を妄想し、語れるレベルに成長し続けることを目指します。必要なR&Dや能力開発、他社とのネットワーキングのための時間を確保する他、社内でもFuture Insightなどの有志勉強会を多数開催し、叡智の収集と再編集をおこなっています。

ありがとうございます。では、柴沼様が代表を務めるシグマクシス・インベストメントについて教えてください。

シグマクシス・インベストメントは2021年4月に設立したばかりの新しい会社です。しかし、投資機能自体は2013年に東証マザーズ上場後すぐにスタートしており、既に10年近い投資経験を積んでいます。
我々は、投資とは明日を育むことだと考えています。世界に存在する叡智を集め、共に未来を創るということです。単に資金を投じるだけでなく、叡智あるパートナーと共に未来社会を描き、実験・実装するところまで踏み込む投資会社でありたいと考えます。

先ほどお話ししたように、事業領域の枠組みは、顧客体験を軸としたドメインへと変わりつつあります。未来社会に資するドメインを構想し、投資していきますが、コンサルティング事業と密に連携することで、投資先・パートナーの成長支援にフルコミットしていきます。

M&AアドバイザリーのSXAについて教えてください。

SXAは小規模な国内ブティックファームですが、世界45か国55社が加盟するM&Aアドバイザリーのネットワーク「Globalscope」のメンバーとして強力な海外ネットワークを有しています。この強みを活かし、他M&Aファームが扱いにくい20~30億円規模の海外投資案件を中心に案件を積み重ねています。このため、クライアントにはリピーターが多く、共に成長シナリオを描きながらその中で必要な買収や売却を手掛けています。

グループ企業間での連携はありますか?

はい、ビジネス上では連携しているので、人財の交流もあります。シグマクシス・インベストメントが投資する案件をバリューアップする際には、コンサルティングのチームと連携します。また、投資候補先企業のバリュエーションをSXAに依頼したり、シグマクシスがお客様と共同投資を検討することになればシグマクシス・インベストメントで相談を受けたり、シグマクシスの事業戦略案件における打ち手の一つとして、SXAのM&Aアドバイザリーサービスを活用したりと、相互に連携しています。

現在コンサルタントの採用を強化されていると伺っておりますが、どのような人財を求めていますか。

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社会の動向を理解し、社会全体がどう変わるのか自分なりの展望を持ち、これをベースにクライアントとディスカッションができる人財、またそういった人財へと成長する意欲を持つ方を歓迎しています。社内のネットワークを活用するのはもちろん、社外のネットワークも広げ、新たなエコシステムを創り、クライアントのみならず社会へも貢献するなど、広い世界でのコラボレーションを軸に活動されたいとお考えの方は是非、私たちの門をたたいていただきたいと考えています。

コンサルティング未経験の方にもぜひチャレンジいただきたいです。 私たちは常に新しい風を吹き込み、多様な能力・バックグラウンドを持つ既存のメンバーとのコラボレーションで生まれる、新たな発想を大切にしています。自分の範囲を線引きするのではなく、役割を超えて自らをストレッチさせ、失敗も成功も吸収して学ぶ柔軟性や積極性を持っている方にとっては、活躍できるチャンスが多くあります。

貴社のコンサルタントにフィットするパーソナリティ・価値観はありますか。

シグマクシス・グループでは、1人ひとりのパーソナルな強みの総和がコーポレートブランドを形成していると考えており、互いの視点、発想、スキル、バックグラウンド、価値観を伝え合い、同時に尊重し合う文化が根付いています。このため、どんなパーソナリティでも認め合うのが基本ですが、グループで共有する「12のバリュー」は、多様性の中にあるアンカー的な存在です。

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総括するならば、健全な精神や仲間への思いやり、プロフェッショナルとしての誇りを持った、人間力を重視しています。地頭が良くて成果を出せることも重要ですが、人間力がなければ、弊社が目指すドメインの形成、未来社会の創造は成しえないからです。自らのパーソナリティと能力を生かして、他とのコラボレーションで価値を生み出し、自分自身も成長し続けたいとお考えの方には、非常に面白い環境だと思います

最後に伝えたいメッセージをお願いします。

シグマクシス・グループは、100年後も残る会社を目指しています。数世代先に何かを残せる会社になるためには、目の前の短期的な売上目標をゴールにするのではなく、長期的な視点を持ちながら日々の仕事を丁寧に積み重ねていかなければいけません。広い視野を持ち、「シグマクシス・グループ」という場とネットワークを活用して、次世代に何かを残していく意志と情熱をお持ちの方の参画を、お待ちしています。

プロフィール

写真:柴沼 俊一 氏

柴沼 俊一 氏
株式会社シグマクシス・インベストメント
代表取締役社長

日本銀行、外資系コンサルティングファーム、ファンド投資先企業を経てシグマクシスに参画し、事業開発コンサルティングのほか、投資責任者としてベンチャー投資、JV、カーブアウト、Pre IPO投資などに従事。未来社会を創造することをライフワークとし、社会への発信に加え多数のプロジェクトに参画。現在、グロービス経営大学院教授。

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