こうしてお話を聞くと、社内コンサルタントのような機能も持っているように思えますが、いわゆるコンサルタントとの違いとは何なのでしょう?
【比田井】私は以前、コンサルティングファームにいたんですが、その経験から考えても、GEのリーダーシップ・プログラム生は似て非なる存在だと思います。大きく違うのは、「提案」が主たるミッションなのか、「結果」を出すのがミッションなのか、という部分。冒頭で私は「HRの場合、最終結果が出るまで現場にいられない」ことを挙げましたけれど、仮にそうであったとしても1つのプロジェクトを立ち上げたり、問題の解決をスタートする部分で当事者として関わることができます。プレッシャーもかかりますが、だからこそやりがいを感じることもできる。
【鈴木】私もコンサルティングに関わってきたので、明らかに違いを感じています。比田井さんの指摘した「成果を自分で作る」部分もそうですし、そうして生み出した成果=価値がそのまま社内の資産としてストックされていく点も大きな違いですね。IT関連のシステムや仕組みもそうですし、人事関連の制度作りも、コマーシャル部門での事業開拓なども、すべてGEの資産として社内に残り、今度は私たちを支えてくれる。私は、自分の得意領域であるITを活用しながら、最終的にはITの専門家ではなく、経営にタッチできる立場になりたいと考えていました。GEならばそれが可能だと思ったんです。ITを通じながら経営を見ていける。そう思ったからこそここに来ましたし、その考えは間違っていなかったと自信を持って言えます。
【西端】私も鈴木さん同様に、最終的には経営に関われる人間になりたくてECLPを選択しました。コマーシャル分野の世界では、数字を上げて、キャリアパスを登っていくことが可能ですけれども、経営という仕事はそうした実績とは異質な部分も多い。やはり、リーダーシップとは何か、とか、リーダーはどうあるべきかを考え、実行していく機会が必要です。また、異文化の人たちをどう巻き込んで仕事を進めていくか、という課題にもチャレンジする必要がある。外側から経営を支援する立場と、内部でリーダーとして経営を学んでいく立場とでは、人や仕事との向き合い方が違いますよね。
【栢本】リスク管理は必要な専門性、経験の水準が高いこともあって、なかなかすぐに「リーダーとしてリスク管理をリードする」チャンスは見つけられません。私も以前は金融系のコンサルティング会社や都銀にいて、多数の金融機関を見てきましたが、GEのように「広範なリスク管理を短期間で統合的に経験させ、様々な専門性や経験を持つリスクリーダーを育成する」というような発想や態勢は、どこにもありませんでした。しかも、リスクマネージメントのリーダーシップ・プログラムは今度リニューアルされます。もっと若い世代に向けたRMPというものがスタートするんです。早い時期からGE流リスク管理の専門性を学び、並行してリーダーシップも学べる環境を、多くの人に活かしてほしいと思います。
【比田井】そうですね、私はHRLPを卒業して、今度は自分がリーダーシップ・プログラム(FMP)の運営を担当する立場になりました。一見歴史の長い確立されたプログラムであれば、今までのやり方に従ってオペレーションをすればよいのでは?と思われるかもしれませんが、実際にはその内容は時代とともに臨機応変に変化しており、沢山のチャレンジが待っています。考えてみれば、「リーダーシップのあり方」というのは、時代によって変わっていきますから、当然なんですけれども、その当然の変化を繰り返してきたから、これだけ長くプログラムが機能しているんだな、と納得をしました。
では、最後に「どんな人がプログラムに相応しいか」について、お考えを教えてください。
【栢本】卒業までの2年という期間を使って、リーダーとしてどこまで成長したいのか、何をしたいのかを考えられる人がいいと思います。自分の成長を自分で設計して、これを実行していけるのがGEという企業だと思います。
【西端】同感です。逆に言えば、そうしたオーナーシップをもって「自分の成長」を考えられる人でなければ、厳しい日々だけで終わってしまう可能性もある(笑)。自分で考えたい、自分で動きたい、自分の得意領域を活用したい、という人こそ、このプログラムに最適だと思いますね。
【鈴木】変な言い方かもしれませんが、社会人10年目にもなる私は、ここに来るまで、こんなにもまわりから高く注目されていると感じたことはなかったんです。チャレンジする私たちのことを、ここまで期待して、注目してくれる会社なんてそうそうありませんよ。もちろん、超えなければいけないハードルの高さも、他とは比べものにならないほど高い位置にあるんですが(笑)、チャレンジをしたうえでの失敗ならば、それを「いい経験」として学びに変換してくれる文化がある。だから、みんなが言っているように、自分で自分を高めたいという人にはぴったりだと思います。
【比田井】わかります(笑)、「ちょっと無理かな? できるかも。じゃあ、跳んでみよう」というチャレンジ好きな人であれば、ここにはいっぱいチャンスがあります。逆に受身の人は向いていないかもしれません。どのプログラムを選択しても、プログラム・オフィスが全てを用意しているわけではありませんから。やはり自分でどう2年を組み立て、どう進めていくかを考えられる人が、私たちのプログラムに最適な人なのだと思います。
プロフィール
西端 氏
GE Capital ECLP
和歌山大学教育学部卒業後、専門商社入社。情報電子事業部にて活躍した後、07年より米国ジョージタウン大学のマクドノー経営大学院へ留学。終了後、ECLPとしてGEフィナンシャルサービス(株)(現:日本GE株式会社GEキャピタル)に転職。ストラクチャード・ファイナンス・アジアにてセグメンテーション・ターゲティング、営業効率化、新規顧客開拓等のプロジェクトを推進した後、10年3月より現職。マーケティング本部では、中期経営計画策定、新規事業開発等に携わり、GEキャピタルジャパンの成長に寄与する業務に従事している。
鈴木 氏
GE Corporate ECLP
慶応義塾大学法学部卒業後、 日系システムインテグレーション企業のSE職、米系ソフトウェアベンダー企業のITコンサルタント職を経て、08年よりDuke University, The Fuqua School of Businessへ留学。MBAを取得後、10年に日本GE株式会社に入社しIMLPに参画。同年8月より最初のローテーション先であるGEヘルスケアに勤務し、東南アジア向け購買システム導入、ならびに日本のロジスティックプロセス改善の2プロジェクトを同時に推進している。
比田井 氏
日本GE株式会社 Japan Finance HR Manager HRLP
(2010年9月卒業)
慶應義塾大学文学部卒業後、スポーツメーカーに入社し、スポーツウェアの商品企画を担当。その後、大手外資系コンサルティング会社に転職。役員秘書を経て、経営コンサルティンググループに異動。約6年、組織と人の側面からのコンサルティング支援に従事。英国ランカスター大学 Management Schoolに留学し、MBA取得。その後、08年にHRLPとして日本GE株式会社に入社。GEキャピタルおよびGEヘルスケアにて、法人人事統合、Organization & Staffing、Compensation & Benefit分野でのアサインメントを行い、10年09月HRLPを卒業。同年10月より現職。主にはFMPプログラム(財務・経理リーダー養成プログラム)の運営および、日本GE内のFinance Group担当HRに従事。
栢本 氏
GE Capital RMLP
東京工業大学経営システム工学科卒業後、社会人6年目に筑波大学大学院ビジネス科学研究科修士課程に進学、修了。金融分野の数理分析及びデータマイニングを専門とするコンサルティング会社、大手銀行(関連会社リスク管理部門/戦略企画部門)勤務を経て、09年日本GE株式会社にRMLPとして入社。世界的な不況、新たな金融規制対応に世界規模で取り組む、GE Capital流リスク管理の最前線にて活躍中。
この企業へのインタビュー一覧
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