大王製紙<3880>と丸紅<8002>、ブラジルの衛生用品メーカー大手Santherを584億円で買収
大王製紙は27日、丸紅と共同でブラジルの衛生用品メーカー大手のSanther(サンパウロ。売上高385億円、純利益7億4000万円、純資産9億円)を買収すると発表した。大王が51%、丸紅が49%出資する買収子会社を通じて、Santherの全株式を約23億レアル(約584億円)で取得する。取得予定日は6月30日。
Santherは1938年に設立。衛生用紙、ベビー用おむつ、生理用ナプキンなどの個人向け商品の製造・販売を手がけ、ブラジルでは「Personal(ペルソナル)」のブランド名で知られている。
大王・丸紅による買収を機に、Santherの生産体制を再構築するとともに、大王が強みとする大人用おむつへの参入や病院・クリニック向け製品の強化などを推し進める。丸紅はブラジルだけでなく、南米全域とアフリカを見据え、事業展開する。
ブラジルでは過去5年間で衛生用紙が年率5.6%、紙おむつが同5.4%の成長を遂げ、人口増加や経済発展・生活水準の向上を追い風に今後も継続的な市場拡大が見込まれる。
アインホールディングス<9627>、病院を中心に施設内売店を受託運営するシダックスアイを子会社化
アインホールディングスは、病院を中心に企業・官公庁、大学などの施設内売店を受託運営するシダックスアイ(東京都調布市。売上高132億円、営業利益△9200万円、純資産6億3700万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。
アインは調剤薬局を全国1100店舗以上展開する。シダックスアイは給食・食堂運営受託大手のシダックスの全額出資子会社で、病院内売店を主力に、全国で400を超える施設内売店を運営している。
アインによるシダックスアイの子会社化に合わせ、アインとシダックスの両社は調剤薬局出店と病院向けアウトソース業務受注に向けた営業協力に関して業務提携した。
取得価額は15億円。取得予定日は2020年3月31日。
JMDC<4483>、医療・介護データベース開発のミーカンパニーを子会社化
JMDCは、医療機関・薬局・介護データベースの開発、販売を主力とするミーカンパニー(東京都新宿区。売上高2億3600万円、営業利益8000万円、純資産9700万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。
ミーカンパニーは2010年に設立。医療機関、調剤薬局、介護事業所のオープンデータを統合した「SCUEL(スクエル)」を構築し、製薬会社や医療機器メーカーに提供している。JMDCは同社を傘下に取り込むことで、主要顧客である製薬会社向けのデータベースの品ぞろえを充実させる。
取得価額は10億5900万円。取得日は2020年2月28日。
カルビー<2229>、さつまいも加工卸販売のポテトかいつかを子会社化
カルビーは28日、さつまいも加工卸販売のポテトかいつか(茨城県かすみがうら市。売上高52億600万円、営業利益4億8600万円、純資産26億8000万円)を買収すると発表した。約139億円を投じて、4月1日付で全株式を取得する。J-GIA1号投資事業有限責任組合及びポテトかいつかの個人株主との間で、ポテトかいつかの発行する普通株式及び新株予約権の全てを取得することに最終合意し、株式譲渡契約を締結した。甘しょ(さつまいも)事業に参入するのが狙い。
ポテトかいつかは1967年に、さつまいもの卸売会社として創業した。現在では、オリジナルブランドのさつまいも「紅天使」を主体に、焼き芋用原料の小売り販売のほか、焼き芋などの直販も手がける。
カルビーは主力のポテトチップスで培った馬鈴しょの品種開発や貯蔵技術などを活用し、新分野である甘しょ事業の拡大を目指す。
国内さつまいも市場では、品種改良が進み、糖度の高い品種への人気が高まっていることに加え、小売店舗での焼き芋機の導入もあり、需要が拡大。また、中華圏や東南アジアで焼き芋の認知度が高まり、近年は輸出も増えている。ポテトかいつかが本社を置く茨城県はさつまいもの国内収穫量2位で、同社の取り扱いシェアも上位という。
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