ロジカルシンキング、データ活用、グローバルな経験値、経営者目線......
ハイクラス人材の活躍できるステージが無限にある
「メディアやコンテンツの中身も強化」というお話でいうと、すべての番組を社内人材で作成していることも強みと言えそうですね。
【原】「アウトソースはしない」というのがQVCジャパン創設以来のこだわりの一つになっています。商品選定をするバイヤーも、番組企画を練り上げるスタッフも、実際のオンエアを支えているメンバーもすべてが内部の社員。なぜそこにこだわるのかといえば、本当に良い商品を選び、その良さを的確にお客様に伝達していくためには、役割や専門性の異なるメンバーが同じ目標に向かってチームワークすることが不可欠だからです。
【山崎】たとえば、お客様とのコミュニケーション手段として未だ大切なのは電話です。アウトソースをしないQVCには、電話を通じてお客様の生の声を聞いているメンバーも多数います。今後いかにEC市場でのマルチプラットフォーム化が進み、技術面での競争が激化しようとも、最重要なのはお客様の本音や意見・要望です。これらをリアルタイムでとらえて、メディア作りにも活用していけるところが、お客様からも支持されるし、ブランド価値を高めていくことができる。そういう意味で考えても「すべてを内部で実行する」姿勢は大切なんです。
そうしたお話を聞いていると、論理性というよりは感性の面、あるいは突出した個の能力よりもチームワーカーとしての資質の高さなどがQVCの人材には問われそうな気がしてきます。
【原】お客様とも内部のメンバーとも、良好なリレーションを構築していける資質が問われるのは間違いないですし、高度なエンターテインメント性を支えていくには感性部分の能力も問われることになるとは思います。ただ、今QVCジャパンが必要としているのは、そういう面ばかりではありません。
【山崎】個の人材やその集合体である組織もまたハイブリッド型じゃなければ、という部分はありますね。すでにここには感性豊かな人材が多数いますし、びっくりするぐらい役割を超えて一体になって動くカルチャーが浸透している。むしろ、そうだからこそ今までいなかったタイプの専門性や資質の持ち主を加えて、より強いチームを作っていく必要があると思っています。「次の10年」はより一層マーケティングを強化し、QVCジャパンのビジネスを益々拡大していきたい。そうした課題に共にチャレンジしてもらえる人材に、今後も入社いただきたいですね。
【原】たとえばQVCグループとしては、アジア市場にも着目し、中国での動きを具体化させたりしています。今後こうした傾向はさらに加速しますし、当然のことながらすでに成功している日本のノウハウを活用していける力も問われるようになります。そして、もちろん欧米での動きを日本市場に活かす役割も十分必要とされている機能ですから、グローバルなネットワーク作りに長けた人などは、十分活躍できるステージがあります。
【山崎】そもそも、ダイレクトマーケティングほどデータ活用が鍵を握るビジネスは他にありません。24時間の生放送中にも、ご購入やお問い合わせの連絡などを通じて時々刻々とエンドユーザーのデータが入ってくる。いかにこうしたデータを成果に結びつけていくか、というノウハウも重要なんです。
CRMやデータマイニング、ロジカルシンキングによる分析能力などなど、感性とは違う資質もまた問われます。多様性に富んだチームとして機能するためにはあらゆる専門性やスキルの持ち主が必要になりますし、活躍できる。ですから、個としての強みを持ちつつ、アジャイルでフレキシブルな姿勢を持ったかたの参画を望んでいるんです。
では最後に、あらためてどんな人材を求めているのかについて教えてください。
【原】まずはQVCという会社を知ってほしいと思います。ほんの10年ほどで年間約1000億円の売上を達成できるまで成長した企業はあらゆる業種を見回してもごくわずかです。しかもそんな会社が、今多くの有力な人材を求めている。さらに、私自身がここへ来ることを決めた理由とも重なりますが「成長している」だけでなく、QVCには「まだ手つかずのチャレンジ」がいくらでもある。「やりたい」と主張すれば、どんどん主体的に携わっていける。だからこそ私はここへ来ましたし、同じようにチャレンジをしてくれる前向きなかたと「次の10年」を一緒に作っていきたいと思っています。
【山崎】一緒にできることがある。一緒にやりたいことがたくさんある。しかも、CEOを筆頭に、トップ経営陣がすぐ隣りにいるような距離感、毎日24時間何が起きるかわからないスピード感でQVCジャパンは動いています。たとえばMBAホルダーのかたのように経営に関するスキルや知見を積んだ人たちにも、腕をふるえる場がたくさんあります。グローバル企業に在籍していたような人も続々と参入している一方で、皆がコンセンサスを大切にしながらチームとしてまとまる日本的な良さも備えています。こうした事実をチャンスだと理解できるかたが一人でも多く集まってくれることを望んでいます。
プロフィール
原 孝之 氏
セールス&マーケティング本部 マーケティング&PR部門 マーケティング部
マーケティングディレクター
大学卒業後、日本コカ・コーラ、フィリップモリス ジャパン、LVJグループ、オークリージャパン、マスターカード・ジャパンの各社でマーケティングを担当。並み居る勝ち組グローバル企業でブランド構築、公告プロモーション、マーケティングリサーチ、CRM、商品企画などなどを手がけてきた実績を買われ、2012年5月よりQVCジャパン。認知度、ブランド価値向上を目指す動きの中心となっている。
山崎 香織 氏
セールス&マーケティング本部 マーケティング&PR部門 マーケティング部
マーケティングディレクター
大学卒業後、トヨタ自動車入社。一貫してヨーロッパ市場の開拓と、同市場における商品マーケティングを担った後、日産自動車へ。ここでもグローバル戦略に則ったマーケティング&セールスを担当。日産欧州本社勤務などを経た後、2009年には経済産業省へ出向。衣食住すべてに関わる商品の分析と課題抽出などに関わった。2012年、HEC ParisにてエグゼクティブMBA(EMBA)取得。2013年2月よりQVCジャパン。
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