MCo株式会社

メガバンクを経て、MCoに参画した経緯について教えてください。

【村田】三菱UFJ銀行では、中堅・中小企業に向けた営業を経験した後、大企業向けのコーポレートファイナンスを手掛ける部署に異動し、ストラクチャードファイナンスを中心にシンジケートローンやアセットファイナンスといったストラクチャリングが必要な特殊なファイナンスにも関与しました。組織における役割としては、若手のプールで数名を束ねるポジションも経験してきました。

転職を考えたのは、もともとファンドの仕事に興味があったためです。自分のスキルセットを考え、まずは投資銀行やFAS、コンサルティングファームで経験を積むことを考えていましたが、運良くこちらのご縁を頂くことができ、入社に至りました。

メザニン・ファンドを選択されたのはなぜでしょうか。

【村田】メザニン・ファンドについては、前職のストラクチャリング業務で少々ばかり関与したことがあるので、過去の業務経験との親和性があると感じました。また、銀行に勤務していたことから、スポンサー的な立ち位置のPEファンドより、ファイナンサー的な立ち位置も併せ持つメザニン・ファンドの方が、これまで身に付けた経験や知識を活かせると考えました。

MCoに対し、どんな魅力を感じて入社されたのでしょうか。

【村田】面接で出会った方々に、人間的な魅力を感じた点が大きいです。こちらが経験してきたことやその背景にある考えを引き出すコミュニケーションで、本質的な人柄を見てくれていることが伝わりました。そこに、人間的な器量の大きさを感じましたし、プロフェッショナルとしての自信に満ち溢れている姿も魅力的でしたね。また、携われる案件フローが多く、若いうちから多くの経験値を積むことができると聞き、より成長していける環境があることにも惹かれました。

入社後は、どのような業務を担当されていますか。

【村田】個別の投資案件の検討から、投資実行、投資後のモニタリングと回収業務まで行います。また、若手でもソーシング（投資対象となる案件の調達業務）を行うことが奨励されているので、取引先の担当者の方々との会食などを通じた情報収集にも注力しています。

個別の投資案件の検討では、シニア1名とジュニア1〜2名によるチームで取り組んでいます。私が担当しているのは、対象会社のビジネスや財務、税務、法務などの分析や各種資料の作成です。また、対象会社やエクイティ・スポンサーなどをはじめとする外部関係者の窓口となり、投資後も日々の情報交換や交渉などを行っています。

投資案件は、どのくらいのペースで検討・実行されているのでしょうか。

【村田】初期的な検討案件は、常時2〜3件程度を担当しています。実際に投資委員会に掛けるものは年間で3〜4件、そのうち1件は投資実行に至るように尽力しています。MCoとして投資実行を行う案件は年に3～４件ですが、LPの大切な資金をお預かりしている以上、慎重に分析・判断を行うのは当然のことです。MCoが持つ深い知見をもとに、最終局面で回収可能なストラクチャリングを考え、契約書に盛り込む要項までしっかり押さえていきます。

これまで手掛けた案件について教えてください。

【村田】直近では、大企業から子会社がカーブアウトされるバイアウト案件を担当しました。スポンサーとなるバイアウト・ファンドや融資先の銀行がすでに検討しており、そこに我々もメザニン投資家として参加した案件です。MCoの深いクレジット判断と、緻密なストラクチャリングを活かして、タイトな期間で検討を行い、投資実行に漕ぎ付けることができました。

投資後は、コロナ禍の厳しい状況の中、対象会社が経営面で苦しむタイミングもありましたが、スポンサーや各関係者の協力のもと、苦境を脱することができ、大きなやりがいを感じることができました。

前職のどのような経験・知識が業務に活きていると感じますか。

【村田】銀行業務で身に付けたファイナンスの基本的な知識と、契約書の作成・審査を行った経験、それから、ストラクチャードファイナンスにおける商品知識は、現在の業務に役立っていると感じます。
しかし、前職では部署ごとに業務領域が限定されていたため、ファイナンス全体を見る経験は不足していたと感じます。また、銀行ではBSを中心に見ていたので、ビジネスそのものへの理解が浅く、将来の見通しを考える力やバリュエーションを分析するスキル、法務や税務の知識も不足していたと感じます。

入社後、そうした知識をどのように身に付けられたのでしょうか。

【村田】仕事の中で疑問点を一つひとつ潰して習得することはもちろん、業務に余裕のある時期には書籍などで日々学ぶことができますし、セミナーにも行かせて頂いています。

また、今年の４月から、MCoの若手向けの国内MBA派遣制度を活用し、早稲田大学による社会人向けMBA取得ファイナンスコースに通っています。MBAには以前から興味があり、代表の笹山に声を掛けられたことを機に挑戦しようと考えました。ビジネスとファイナンスについて体系的に学ぶことができ、かつ、外部の人的ネットワーク形成にも役立つため、会社からこのようなチャンスを頂けたことに非常に感謝しています。

もうじき入社4年目を迎えられるとのことですが、現在、どのようなやりがいを感じていらっしゃいますか。

【村田】投資案件の検討をしている時が、最も面白いと感じます。多様な企業やストラクチャーを見ることができ、その中でどう自分なりの分析をして投資判断につなげていくのかという点に大きなやりがいを感じます。MCoでは、一つひとつの案件にじっくりと向き合うことができますし、予定調和で実行が決まっている案件はなく、すべて投資委員会に掛けた上で判断を下します。そのため、純粋に個々のビジネスに向き合える面白さがあるのです。

さらに、若手であっても、「プロフェッショナルとして行動すること」が求められるため、自分自身の力で判断していくことができます。自分の考えと行動に責任を持ち、ビジネスパーソンとしての分析力、判断力、そして人的ネットワークの形成力まで試される。これぞ、MCoで働く醍醐味ではないかと思っています。

投資委員会でプレゼンテーションを行う際には、厳しい指摘や質問を受けることもあります。しかし、全員がプロとして、容赦なく厳しく指摘し合い、自由に発言できる環境があるからこそ、気づきと学びを得る多くの瞬間があるのだと実感しています。

自由闊達な社風の中、成長していける環境がある、ということでしょうか。

【村田】まさにその通りです。日頃の業務においても、積極的に意見を求められますし、投資委員会には全社員が参加でき、タイトルに関わらず、質問や発言をしています。全員が当事者意識を持って参加し、自分の担当ではない案件についても真剣に考えていくのです。多くの案件に触れる機会のおかげで、分析力、理解力をさらに高めていけますし、プロフェッショナルとしての意識も高まり、成長につながると感じます。

メザニン・ファンドならではの醍醐味について教えてください。

【村田】メザニン・ファイナンスには、複雑なストラクチャリングを経験できる醍醐味があります。エクイティ・スポンサーと組むバイアウト案件もあれば、スポンサーレスの純粋MBOや資本増強などを行うコーポレート案件もあり、多様な手法を用いることができます。また、エクイティ投資はアップサイドを考えることが多いですが、メザニンはダウンサイドを考えることが多く、ダウンサイドを考える中ではシニアローンよりもさらに深いクレジット分析やリスク判断が求められます。知的好奇心が満たされる上、やり遂げる知的体力も問われると感じています。

メザニン・ファンドならではの独自性を問われる場面は多々あり、そこには複雑・緻密なストラクチャリング力が求められます。しかし、それこそがMCoの武器のひとつ。メザニン・ファイナンスにおける深い知見を持つ多くの先輩方がいる上、他のメザニン・ファンドよりも人材を厚く配置しているため、複雑なコーポレート案件も実現できるのです。

毎回、案件によってまったく内容が違うため、多くを学べますし、異動もないので、じっくりとこの領域に向き合うことができる。メザニン・ファイナンス領域におけるプロフェッショナルとして、自分の専門性を高めていけることもまた、大きな魅力だと思います。

MCoに入社して、どのような成長を遂げることができましたか。

【村田】まず、ビジネスやファイナンス、法務、税務、バリュエーションなどにおける分析力や理解力が身に付き、将来の見通しやストラクチャーを考える力がついたと感じます。また、組織としての意思決定が速いため、自分自身もおのずとスピーディーに判断・行動するように変化しました。

そして、タイトルに関わらず、全社員に「１人のプロフェッショナルとして考え、行動すること」が求められる環境の中、自分の考えや意見を持って行動していく力も身に付いてきています。入社３年の間に、大きく成長できたことを実感しています。

最後に、メザニン・ファンドで働くことを検討している方々に向けて、メッセージをお願いします。

【村田】自分自身の能力を高めていきたい人にとって、MCoは素晴らしいフィールドだと思います。多様な分野に深い知見を持つ、尊敬できる先輩方から多くを学ぶことができ、若手でも自分の意見を自由に発言でき、行動していくことができます。笹山は、将来的な事業継承も念頭に置いて若手人材育成に取り組んでいることもあってか、多くの成長機会を得られる環境であることも魅力と感じています。

今後、メザニン・ファイナンスのマーケットはさらに広がっていくことが予見されます。人として尊重し合え、やる気のある若手の方にぜひ参画いただき、国内最大のメザニン・ファンド、MCoを盛り上げていきたいと思っています。

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