初めて関西を訪れたコンサルタントは必ず驚嘆する、
DTC関西の圧倒的プレゼンス
今さら言うまでもなく、Big4の一角を占めるデロイト トーマツ コンサルティング(以下、DTC)は、グローバルにおいても日本国内においても、突出した総合力に基づく実績を誇っている。だが、関西エリアの経済圏を担うDTC関西の存在感は群を抜いているとのこと。
「私が入社した時はまだトーマツ コンサルティングの関西オフィスだったのですが、1990年代から大阪に拠点を設けて、腰を据えて関西経済圏と正面から向き合ったトップファームはとにかく当社だけ。先人たちの努力もあって、飛び抜けた信頼関係を多くの企業と結んでいました」(田中氏)
そう語るのはDTC関西のパートナー田中昭二氏。多くのトップファームが東京からの出張組コンサルタントによって関西エリアの案件に取り組んでいた時期から、DTCだけはオフィスを構え、本腰を入れてこの地の発展にも貢献してきたのだという。
「東京のオフィスでしか働いたことのないコンサルタントには、なかなかイメージがわかないかもしれませんが、日本の製造業や流通業などを代表するリーディングカンパニーの多くが大阪周辺に本社を構えています。ビジネスそのものの進展においては、出張してきたコンサルタントでも問題なく携わることはできますし、DTCでもそうして動いているプロジェクトはいくつもあります。ただし、地元に軸足を置いたコンサルタントが常にお客様のご要望に応じて機動力を発揮できるかどうかは、やはり大きな違いを生んでいくわけです」(田中氏)
この田中氏との出会いがきっかけでDTC関西への参画を決めた経緯を持つ執行役員の伊藤尚志氏も、以下のように語る。
「新卒から長らく東京で仕事をしてきたとはいえ、関西出身ですから、関西の事情には通じているつもりでいました。しかし、いざ関西に戻って来て、コンサルタントとして活動を開始してみると、想像以上に関西エリアの活況ぶりに驚きましたし、同時にDTC関西の群を抜く存在感に圧倒もされました」(伊藤氏)
田中氏いわく、関西エリアの企業経営者にとっては「コンサルタントといえばDTC」と真っ先にイメージしてもらえるくらいに、長い年月をともに闘ったからこその信頼関係が根づいているとのこと。
「オフィスを早くに構えたからこそ、という部分もあると思います。事業を理解し、戦略や業務やファイナンスを理解している相談相手が物理的に近い距離のところで控えていることは大きかったはずです。当たり前ですが、『近所に早くから住んでいた』という理由だけで信頼を得られるほど世の中は甘くありません」(田中氏)
「とりわけ関西の企業経営陣はリアリストでもあるから、甘くありません。どんな相談事にも『打てば響く』ようなリアクションがとれなければいけない」(伊藤氏)
「お客様にとってみれば、今のように変化が激しい時代には常に相談したいことが湧いてくる。様々な業界の事情や、経営上の機能や、システム関連の技術知識などを幅広く備える多様性が求められます。機動力×多様性。先人たちが築いたプレゼンスと信頼関係を定着させ、アップグレードすることで、よりお客様のお役に立てる部隊でありたいと思っています」(田中氏)
「ローカル拠点」イメージとは無縁。
NO.1企業のグローバルな課題に取り組める喜びがある
さらに田中・伊藤両氏は、顧客企業からの要求水準の高さについても触れる。
「関西には大企業の頭脳と心臓部が多数存在していますし、それらの多くが国内の業界トップ企業であったり、グローバルで高いシェアを誇る優良企業です。当然のことながらお客様からのご相談はトップ層企業のアジェンダそのもので、その解決策をお客様の経営陣と一緒に考え、実行していくことが求められます」(伊藤氏)
「つまりDTC関西に限っての話かもしれませんが、"関西では東京にいるコンサルタントよりもスケールの小さい案件しかできない"などという先入観は拭い払ってほしいと思います。DTC関西のメンバーが最初の相談相手として選ばれ、その後プロジェクトが本格稼働した時には、DTCが備えるグローバルネットワークも駆使して、世界最先端のチャレンジに携わる機会も多数あります。長年地域に根づいてきた強みを発揮しつつ、世界を相手にした仕事ができる、というやりがいがここにはあります」(田中氏)
では近年のDTC関西に目立って寄せられる経営課題とはどのようなものなのだろうか?
「やはり世界全体の傾向にかなり近い内容になっています。私の印象として目立っている案件は2種類。1つはグローバル市場を視野に入れた新規事業の創出・育成であり、もう1つはDX(デジタルトランスフォーメーション)関連です」(伊藤氏)
「しかも、どちらも最上流部分から携わっていくケースが多いですね。DXで言えば、RPAやデジタルマーケティングのツール類を単に導入すれば良い、という案件もありますが、それよりも経営戦略にダイレクトに関わっていくような取り組みのほうが目立ちます」(田中氏)
「こうしたテーマは、一領域だけの解決手段だけでは成果に繋がらず、色々な解決手段を適切に使いこなす見識と能力が問われます。DTCの持つ"ビジネス領域の広さ"、総合力をご評価頂いているのではないかと思います。」(伊藤氏)
「もう少し具体性を持った課題意識があるお客様の場合でも、『AI人材を揃えなければいけない。でもどうすれば良いのかわからない』という悩みを抱えていたりしますから、組織変革や採用育成戦略の面から大規模なイノベーションに取りかかっていく局面が生まれたりもしています」(田中氏)
伊藤氏と田中氏はこうしたやりとりをした上で「このことはどうしても強くアピールしたい」と身を乗り出して語る。
「"Big4の一翼を担うDTC"ということで、多くの方に認知していただいている点は、もちろん嬉しく受け止めていますが、どうしても"Big4=会計系ファーム"のイメージもついて回ります。しかし今こうして私と田中が申し上げたように、実は本当に幅広い課題の解決に私たちは取り組んでいるんです」(伊藤氏)
「もちろんファイナンス関連の課題解決にも私たちDTCは、総合力でお応えをして信頼を勝ち得ているわけですが、東京でも関西でも、もはや戦略策定や技術関連、あるいは組織改革や業務変革に至る、ありとあらゆる経営上の課題と向き合っています。特に多様性に富んでいるという意味で、DTC関西では実に濃密なコンサルティング体験を得ることができます。それは、個人の成長を加速してくれる大切な要素です」(田中氏)
以上のように、軽妙な対話のキャッチボールを続ける両氏だが、そこかしこに熱さがにじむのにはワケがある。すなわち、現体制では回りきらないほどのオファーが集中していることから、直近数年の間に人員規模を数倍にまで拡大する計画が進行しているのである。大阪都構想の前進や、2025年の大阪万博開催といった外部要因も追い風となり、関西経済圏自体が次なる成長ステージに向かおうとしているタイミングでもある。それを支えながら、関西からグローバル案件を動かしていけるようなキーパーソンの参画に、田中・伊藤両氏は熱い期待を寄せているのである。
絶好の成長ステージである関西を面白いと感じ、
自らが目指す方向性を模索したい人に参画してほしい
ではDTC関西ではどのような人材を求めているのだろうか?
「組織として規模を大きくしたいというのは当然ありますが、規模の追求というより多様性を追求したいという想いが強く、今の我々にないスペシャリティを持った人はウェルカムです」(田中氏)
「共感・共汗力も重要と考えています。特に関西の特徴として"あなたのためにベストを尽くします"というホスピタリティが他の経済圏以上に色濃く根づいていますし、反面、本当に共感して当事者意識をもって協働してくれるかどうかを厳しい目で判断する側面もあります。スキルや経験値を云々する以前の重要な条件として共感力は欠かせないと思うんです」(伊藤氏)
「商いの都ですから、正直な本音を大切にするリアリストでもあります。盲目的に従属する相手を選ぶのではなく、伊藤が言ったように本気で共感してくれているかどうか、あなたに頼めばどのような貢献をしてくれるか、を重視しています」(田中氏)
「そのうえで『最後まで一緒にやりきってくれるのか』という姿勢を問いかけられます。こうした風土に共鳴してくれる方であれば、とにかく自身を磨き上げるチャンスは多様にあります」(伊藤氏)
「DTC関西では今、人材をジュニア層でもミドル層でも真剣に求めているわけですが、コンサルタントとしての経験値や、すでに獲得しているスキルや知見ばかりを注目しているわけではありません。今二人で申し上げたように、共感力や最後までコミットする姿勢を持ち合わせてくれるかたならば、必ず成長のアクセルをグイッと踏み込むことができるはず」(田中氏)
「ここまでに説明してきた通り、DTC関西は多様な業界と向き合い、多様な課題の解決に携わります。東京エリアにいたら味わえないような、幅が広くて密度の濃い経験を得ることができる。『今まで自分の強みはここにあると思い込んできたけれども、具体的な案件を手がけてみたら、まったく違う領域に魅力を覚えた』などという人間が多数います」(伊藤氏)
「そういう環境を良い意味で活用して、自己の可能性を追いかけたいという方を待ち望んでいます」(田中氏)
最後に冗談交じりで「関西出身者は有利ですか?」と尋ねると、「まったく関係ありません。それも含めての共感力です」という答えが返ってきた。要は他のどことも異なるプレゼンスを持つこの場に軸足を置き、そこから世界へ向け、未知なる可能性に向けて踏み出していこうとしているDTC関西の独自性に共感できるか否か、ということなのだ。
プロフィール
田中 昭二 氏
デロイト トーマツ コンサルティング 関西
パートナー
大学院で情報工学を学び、ソフトウェアやAIの研究に携わった後、新卒で大手メーカーへ研究職として入社。その後、外資系コンサルティング会社に転じ、10年間に渡り様々なプロジェクトに携わった。2009年、トーマツコンサルティング(現デロイト トーマツ コンサルティング)へ転じ、製造業を中心に販売計画、購買、生産、需給調整、物流などの業務改革プロジェクトを多数手掛けている。現在はデロイトトーマツコンサルティング関西の代表をつとめる。
伊藤 尚志 氏
デロイト トーマツ コンサルティング 関西
パートナー
大学を卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。10年強をハイテク業界中心に各種コンサルティング業務に従事した後、デロイト トーマツ コンサルティング関西に参画。主に関西に本拠地を構える大手製造業と向き合い、各種戦略策定、組織構造改革、業務改革、システム構築等のプロジェクトをクロスボーダー案件も含め数多く手掛けている。
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