画像:株式会社 経営共創基盤

株式会社 経営共創基盤

2007年3月、産業再生機構は解散。その後、コンサルティング・企業再生を取り扱う集団として旗揚げをしたのが経営共創基盤(IGPI)だ。
当初より「主要ステークホルダーとリスクを共有し、“事業経営と財務経営”の壁を越えた経営人材を現場に投入することで、価値ある現実解・固有解を提供する」という方針を示し、積極的に投資にも打って出る姿勢を示した同社は、いわゆる従来型コンサルティングファーム等とは一線を画す独自性によって目に見える実績を次々に築き上げている。この経営共創基盤が今、確かな人材を迎え入れ、さらなる成長を実現しようとしている。
そこで、設立者でもある冨山和彦CEOに、あらためて話を聞いた。「天下無双・唯一無二」を自認する経営共創基盤のコアコンピタンスとは何なのか?ここでしか得られない無二の成長と達成感とは?

合理も情理も求められるのが日本の経営。
欧米流の物真似では駄目。結果を出すには日本独自の変革手法が必要

「世の中の景気が良くなって経済が成長しているから、それに引っ張られてすべての企業や個人が成長する......なんていう時代ではもうないですよね。成長するところはするし、しないところはしない。じゃあ、何が成長の条件なのか? 間違いないのは、それが従来通りのものではない、ということですよ」

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メディアに登場した際にも見せる快活な笑顔を浮かべつつも、冨山氏は相変わらずの切れ味鋭い語り口で「今という時代」について話していく。

「従来のものじゃダメなんだから、そりゃあもう不連続にスピーディーに物事を変えていかなきゃならない。企業経営を任されている者にとってみれば、しっかりしたコンピタンスのもとで連続性のある成長を確保し、なおかつ同時に不連続な変化を起こしていかなければいけないのだから、負荷は非常に高いですよ。高負荷の状況下で解を出す。出し続け、実行し続ける。それが現代の経営」

経営共創基盤(以下、IGPI)は、こうした「経営」を実現するべく、クライアントとリスクを共有し、経営人材の投入や投資等も行いながら解を導く集団、というわけだ。

「世間ではIGPIをハンズオン型コンサルティングと呼んでいたりするようだけれども、実のところはそうじゃない。ハンズオン型エグゼキューションなんです」

提案や支援ではなく、実行であり実現。これを成し遂げ続けているIGPIは、何が他と違うのだろうか?

「経営について考える時、私はWhatの議論、Howの議論、Whoの議論というのを重視します。かつて欧米では『日本企業には戦略がない』などと言われていました。『WhatがWhatになっていない』なんて言われ方もしていた。なぜそう見えるのか考えていくとHowの議論に行き着きます。

日本は同族的集団で、あえて厳しい結論を出したり、鮮烈な決定を下すようなことはしたがらない。だから皆がやりやすいことばかりをやっていく。そういうHow(やり方)が根付いている集団だから、What(何をするのか)はその従属変数のようになってしまう。

結果として日本企業が示すWhatは、しばしば不合理なものとして欧米人などの目には映ってしまうわけです。奥歯に物が挟まったような戦略経営、とでも言えばいいかな。合理性を重視する欧米人には理解しがたいわけですよ」

しかし、冨山氏は以前から持論を著書などで披露してきた。合理だけを武器にして突っ走っても経営は成功しない、と。もう1つの「理」、情理もまた重要なのだ、と。

「合理を持ってWhatを捉え、行動しなければいけないけれども、会社というのは人間の集合体です。人間がしばしば心情面で抱えてしまう不合理さも踏まえ、情理を理解しながらHowを的確に実行しなければいけない。それが経営者に求められる条件。言うのは簡単だけれど、『合理も情理も』なんて人はなかなかいない。だから、Who(誰がやるのか)の議論になっていくんです」

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冨山氏はこの難問解決について、アメリカのようなモジュール型の社会構造ならば、比較的容易に解にたどり着くのだと話す。それぞれの人間が自分に適した役割を使命として背負い、専門性を発揮することで評価される。

そんなモジュール型社会であるアメリカでは、以前から経営エリートの教育が進んできた。

高度な教育や経験則を得たプロ経営者が多数存在し、社会に常にプールされているため、そうした人材を外部から招くことで問題解決に行き着くケースが多いのだという。

「ところが日本は違う。もっとずっとインテグラルな社会だ」と冨山氏。日本的な情理への理解も含めた包括的な素養が、リーダーには求められる。この国でなかなかプロ経営者の招聘が成功しにくかったのも、ここに原因があったのだと冨山氏は見ている。

プロフィール

写真:冨山 和彦 氏

冨山 和彦 氏
株式会社 経営共創基盤
パートナー 代表取締役CEO

東京大学法学部を卒業後、ボストン コンサルティング グループに入社。その後1986年にコーポレイトディレクション(CDI)の設立に携わり、経営戦略立案のみならず、その実行支援を重要視する独自のスタイルでコンサルティングを展開。2001年には代表取締役社長に就任した。2003年、政府からの打診を受け、産業再生機構の設立に携わり、代表取締役専務兼業務執行最高責任者(COO)に就任。40を超える企業の経営支援決定を実行した。そして2007年、産業再生機構の主要メンバーらとともに経営共創基盤を設立。代表取締役CEOに就任し、大小様々な企業の経営再生などで実績を上げ続けている。2009年には政府からの要請で「JAL再生タスクフォース」のサブリーダーに就任。同プロジェクト参画中は、JALグループの経営再建に専念するため一時、経営共創基盤のCEOを退任して取り組んだ。CEO復帰後も、民間企業の経営再生のみならず、2011年11月には文部科学省・科学技術・学術審議会基本計画特別委員会委員、2013年4月には経済同友会副代表幹事に就任するなど、多様な活動を続けている。スタンフォード大学経営学修士(MBA)。近著に『選択と捨象「会社の寿命10年」時代の企業進化論』(朝日新聞出版)、『なぜローカル経済から日本は甦るのか』(PHP新書)などがある。

コラム&インタビュー
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