いわゆるコンサルティングファームでは得られない
多様なキャリアパスを、自ら選び取り、独自の成長を実現できる
「経営を『支援する』のではなく、『自分で実行する』という成長機会は、なにもリバリューやアイペットに限りません。今、多くのお客さまがグローバル化を現実的に考えている。求められるのは、東京でキレイな戦略を描くことではありません。真に現地と密接に結びついて、戦略を実行していくこと。DIは3つの現地法人がありますが、オフィスを開設する担当者は、現地で事務所を探し、人を雇い、日々手にしたお金が減っていく現実や、想定外の雑事に追われる現実というのを味わってもらう(笑)。これがどれだけその個人にとって成長につながる財産となるか。それはここまでにお話した通りです」
経営のサポーター、クライアントのパートナーというポジションのみならず、自ら実行者、責任者というポジションも得られる環境は、将来起業を志す者のみならず、成長を望む多くの現役コンサルタントにも魅力的に映るはずだ。実際、DIにおけるキャリアパスも多様性に富んでいるという。
「戦略コンサルタントをやって、成果を上げて、評価を得て、パートナーや執行役員になっていくというパスももちろんあります。けれどそうしたコンサルティングファームらしいパスだけでなく、たとえばBPで修行を重ね、ある時期に経営者となって海外に駐在し、帰国後再びBPとして磨きをかけるようなケース。いきなり事業を任され、そこで成長をしてからコンサルタントして活躍するケース。いくつものパスを選び取っていくことができますし、事実、当社にはいろいろな道を歩んでいる人間がいます」
面接で確認するのは、事業を前に進めるエンジンを持っているか否か。
事業にまつわる多様なリソースを取りまとめていくプロデュース能力があるか否か。
ここまで明確に「他との違い」を見せつけられると、気になるのは求めている人材像。ここでも、いわゆるコンサルティングファームとは異なる話が出てきそうである。
「そんなに難しく考える必要はありませんよ。そもそも私が面接で重視しているのは、入社志望者の方の顔つきぐらいですし」
山川氏はそう言って快活に笑う。だが、社長面接までの過程で、先述した通り、コンサルタントと同等のケイパビリティが厳しく問われることは確実だ。おそらく、その先にある「コンサルタントとは異なる能力」の見極めとして「顔つき」を見るのだろう。
「実績を積み重ねてきた結果、おかげさまで当社は、外資とは異なる考え方と経営思想とで、日本を元気にする、強くする集団として認知していただけるようになりました。実に光栄に思いますが、ともすると強面のサムライ気質の人間ばかりだと思われがちです(笑)。まあ、そういう人間が多数いるのも事実ですが、いろんな人がいて、必ずしも似通った面構えの人間ばかりを選ぼうとしているわけではないんですよ」
執行役員の島崎崇氏については「ビジネスを新たに創り上げていく上での構想力が豊か。それを実現するためのアナロジーに優れた、柔軟性の持ち主」というのが山川氏の評価。マネジャーの宮内慎氏については「信念を貫き通す強さと同時に、現実を見据えた柔らかさも持っている」と語る。つまり、DIが求めている人材像、DIで活躍できる人材像は一通りではないということ。では、「顔つき」を通して山川氏は何を見ているというのか？
「"地頭"という言葉で総称される基礎的な能力についてはもちろん高い人がいい。けれども、それはその人の持っている力の一部でしかないでしょう。地頭だけではなく、はたしてこの人はビジネスを任された時に、前に進めていく推進力を持っているかどうか。つまり、エンジンになれる人なのかどうかです。それともう一つ、どれだけ広い視野で事業をドライブできるかどうか。この二つの要素さえ揃えば、ビジネス・プロデュース能力を培っていくことが可能な人物ということになりますから」
前に進める力、全体を見渡せる力。この二つが揃っているかどうかは「地頭と同じく重要なこと」という山川氏。もちろんそこでは、旺盛な成長意欲の持ち主かどうかも判断するのだろう。ともあれ、いかに多様なキャリアパスがあり、他にはない成長機会を備えているDIとはいえ、求めているのは二つの力を高めていくことで到達する「ビジネス・プロデュース能力」。そのポテンシャルの有無が採用時には問われるというわけだ。
「現在、DI自体の海外拠点は3つですが、今後近い将来に拠点を増やしていく構想が具体化しています。当然、拠点を増やすとなれば、『これぞ』と思えるメンバーに拠点長を任せるつもりです。そこではきっとタフな経験をするでしょう。けれども、確実に成長もするでしょう。こうした役割をぜひ任せてみたい、と思える人に参加してもらえたら嬉しいと思っています」
プロフィール
山川 隆義 氏
代表取締役社長
京都大学大学院精密工学修了後。横河ヒューレットパッカード(現・日本HP)、ボストン コンサルティング グループを経て、DIの創業に参画。以来、ベンチャーの投資・育成、大企業コンサルティング等、多数プロジェクトに従事。多くのベンチャーのIPOに貢献すると同時に、新規ビジネス創出や、新たなビジネスモデルの発掘を手がける一方、大企業コンサルティング分野では、｢日本の強みを世界に展開｣するため、ハイテク、消費財、エンターテイメントの分野を中心にプロジェクトを実施し、新たな事業創出に取り組んでいる。
この企業へのインタビュー一覧
- [注目ファームの現職コンサルタントインタビュー]
- 執行役員 島崎 崇 氏/マネジャー 宮内 慎 氏
（2012.4）
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