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画像:池側 千絵 氏

CxOインタビュー

池側 千絵 氏

1906年に米国で設立され、その後各国にも進出したケロッグ社は、 1962年には日本法人を設立。 日本人の食生活を一変させたといっても過言ではない存在感で、 半世紀以上に渡りシリアル市場を牽引してきた。
この日本ケロッグへ2014年に子会社のCFOとして参画し、 井上ゆかり社長とともに業績拡大を目指しているのが池側千絵氏だ。
数々のトップ外資系企業でファイナンスを司る役割を担ってきた池側氏は、 CFOの仕事についてどのような考え方を持っているのだろうか?
いつもの15の質問を通じて答えてもらった。

池側 千絵 氏
日本ケロッグ合同会社
執行役員 経営管理・財務本部長(CFO)
http://www.kelloggs.jp/ja_JP/home.html

兵庫県生まれ。同志社大学文学部英文学科卒業後、P&Gに入社。主に家庭用洗剤、紙製品、ビューティケア部門で担当事業の財務業績向上に取り組み、日本支社全体の利益・資金管理、経理、税務、さらにはアジアHQにおける予算管理業務など、幅広いファイナンス専門業務を歴任。2000年代後半からは日本マクドナルドのフランチャイズ事業担当財務部長、レノボ・ジャパンのCFOも歴任し、2014年に日本ケロッグ入社。経理・財務業務の統括のみならず、ファイナンスに立脚した業績向上を目指す本質的CFOとして活動を続けている。また日本におけるCFOの役割の浸透・普及や、女性の活躍の場の拡大に貢献すべく、講演・寄稿活動を精力的に展開。米国公認会計士。中小企業診断士。

[1]自己紹介をお願いします

新卒から今までずっと外資系企業でファイナンス業務に携わっており、今は子会社のCFOをしています。どのような経緯でこの仕事をするようになったかをお話ししたいと思います。

私が大学に行くころは、まだ女性が企業で長く働き続けて管理職になることが、一般的ではありませんでした。事務職で何年か働いて寿退社、というのが普通でした。それで私も特に何の目標もなく大学に入り、とりたてて英文学が好きなわけでもないのに、まわりの女子が行くから文学部英文科に入ったわけです。

入学後にはESS(英語サークル)の活動が楽しくなり、英語でのディスカッションやディベートを楽しんでいましたが、3回生の時に一緒に海外旅行をした際に母から「思ったほど英語できないのね」と言われたこともあり、一念発起して大学を休学したうえで英国の語学学校へ留学することにしました。

なんとなく英語を勉強していた私に「日本では何を勉強しているの?」と聞いてくる人がいて「英文学だ」と答えると「仕事はなにをするの?」と聞かれて、初めて「英語だけでなく何かほかのことも勉強しなければ」と思うようになったのです。それで、ビジネス・アドミニストレーションのクラスがある語学学校を選び、簿記の勉強を始めました。

帰国後、大学に復学してからも簿記の学校へ通い、同時に英語も勉強をしていった結果、P&G入社時には帰国子女を除いた新入社員の中で、TOEICで一番になったことから入社式で代表を務めることにもなりました。この大学在学中の様々な経験が、その後の私にとって非常に大きかったと今でも思っています。

就職活動時には、日本でも雇用機会均等法が施行されていて、大企業や金融機関では女子総合職の採用を始めてはいたものの、まだまだ男女間の待遇差は歴然としているように見えました。そこで男女同給料という条件のもと、外資系企業を志望していき、入社したのがP&Gだったというわけです。

P&Gは当時の日本の大企業と違い職種別採用でした。当然のごとくマーケティング部門が一番人気の会社でファイナンス部門は比較的入りやすそう(笑)だったということもありますが、簿記を勉強していましたし、数字が得意だったこともあってファイナンスを志望しました。「結婚して子どもができても続けていきやすい職種かな」という思いもありました。

P&Gでは事業部門ごとにファイナンス専任者を置いていましたので、私もその担当者として複数のブランドを経験していくことになりました。日本の経理財務部門の場合、担当者はあくまでも実績の数字を管理する仕事が主になるようですが、P&Gで私が体験したのは少し違っていました。

マーケティング、購買、生産など各部署の人たちと一緒にプロジェクトチームにはいり、彼らが仕事をする上での数値的目標設定をし、どういう資金の使い方をすればよりよいリターンが得られるかを一緒に考えていくのが仕事で、非常に充実した気持ちで成長していくことができました。今思えば、グローバル企業で活躍する本来的なCFOの役割に通ずる仕事に携わることができたのです。

やがて日本支社全体の経営管理やアジアHQの予算管理の仕事も任された後、最初の転職をしたのですが、この時のテーマは「東京に行く」でした。兵庫県神戸市で生まれ育ち、大学も同志社で就職先も神戸のP&Gだった私は、関西にずっと住んでいたのですが、いつかは東京に出て働きたい、という希望を持っていました。

そんな時、業績を飛躍的に伸ばしていた日本マクドナルドからお声をかけていただき、フランチャイズ事業部門の財務部長となりました。この時も、数字の実績管理だけが任務ではなく、日本市場におけるフランチャイズ店の比率を一気に引き上げる、というテーマが最大のミッションでした。3年間でこのテーマの前半を達成した後、2度目の転職先に選んだのがレノボ・ジャパンでした。

「外資系企業の日本子会社でファイナンスのヘッドを任されたい」という希望は、ずっと膨らんでいました。そして、レノボからのCFOとしてのお招きにより、その希望をついに叶えることができました。約4年間の在籍中にいろいろな経験をさせていただき、とても充実していました。そんな中、3度目の転職を決意した背景にはいろいろな要素がありました。

1つは任せてもらえる裁量の部分。食品の領域は、グローバル企業ではあっても子会社にかなりの裁量が委ねられます。人が口にする物を生産して販売する以上、ローカルでの商品開発・製造をはじめとする経営の比重は当然高まります。同じ外資系企業の日本子会社でCFOを務めるならば、やはり裁量権の大きい場で活躍してみたい。そういう思いとケロッグからのお誘いとがフィットしたわけです。

もう1つは日本におけるシリアル食品市場がここへきて再び急成長していること。さらにもう1つは、そうした市場の動きの中で、以前P&Gで一緒に働いていた井上ゆかり社長が新社長に就任しており、「業績を倍にしましょう」と言ってくれたこと。以上のすべての要素が私にとって魅力となり、日本ケロッグへ入社することを決めました。

[2]現在の社内での役割について教えてください

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日本のシリアル食品市場はケロッグが育ててきたと言っても過言ではありませんが、今、再びその市場が大きく膨らんでいますし、その動きの中でライバル企業との競争も激化しています。ですから、井上社長が言う「業績を倍に」というのも実現可能な数字です。

これほどダイナミックな目標があって、経営トップが一緒に実現しようと言ってくれているのですから、私としても非常にやりがいを感じています。私の役割はCFOという経営陣の1人として日本ケロッグを飛躍的に成長させることなのです。

[3]小中学生時代はどんなお子さんだったのでしょう?

家の近くの公立校に通っていて、優等生でした。中学校では学級委員長や生徒会副会長などをしていました。当時の公立中学校では、たいてい学級委員長は男の子、副委員長が女の子というのがお決まりだったようですけれども、なぜか私は委員長になってしまいました。

得票が多かったからそうなったのですが、別に「男の子には負けないわよ」と必死になったわけではありません(笑)。弟がいたこともあり、家ではプラモデルを作ったり、漫画やアニメに夢中になっていました。

[4]高校、大学時代はどのような学生でしたか?

県立高校に入学してからは美術部で油絵を描いていました。でも、芸術って個性が大事ですよね。私の場合、見たままを描くのは得意でしたが、思い切り個性のある絵が描けなかったので、3年生で才能に見切りをつけました。一方でユースホステル同好会に所属していたので、長期休みには必ず同好会の友達と旅行に行っていました。

大学でESSに入ったお話は冒頭でもしましたが、とにかく毎日のように英語でディベートやディスカッションをしていました。このサークルの仲間とは今も交流が盛んで、私の大きな糧になっています。

[5]ご自身の専門性をいつごろ決めたのでしょうか? その理由についても教えてください

最初の自己紹介であらかたお話をしたように、英国への語学留学をきっかけに出会った簿記の勉強がスタート地点になりました。その後、P&Gが職種別採用を実施していて、ファイナンスを選択したことから、以後私はファイナンスの領域に軸足を置いて活動するようになりました。

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