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画像:横田 貴之 氏

CxOインタビュー

横田 貴之 氏

世界最大級の消費財メーカー。 ユニリーバ製品は世界中のどこかで毎日20億人に使われ 日本でも「Lux」「Dove」「Lipton」などのブランドを展開。 その日本法人の代表取締役を務め、 同時に日本のファイナンスを統括しているのが横田貴之氏である。
住友商事、ダウ・ケミカル、GEでファイナンス・パーソンとして研鑽を積み、 そこで得た多様な知見を活かしながらCFOとして手腕を振るう横田氏だが、 どのような価値観、発想、行動力によって現在の役割を担うようになったのだろうか?
いつもの15の質問を通じて答えてもらった。

横田 貴之 氏
ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社
代表取締役
https://www.unilever.co.jp/

1973年、東京都生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科卒業後、住友商事に入社。機械電機事業部門の経理担当やインド駐在のファイナンス・マネージャー等を経て、2001年にタックス担当としてダウ・ケミカル日本へ入社。2年後にはカントリー・コントローラーを務めた。2005年、GE東芝シリコーン(現モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン)入社。翌年にはジャパン・ファイナンス・マネージャーに就任した。2007年にユニリーバ・ジャパンへ入社すると、2011年にはグローバル・マーケティング・オペレーションズ・ファイナンス・ダイレクターに就任。2012年8月より現職。

[1]自己紹介をお願いします

大学時代の私は、ろくに授業にも出ず、体育会のボクシング部で練習ばかりしていました。ですから、就職活動をする時期が来ても、将来に対する思いは抽象的で、せいぜい「世界に出て仕事がしたい」という程度。たまたま父が長年、三井物産に勤めていたこともあり「世界で仕事といえば総合商社だろう」という発想から商社を中心に就職活動をしていきました。そうして入社したのが住友商事です。

内定をもらった当初の私は「営業マンになって世界各国を渡り歩く」ことをおぼろげながら夢見ていたわけですが、経理マンだった父から「ビジネスの基本はファイナンスだ。これを知らない者には、どんな事業だって理解できない」というアドバイスをもらい、経理部門を希望することにしました。

配属先は機械電機事業部門の経理です。任された業務は、例えば航空機リースの帳簿付けなど、リアルな事業に関わる非常に興味深いものでした。また、当時の日本では連結決算が始まったばかりでしたから、その基礎的な知識を吸収しながら、連結修正仕訳作成などもこなしていきました。

仕事自体はハードでしたが、ボクシング漬けだった私にとっては、見るもの聞くものすべてが知的な刺激にあふれていて、充実した気持ちで臨んでいくことができたんです。はじめは私自身「いずれ営業に異動する」つもりでいましたし、先輩や上司も私のことをそのようにとらえていたようなのですが、結局は経理畑をずっと歩むようになりました。

転機が訪れたのはインドにある住友商事の拠点に異動となった時です。待ち望んでいた海外での仕事ですし、肩書き的にもファイナンスのマネージャーとしての駐在でしたから、嬉しかったのは事実ですが、周囲と自分との違いを知るに至り、いろいろと考えさせられることになりました。

インドのオフィスでファイナンスチームの一員として働く現地メンバーは皆、CPA的な専門資格を取得し、自らのスキルによってキャリアを形成しようとしていましたが、マネージャーである私はこれといった専門スキルを持っていません。

今の自分は「住友商事の本社社員だから」ということで給料をもらっているに過ぎないのだと感じた途端、「キャリアを真剣に考えなければいけない。自分なりのキャリア・ゴールをきちんと考えよう」という気持ちになったわけです。これが転職のきっかけになりました。

会社を辞め、USCPA資格を取るための勉強をスタートする頃には「自分はいずれCFOになる」と誓っていました。そんな中で出会ったのが「ダウ・ケミカルがタックス・アナリストを募集している」という情報。

決して税務のエキスパートになりたいわけではなかったのですが「CFOを目指すのならば米国の企業が最適」だという認識がありましたし、「いずれはFP&A(ファイナンシャルプランニング&アナリシス)的な仕事もできますか?」と質問したところ、「今すぐには無理でもチャンスはある」という答えが返ってきたことから入社を決めました。

ありがたいことに2年後にはカントリー・コントローラーの役割を担うことになり、経営上の意思決定を次々にしていく経験を得ました。その後の私にとって大きなものとはなったのですが、なりたかったのはやっぱりCFOです。

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そのためにはFP&A関連の実務経験は不可欠。そう思ってきたのに、気がつけばすでに31歳。この会社でチャンスを待っているよりも、外に機会を求めようと考え始めたところ、GEグループが未経験者でもいいからFP&Aの担い手を探していることを知り、門をたたいたわけです。

おそらくファイナンスの仕事をまったく知らない者ならば入社することもできなかったでしょうけれど、幸い大規模企業のファイナンスの流れはそれまでの経験である程度理解していました。

また私よりも2つほど年下の優秀なアメリカ人上司がいましたので、彼に様々教わりながら、経営に密接に関わるFP&Aを経験していくことができました。GEならではのリーダーシップのあり方、結果というものへ徹底的にコミットする姿勢を学べたのも大きな収穫でした。

その後、順調に日本におけるCFOの役割も任され、念願がかなったかに思えたのですが、社内の体制が刷新されるのを機に、自分の気持ちを再確認してみたところ「もう少しだけ自分の力を試してみたい」という思いが残っていることに気づきました。

そんなタイミングでいただいたのが、ユニリーバ・ジャパンへの転職話。北東アジア地域のサプライチェーンに関わるビジネス・パートナーとしての職務であり、長年親しんだBtoBではなくBtoCの事業です。

経験ある領域ではなかったのですが、ちょうどチャレンジすることに意義を感じる心境でしたし、その頃ユニリーバが真の意味で1つになり、グローバルカンパニーとしての強みを高めていこうとしている状況を迎えていたため、GEグループで働いた経験で貢献できるのではないか、という気持ちもありました。

さらに、当時社長だった上垣内(上垣内猛氏。現 西友CEO)の人間味に魅力も感じ、入社を決意したのです。その後、日本でのCFOの役割を担うようになり、2012年から現職に就いています。

[2]現在の社内での役割について教えてください

いつ何が起こるかわからない世界でも、的確なパフォーマンス・マネージメントを行い、トップラインの結果を出していくことに、今の私は特に注力しています。とりわけリソース・アロケーションが重要性を増してきてもいます。それだけにCFOとしてもガバナンスやリスクマネージメントをファースト・プライオリティに置いて結果を出していかなければいけない。そう考えています。

[3]小中学生時代はどんなお子さんだったのでしょう?

小学校3年生の3学期まで、父の仕事の関係でカナダに住んでいました。ネイティブのカナダの少年同様に、アイスホッケーのスティックを持って学校に行き、時間を見つけては友だちとホッケーをしたりして遊ぶ普通の子どもでした。その後、いったんは帰国したのですが6年生の時にまた父の仕事の都合で南アフリカへ移住することになりました。

向こうの中学に通う内、子どもなりに将来への不安を感じ始め、「いずれ家族と一緒に日本へ戻ってから苦労をするくらいならば、日本での高校入学のタイミングに合うように、早めに帰国して希望する高校に入れるように準備したい」という決意を親に話し、一足早く日本へ戻ってきました。そうして受験勉強をした結果、慶応義塾大学の附属高校へ入ることができました。

[4]高校、大学時代はどのような学生でしたか?

高校ではいわゆる応援団に入部しました。外国での生活が長かったこともあり「日本っぽくてカッコイイ」という感覚から入部したような気がしています。正直なところ、厳しい規律の中で苦労もしましたが、おかげで理不尽に耐える根性みたいなものは育むことができたと思います。

大学進学後も応援団を続ける道もありましたが、「今度は人の応援よりも、自分で何かをプレイしたい」という気持ちもあり、大学ではボクシング部に入部し、冒頭で紹介したように、授業そっちのけで没頭していきました。

キャプテンも務めたのですが、本当の意味でのリーダーシップは発揮できていなかったと思います。「まずは自分が選手として結果を出すことがリーダーとして第一」という発想でいたので、実質的に部の運営は別の同級生にまかせていました。ただし、この現実を受けとめたことで、大きな学びにはなったと思っています。

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