PEの業務と英語について
ここ1ヶ月で弊社主催のPE業界キャリアセミナー、PE協会の実務者懇親会、アドバンテッジパートナーズの笹沼・フォルソム両代表へのインタビュー(別途弊社HPにインタビュー記事でUp予定)など大変参考になる話を伺う機会が多くありました。
PE業界キャリアセミナーでは、参加者から「外から見て違いが分かりにくかったが、セミナーを通じ各社の違いが良くわかった」、「PEの仕事とコンサルティング/投資銀行の違いが大変良く理解できた」などコメントを頂き、満足度の高いセミナーとなりました。PE協会の実務者懇親会では、「投資案件数とPE業界の課題」について、投資担当者の皆様と意見交換をさせて頂きました。
エージェントとして、こういた生の声をお伝えする事には、価値があると思っておりますので、別途弊社HPにて発信していきたいと思います。
さて、引き続き旺盛な採用意欲があるPE業界ですが、同業界のポジションをご案内する際に、良くご質問頂く事項がいくつかあります。その一つに、「PEファンドでは英語を使う機会があるか」というご質問があります。今回はこのご質問へ回答させていただきたいと思います。
まず、この問いに対しての結論は、「PEファンドでは英語を使う機会はある」となります。しかし、使う機会があるだけであり、それが日常的あるいは、頻繁にあるのかというと、「外資系PEファンド以外では無い」という答えになります。
では、PEファンドでは、どういったシチュエーションで英語を使うかという事をご説明したいと思います。
前提条件として、皆様にご理解頂きたい点があります。それは、日本国内で活動しているPEファンドは、外資系も含め、基本的には日本国内の会社を投資対象としているという事です。(「それはなぜか?」という疑問もあると思いますが、今回はその点には触れません。もし気になる方がいらっしゃいましたら、直接ご連絡ください)
上記前提を踏まえ、当たり前ですが、英語を使う場面は大きく2つあります。
【1】社内でのコミュニケーション
【2】社外とのコミュニケーション
【1】に関しては、外資系PEファンドでの本国レポーティング、投資委員会へのプレゼンテーションやグローバルトレーニングなどが挙げられ、日常的に英語を使う機会があります。
余談ですが、外資系PEファンドは、近年本国で上場する例が増えております。それに伴い、レポーティングが業務も増えているようです。
【2】に関しては、投資先企業の海外関連プロジェクトの支援が挙げられます。これは、外資系PEファンド、日系PEファンドどちらでも可能性があります。
もちろん、「投資テーマに海外関連の物がある」という事が前提条件になってしまうので、非常に限定的な機会であると言えます。
但し、最近は、カーライル/おやつカンパニー、ベインキャピタル/雪国まいたけ、インテグラル/キュービーネットなど、PEファンドが海外展開の支援をするというテーマも多くなっているのも事実です。
また【2】には、海外機関投資家へのレポーティング業務も該当します。少数ですが、海外機関投資家からコミットメントを得ている日系PEで、投資担当が一部レポーティング業務を行っている会社がございます。
また上記とは別に、稀有な例としては、海外投資に直接的に関わるという事もあります。このケースは大きく下記2つのパターンに分類できます。
〈1〉海外チームの一員として海外の投資に携わる
(外資系PEファンドで海外チームの投資にアサインされる)
〈2〉日本から海外の投資に携わる
(一部海外も直接の投資ターゲットとしているPEファンドがある)
これに該当する企業は数社しかないのですが、入社できると海外案件に直接関与する事ができます。もちろん、〈1〉、〈2〉どちらもメイン業務は日本国内にはなります。
上記を踏まえPEでの業務の実情を良く理解し、キャリア形成をお考えになる事をお勧めいたします。
(佐竹)