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PEファンドへの転職活動体験談 第三回:外資系戦略ファーム出身者

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こんにちは。キャリアインキュベーションの山口です。

PEファンドへご転職した方に当時の転職活動についてインタビューを行うこちらの企画ですが、第三回の今回は、外資系戦略ファームご出身のかたです。
● 第一回のインタビュー記事はこちら(総合商社出身者)
● 第二回のインタビュー記事はこちら(財務系コンサルティング会社出身者)

PEファンドを志した経緯、転職活動で苦労したこと、選考準備等について具体的にお話を伺いましたのでぜひ参考にしてみてください。

【転職前】外資系戦略ファーム

【現在】日系大手PEファンド

INQ:まずは、自己紹介をお願いします。

国立大学を卒業後、新卒で日系事業会社に入社し、数年間、デジタルマーケティングなどをやっていました。その後、PEファンドへ転職するステップとして、また、もっと経営に近い領域の仕事をやりたいということで、外資系戦略ファームに転職をしました。そこでは新規事業戦略や全社戦略といった、いわゆるストラテジープロジェクト等をやらせてもらいました。
現在は、PEファンドにて、既存の投資先のバリューアップと新規投資の検討業務に従事しています。

INQ:PEファンドを志すようになったきっかけを教えてください。

1社目の事業会社時代に、PEファンドを知るきっかけがあり、そのときに、初めてPEファンドというビジネス自体を知りました。若くして経営陣と非常に近い形・視点で経営に関与できることや、企業価値の向上自体が自分たちの報酬と直結するインセンティブの仕組みがあることを知り、非常に興味を持ちました。
また、ちょうど似たようなタイミングで、大学の同級生で、戦略ファームを経て、PEファンドで働いている友人に話を聞く機会がありました。当時、事業会社で働いていた自身からすると、信じられないような報酬額を貰っている事を聞き、そんな世界で働きたいという純粋な憧れが芽生えたというのもきっかけですかね(笑)。

INQ:戦略ファームからPEファンドに移るときの転職活動ですが、動き始めて、想像と違ったことはありましたか?また、それはどんなことでしょうか?

はい、ありました。一番想像と違ったことは、投入時間という点です。具体的には、面談回数の多さ、1回の面談所要時間の長さ、そしてそれを(ファームによって異なりますが)日中に入れなければならないという事です。勿論仕事をしながらですので、時間の確保や、純粋に業務とのバランスをどう取るか、周りにどう説明をして仕事を抜けるか等、工夫が必要でした。今はテレワークなどで、やりやすくなっていると思うのですが、当時は当たり前のように出社していたので、時間を確保することにはかなり苦労しました。

私は先ほどお話した通り、戦略ファームへの転職は経験済みだったので、その時との比較で話をすると、コンサルファームの場合は、基本的には4回程の面談回数しかなく、1回も1時間程度です。一方で、会社にもよると思いますが、私の受けていたPEファンドは7、8回の面接がありました。志望動機も、戦略ファームはさほど個社別のカスタマイズは必要ありませんが、PEファンドは戦略ファームに比べても規模が小さいということもあり、各社ともファームと候補者のフィット感などを重視している印象も持っており、個社別に自分・先方双方にとって納得感があるレベルまで作りこむ必要がありました。

PEファンドの場合は、準備に時間を要する事と、選考自体にもまとまった時間が必要なため、同時に2社しか受けておらず、仮にその2社が決まらなければ、また次のPEを応募していくという予定でした。ご縁がすぐに無いケースもあると思いますので、長期戦になりやすい構造です。転職活動を始めるときから、ある程度長期戦を覚悟する必要があると思います。

INQ:今からPEをチャレンジする方に向けて、どんなマインドを持って転職活動を乗り切れば良いか、アドバイスをお願いします。

先ほどの話と重複しますが、「長期戦になりやすい」ということを事前に踏まえておくことですね。それ以外の観点ですと、結局面談において何を見られているのかよく分からない部分もあったりするので、見送りになったら「相性が合わなかった」と気持ちを切り替えることではないでしょうか。
私自身も、最後は若干息切れもしていました。あまり気を張り詰め過ぎると、結構大変だと思うので、「行けたらラッキー」という程度の心構えが本当はいいのかもしれないです。

INQ:転職活動を振り返って、これが一番役に立ったという準備は、どんな準備でしょうか。

まずは自分のキャリアをしっかりと棚卸しする事、そして、ファンドの業務をしっかりと理解する事です。その上で、今までの経験・スキルが、PEファンドの業務のどの部分に活かせるかを整理することが役に立ったと思います。
私は事業会社、戦略コンサルというキャリアだったので、投資銀行出身者に、ファイナンスの面では勝てない事を前提に、何でカバーするのかを話せるように準備しました。

コンサルですから、事業分析ができるという、当たり前の側面もお伝えしますが、もう一歩深くいろいろな過去の経験を解きほぐし、「こういう経験であれば、こういうバリューの出し方がある」というように、自分の中でいくつかパターンを整理し、面談の中で織り交ぜながら話せるようにする準備が大事だったと思います。

INQ:コンサルの人でも絶対に必要な、一定のモデリングの知識や基礎的な部分は、どのように準備されたのでしょうか。

私は、応募をする3、4か月程前から準備をしていました。ネットで検索すると、LBOモデルの作り方に関して様々な情報があるので、それらを見て、実際に自分でモデルを組んでみたりもしました。

モデルテストで、実際にどこまで戦えるスキルがあったかというと、怪しいところはあるかもしれないのですが、実際に財務諸表の各項目の理解や3表がどう連動していくかのイメージをある程度つけた上で、LBOモデルを実際に自分の手で作ってみることで、PEがどういう形でリターンを生むのかが、体感的に理解できると思います。そういった準備を行うことで、純粋にファイナンスの知識を上げることもできますし、PEのビジネスモデルへの理解の深化、例えば、PEの三つのバリュードライバーがどのようにリターンに結びつくのか、という事がより立体的に理解できるかと思います。それが面接でのやり取りや、ケース面接での議論の組み立てで筋を外さない議論にも繋がり、"少なくともPEのビジネスについてはある程度理解している"という評価に繋がった部分もあったと思うので、やっていて良かったと思っています。

実際に、面接のときにも「モデルがどの程度作れるか」といったことを聞かれ、「スクラッチで作れるように準備をしています」とお伝えしていました。それが評価されているとは思わないのですが、少なくとも、そこに向けて努力をしていると言えることも必要だと思います。

INQ:入社後、ファイナンス面のキャッチアップについてはいかがですか。

まだまだ修行中ではありますが、キャッチアップはできそうです。ある程度のところまでは、自分でも勉強できるのですが、やはり実際に案件をやる中でDDと連動したモデルを作ってみて、初めて腑に落ちることも多々ありましたので、実践の中で学びながら理解を深めることが大事だと感じています。もちろん入社前の準備も大事ですが、入ってどれだけしっかり、それぞれの案件で学んでいけるかということも、それ以上に重要だと感じています。したがって、とにかく早くPE業界に飛び込んで、1日も早く経験を積むほうがいいとは思います。

INQ:前職の戦略ファームと、現職のバリューアップやモニタリングにおける違いについて、教えてください。

経営改善という、大きな目的自体は変わらないと思うのですが、対象とする企業の規模の違いからくる、アプローチの差があると思います。
戦略ファームでのクライアントは、日本を代表するような大企業が中心でした。そのため資金的にも人材的にも比較的余裕があるという前提の中でプロジェクトが行われることが多かったため、どれだけ将来的に大きなポテンシャルを持った提言かどうかという点が、非常に重要視されていたように感じています。

一方で、現職PEでは、そもそも対象企業自体に体力、余力もそれほど大きくない中で、リソースとどう掛け合わせて、フィージビリティをしっかり高めていくかというところを求められていると思います。具体的にどういった体制で進めていくのか、外部を使うとしたらどういったパートナーと協業するのか、どのようなプロセスをどのような時間軸で進めていくのか、という点まで考える必要があります。

PEでは戦略的に突拍子もないことはあまりできない一方で、経営というものをより立体的に、リソースや投資や時間軸の観点も含めて関与できるという意味では、非常に面白いと感じています。ただ、最新の経営理論や世の中の潮流に比べると、なかなか追い付いていない会社が投資対象の中心になってくるので、目新しさやダイナミックさのようなものは、コンサルに比べると少し落ちる気はします。非常に解像度の高い形で経営領域に関わりたいのか、それとも大きな企業を対象に大きな絵を描くこと・世界の先端を行くような新たな戦略立案を自分の仕事にしたいのかという違いであり、どちらが楽しいと思えるかは個人の好みの違いだと思います。

INQ:コンサル的なスキルは、PEでも使える汎用的なスキルだと思いますか。

はい、そう思います。ビジネスDDの論点成形や、どう検証をしていくかというアプローチ設計みたいなものは、入社当初からある程度筋のいいものが作れているような気がします。検証可能性も含めて論点設計・アプローチ設計ができるという技術自体は、コンサル出身者の専門性だと思います。加えて、スライドをメッセージドリブンで書くことや、そもそも、プロジェクト全体を設計して、進めていくといったことも、それはそれで一つの技能だとは思いますし、少なからず"即戦力的な能力"として活かされているのではと感じています。

また、まだ自分の漠としたイメージではあるのですが、PEではよりシニアになっていくほど、実はコンサル的なスキルの重要性が高くなってくるのではないかという気がしています。例えば、ジュニアの場合はモデルを作るということや、リーガルのドキュメントを確認するなど、ハードスキルが仕事のクオリティに直結する領域が仕事の中心のファームが多いかと思います。一方でミドルクラス以上になってくると、投資案件全体をコントロールするという、非常に高度なプロマネスキルが必要になってきますし、当然、シニアクラスになってくると、様々な関係者と関係を構築して、自ファームの投資案件として仕立て上げるソーシングがメインになってくると思います。

ポジションが上がるにつれて求められる役割の違いを紐解くと、シニアクラスになるほど、プロジェクト全体にどういう論点があって、それをどういう順番で、どういうスケジュールで攻略していくかといった、プロジェクト設計や、ビジネスを短期間で理解し、投資候補先の株主や社長の方々に刺さるような提案内容に仕上げ、一緒にやりたいと思わせるようなスキルが必要になってくるということかと思っており、こういったスキルはまさにコンサルで日常的に求められるスキルかと思っています。コンサルのジュニアレベルではまだスキル不足な点は否めないですが、よりPEファンド内でシニアになるほど、コンサルが企業のトップなどを相手に、日常的に行っている業務を行う中で培っている能力が、そのまま生きてくる可能性が高いと感じています。

INQ:応募先の2社は、どのように軸を決めて、絞っていったのでしょうか。

まず大きく、ラージキャップをやっている外資に行くのか、ミッドキャップ、スモールキャップをやっている日系に行くのかという観点で考えました。
どちらを優先して選考を進めるかを考える際に、自身の経験を振り返ってみたのですが、私は日系の事業会社と外資の戦略ファームで働いたことがあったので、その違いを整理したんです。日系の事業会社では本社で働いていたのですが、トップや経営陣の考え方や意向、パーソナリティなどもよく理解できていたという実感を持っています。非常に大きな組織でしたし、組織としても非常にレイヤーが多い構造でしたが、物理的に距離が近かったことや経営陣と近しい上司が何人もいたこともあり、経営者・会社の考えを理解しやすい環境でした。

一方で外資の戦略ファーム時代では、日系事業会社と比べるとレイヤーはそれほど多くはないのですが、物理的な距離としてファームの本社と離れていたこともあり、ファーム全体として何を考えているのかよく分からないな、という感覚がありました。
それらの経験をPEファンドに置き換えて考えてみたんです。PEファンドが行う、一番重要な意思決定は投資判断だと思うのですが、そこに「どういう性格の、どういう人が、どういう考え方で決めているのか」を、ある程度、肌感覚で分かっていたほうが、自身としても担当した案件が投資する、あるいはしないといった意思決定になったとしても、納得感が高いのではないかと考えました。ですので、まずは日系を優先することにしました。

その中で、応募した2社に関しては、業歴や投資実績が多いところという観点で絞り込みました。理由としては、自分がソーシング責任のあるミドルやシニアになっていったときに、定量的、定性的に自分が言える引き出しが多いところがいいと考えたからです。

INQ:その2社の中で、最終的に現職をお選びになったのはどのような理由ですか?

最終的には、組織とのフィットという点で決めました。2社の選考を進めていく中で色々な人と話をして、違いが見えてきたんです。例えば、「組織立って動こうとしている現職」と「個々人の裁量に任せている他社」という違いや、「ファンドとして成長をしていこうと考えている現職」と「ミッドキャップのPEとしての地位を確たるものにしようとしている他社」といった具合です。

自由度の高い他社も面白そうでしたが、一方で組織として動くことを前提にする現職のほうが、自身のキャリアや性格的にはフィットしやすいのだろう、というところが最終的な決め手です。

INQ:当時、キャリアINQの担当には、どのようなことを相談されたかということと、その中で参考になったアドバイスがあれば教えてください。

相談したこととしては、まだ戦略ファームでの経験が数年程の短い期間だったので、PEへの転職タイミングと、受ける上でどのような準備をしていくべきか、ということをお伺いしました。どちらの回答もすごく参考になりました。

例えば、転職タイミングについては、「今受けても問題はない。市況的にも、ちょうどファンドレイズのタイミングで、今後2、3年待ったとしても、今よりも採用状況が良くなるかどうかは分からないため、今がベストだとは思わないが、今受けることは悪い選択ではない」という回答をいただけたのが一つ、背中の後押しになりました。

また、実際にどう準備していくべきかについては、志望動機を一緒に詰めていただけたりしました。ご相談する前は、同時に3、4社ぐらい受けようとしていたのですが、「それだと業務とのバランスが取れない」というアドバイスをいただき、結果的に2社にしました。実際に受け始めて、とても3-4社を同時に受けるのは無理だと実感しましたので、選考にも集中できましたし、業務とのバランスも何とか取れたので助かりました。

INQ:上記と少し重複してしまうのですが、キャリアINQと転職活動を進めて良かったと思うことがもしあれば、どの辺りでしょうか。

やはりPEへの転職に関する情報量や、ネットワークを持っているという観点で、キャリアINQさんは、圧倒的に強いエージェントさんだと思います。面接前に、面接官のお人柄や、こういう質問が来るかもしれないといった情報をいただいたり、各社の特徴についても、求めている人物像の違い等を説明いただいたり、外から見ていると分からなかった情報を事前に教えていただけました。そういう意味では、手ぶらで戦場に行くよりは、ある程度武器を持たせてもらえたので、非常に良かったです。

INQ:ありがとうございます。ちなみにどのようなポイントでエージェントを選ばれていたのでしょうか。

PE業界に詳しそうかどうかを一つの判断軸としていて、具体的には、「各社の特徴を聞いたときに、どれぐらい答えてくださるか」といったことを重視していました。キャリアINQさんについては、各社の特徴を押さえていらっしゃいましたし、私が調べてもわからないこともお伝えいただいたので、そういった点で他のエージェントと全然情報の質や量が違いました。

INQ:今日は本当にお付き合いいただいてありがとうございます。

山口


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プロフィール

キャリアインキュベーション株式会社
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マネージングディレクター 佐竹勇紀

キャリアインキュベーションにて、プライベート・エクイティ業界(プロフェッショナル及び投資先経営幹部)の採用/転職サポートを中心に活動中。 プライベート・エクイティ ファンドの投資プロフェッショナルはMDクラスからアナリストまでを網羅的にカバーし豊富な実績がある。
投資先経営幹部はCEO、CFOといったプロ経営者の支援実績が豊富。 キャリアインキュベーション参画以前は、大手人材紹介会社の金融部門にて就業。

ディレクター 星野 光博

キャリアインキュベーションにて、PE、インフラ、VCなどの投資プロフェッショナル及び投資先経営幹部のサーチを担当。
キャリアインキュベーション参画以前も人材紹介会社に属し、上記業界への人材紹介経験は合計10年を超える。 それ以前は投資銀行や事業会社、ノンバンクにおいてM&Aや投資関連業務に従事。

ディレクター 山口 彩

キャリアインキュベーションにて、投資フロント、ミドルバックおよび保険業界を専門に担当。
前職ではブティック型のエージェントにて保険会社・銀行・証券会社を中心とした人材紹介を経験。 担当職種は営業・マーケティング・IT企画・内部管理・経営企画など、第二新卒~部長クラスまで、幅広に担当。

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