今回は、コンサルタントとして働いてみて、参考になった書籍について、いくつかご紹介をさせて頂きたいと思います。
コンサルタントとはどの様な仕事なのかを学べる書籍
企業参謀―戦略的思考とはなにか
【著者】大前研一【出版社】プレジデント社
コンサルタントであれば誰しもが一度は読んだことがあると言っても過言ではない名著です。このサイトをご覧になられた方も、既に読んだことがある方も大半なのではないでしょうか。「戦略的思考」と「経営戦略」について、分かり易く纏まっており、コンサルタントの考え方を知る上では是非読んでおいて頂きたい書です。まだ、日本でコンサルティングという言葉自体が珍しかった1970年代に、著者自身のコンサルタントとしての経験を元に記載された本書ですが、時代を全く感じさせず、今でも読み返す度に、気づかされることが多い書籍です。
V字回復の経営―2年で会社を変えられますか
【著者】三枝匡【出版社】日本経済新聞社
こちらは、他の書と比べても圧倒的に読みやすく一冊です。分量はありますが、読み始めると、一気に最後まで読み進められる方も多いと思います。著者がコンサルタントとして沢山の企業を見てきた経験を踏まえて、フィクションではあるものの、臨場感あふれるストーリを通じて、コンサルタントとしての働き方を疑似体験できます。コンサルタントという仕事に興味を持たれた方は、まずは気軽な気持ちで手に取ってみることをお勧めする一冊です。
コンサルタントに必要な基本スキルを学べる書籍
考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則―
【著者】バーバラ-ミント【出版社】ダイヤモンド社
こちらも、コンサルタントであれば必ず読んだことのある書籍だと思います。新卒入社の場合は、こちらの書籍を入社までに読んでおくことが必須となっているファームもあると伺います。マッキンゼーをはじめとした世界の主要コンサルティングファームの研修も務めたバーバラ・ミント氏によるライティングの基礎スキルが詰まった一冊です。初めて読まれた方にとっては、分量も多く、内容も若干複雑なため、分かりにくいかと思います。しかし、実際にコンサルタントとして、ライティングを積み重ねた後、再度読み直すと、「なるほど」と思わされることが本当に多いです。いかに相手に分かり易く伝えるかという、コンサルタントにとって基礎スキルを高める上で、本書の内容は非常に役立ちますので、あきらめずに何度も読み返してみて下さい。
仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法
【著者】内田和成【出版社】東洋経済新報社
昨今では「仮説思考」という言葉はかなり一般的になってきたと思います。一方で、実際に仕事の場で使いこなせていらっしゃる方は、まだまだ限定的だと思います。「仮説思考」を世間一般に広めたこちらの書籍は、そういった方々にとって、自分の武器にしていくために、必ず読んでおいて頂きたい一冊です。クライアントの皆様から「どうしてこんなに仕事が早くできるのですか?」と伺われることも多いですが、単なる長時間労働を超えた「答え」がこちらの書籍には書かれていると思います。
BCGの特訓――成長し続ける人材を生む徒弟制
【著者】木村亮示、木山聡【出版社】日本経済新聞出版社
比較的新しい書籍として、BCGのコンサルタントが執筆しているこちらの書もお勧めしたいと思います。BCGの人材育成という視点から書かれた本書では、コンサルタントして活躍していくために必要となるマインドを中心に深く理解ができると思います。コンサルタントスキルに関する書籍がありふれる中、より本質的にコンサルタントとして持っておくべきものは何なのかを理解しておくことは、転職をする上でも大切なことだと思っております。
(番外)経営戦略の歴史について学べる書籍
経営戦略全史 50 Giants of Strategy
【著者】三谷宏治【出版社】ディスカヴァー・トゥエンティワン
タイトルの通り、経営戦略の100年の歴史について書かれた書籍です。大学の経営戦略の授業を分かり易く要約したような一冊ですので、理系の方や、経営戦略自体に関してあまり馴染みのない方は、一度読んでみることをお勧めします。
以上、5冊+1冊をお勧めしましたが、コンサルティングに関する書籍は最近はかなり豊富にあります。こちらに書いた書籍以外にも、時間が許せば、是非色々読んでみるのが良いと思います。