コンサルティングファームへの転職者の大半は事業会社出身なのですが、コンサルティングファームと事業会社の文化や働き方の違いにより、戸惑われたり、苦労されたりされるかたは数多くいらっしゃいます。
そこで、今回は、事業会社から転職してきたコンサルタントの方からよく聞くギャップと、対策についてご紹介したいと思います。
そもそも事業会社とは
本題に入る前に、コンサルティング業界以外の方の中には「事業会社」というワードが聞きなれない方もいらっしゃるかも知れませんので、説明をしておきます。
実用日本語表現辞典によると「営利を目的として経済活動をする会社のこと」という説明があるのですが、コンサルティング業界の方が事業会社という場合には「自社が主体となって事業を運営する会社」や「コンサルティングサービスを提供する先の企業」というニュアンスを含んでいる気がします。
そのため、たとえ「営利を目的として経済活動」をしていたとしても、コンサルティングファームや、弁護士事務所、会計事務所のような業界は事業会社とはあまり呼びません。
コンサルファームと事業会社の違いにある背景
コンサルファームと事業会社の文化や働き方が異なるのはなぜでしょうか?
私は「仕事の期間」と「チームメンバー」の違いが、文化・働き方に大きく影響を与えていると考えています。
▼ コンサルティング
【仕事の期間】短いプロジェクトであれば1ヶ月程度
【チームメンバー】プロジェクトごとにバラバラ。全員がやる気があり、優秀
▼ 事業会社
【仕事の期間】事業によっては、数年単位のプロジェクトとなることも一般的
【チームメンバー】人事異動は少なく、固定的。社員のやる気・能力には個人差が大きい
このような違いにより、コンサルティングファームは、事業会社と異なり、
①短期間で成果を出すための働き方
②メンバー全員がプロフェッショナルであることを前提とした働き方
が強く求められており、そのことが、事業会社から転職される方の戸惑う原因になっていると思います。
コンサルファームと事業会社の違い:
①短期間で成果を出すための働き方
コンサルファームでは毎週単位で成果を出していかなければいけないため、事業会社とは異なり以下のような文化・働き方が存在します。
コンサルファームと事業会社の違い:
②メンバー全員がプロフェッショナルであることを前提とした働き方
チームメンバー全員が、自分と同じようにモチベーション・コンサルティングスキル共に高いという前提があるため、事業会社とは異なり以下のような文化・働き方が存在します。
事業会社からコンサルファームに転職検討する方へ伝えたいこと
事業会社からコンサルファームに転職される方のうち、半数以上は、これまでの働き方との違いに少なからず悩まれています。
但し、このことは、どちらの働き方が良いということではなく、仕事の特性上仕方がないことであり、事業会社での働き方が否定されるものでは全くありません。
そのため、今後、コンサルティングファームに転職される方に対しては、以下3つのことを是非覚えておいて頂きたいです。
最後に
今回は、コンサルファームと事業会社の違いについて、ご紹介いたしました。
私もコンサルティングファームへは中途採用であったため、最初は戸惑いも大きかったですが、人間とは不思議なもので、半年もすればそれが当たり前であるかのように感じられます。
あまり深く悩まず、そういうものだと受け入れてみることが、コンサルタントに生まれ変わるための第一歩としては大切なのだと思います。