総合商社各社のトップによる新年の挨拶がリリースされています。
これらをしっかり読み込むことで各社の社風やポジショニングなどを知ることができます。
今年商社を目指す方は必読です。
2017年の外部環境は皆一様に変化し・混沌で・厳しい環境だとお話になられています。
各社のまとめは以下となります。
三菱商事
[1]事業投資から事業経営への転換のため、本格的な連結経営管理体制を構築する。
[2]そして、経営人材育成の強化を行う。
経営人材に必要な資質は事業の構想力と事業の実行力と考えている。
そのため目の前の仕事に一生懸命取り組み、担当業界のオピニオンリーダーになれるくらい勉強してほしい。
また、[1]For the teamの精神、[2]高い倫理観、[3]強い心、[4]心根の優しさを持っていて欲しい。とも
この辺りは垣内社長の個性かもしれませんがほっとさせる言葉です。
▼ 三菱商事 2017年 社長年頭挨拶 詳細はこちら三井物産
[1]強い三井物産の復活
[2]成長に向けた業態変革
資源バブルで内向きになっていた。現場に出て付加価値を出そう。
中期経営計画の策定を機に自らの強さ(人の三井)を取り戻す。
成長の見込める領域を定め、経営資源の重点配分と適正な人員配置を行う。
個の力と仕事のイノベーションを追求しよう。
安永社長らしくパッション溢れるコメントでした。
▼ 三井物産 2017年「年頭の辞」詳細はこちら伊藤忠商事
米国、欧州ともに変化が激しい1年となる。
伊藤忠にとって最重要市場である中国では5年に一度の党大会が行われる。注視が必要。
このような変化は商社にとってチャンスではあるが一歩間違えると取り返しのできないリスクにもつながる。
酉年は商売繁盛の年。3500億円という史上最高益を達成して良い1年にしよう。
グローバルの環境分析が中心でした。
3500億必達という如何にも商売人らしい岡藤社長のコメントでした。
因みに利益目標をコメントしたのは伊藤忠のみです。
丸紅
3つの大きな潮流がある。
[1]グローバリズムの潮流変化
[2]金融環境の変化
[3]技術革新
[1]と[2]は丸紅にとってネガティブに働くことも想定される。
しかし、技術革新は特に情報技術の飛躍的な進化は丸紅にも良い影響を与えるだろう。
今後は「知の勝負」となる。
投資してそのアセットから利益をえるという発想だけでなく、アセットを活用して次は何をするかの戦略構築が大切である。
住友商事
2017年は中期経営計画の最後の年。
今年は「即実行」「半分2倍」がキャッチフレーズである。
評論家になるのではなく、即実行のプロセスを繰り返すことが商社の醍醐味。
また、新しい価値を創造し、成果を倍にする一方、減らせるものは半分にしよう。
2019年は住友商事100周年となる。何事も「自分事」として捉えて「即実行」と「半分2倍」を合言葉に頑張ろう。
▼ 住友商事 2017年社長年頭挨拶 詳細はこちら