プライベート・エクイティ転職体験談

第2回:財務系コンサルティング会社出身者

弊社を介してPEファンドへご転職した方に、PEファンドを志した経緯、転職活動で苦労したこと、選考準備等について具体的にお話を伺いましたのでぜひ参考にしてみてください。

まずはご経歴を簡単に紹介お願いします。

理系大学院を修了後、大手事業会社、財務系コンサルティング会社を経て、ミッドスモールキャップのファンドに参画しています。

そもそもなぜPEファンドを志すようになったのですか。

PEファンドを志すようになったのはコンサルティング会社に在籍していたときです。コンサルティング会社の人あるあるですが、相手先の会社に2、3カ月間外部のアドバイザーという立場で関わり、当然アドバイザーの立場であってもその会社を良くしていきたいという思いで仕事をするものの、外部の人間だとできることの限界がありました。そう考えたときに、事業会社に行くことも選択肢としてありましたが、PEファンドで株主という立場で関わるのがいいのではないかと思いました。複数の会社を見ていきたいという気持ちがありましたし、また自分の成し遂げた成果が報酬としてリターンとなるという、経済的な部分も魅力的でした。

また、コンサルティング会社で働いている仲間は、よくも悪くも、その職歴をキャリアの通過点として考えている人間も多く、ネクストキャリアは常に話題でした。当然PEファンドの話にもなります。また、知り合いが何人かファンド業界で働いていたので、酒を飲みながら話を聞く機会も多く、PEファンドは常に意識していました。

転職活動の準備や実際に転職活動を始めて、どのような点に苦労しましたか。

PE業界やその業務をリアルに理解できていないこと、また、そのための情報がなかなか得られないというところに一番苦労しました。PEファンドというのは資金調達を行って企業を買収し、バリューアップした後にエグジットする、のですが、リアルなところで具体的に何をして、何に苦労しているのかについてはなかなか情報が得られず大変でした。面接を重ねて業界を知っていくというような状況も正直ありました。

他の候補者と比較すると相対的に年齢が高かったので、なかなかオファーを頂けなかったことも苦労でした。投資業務未経験で、当然ながら一番ジュニアのポジションに応募します。同じスキルレベルの応募者がいれば、恐らく若いかたを採用するだろうと思っていました。自分が採用側でもそう判断します。

恐らく相当シビアな日々だったと思いますが、どのような対策やマインドで転職活動を乗り切ればいいか、後輩となる皆様に対してアドバイスがあればお聞かせください。

まず一つは、PE業界や各社に対する理解を深めることだと考えます。先ほど申し上げた通り、PE業界や各ファームに関する詳細な情報を得ることは難しいかもしれませんが、可能な限り情報収集を行ったほうがよいと思います。私は、PEについて書かれている書籍や記事にはほとんど目を通しました。PE業界での勤務経験がある方にコンタクトが取れるのであれば当然話を聞きに行ったほうがよいと思います。

第二には、ファイナンス系のスキルは当然求められるので、そこのベースはきちんと用意しておいたほうがいいと思います。少なくともファイナンス系キャリアのかた(IBやFAS、商社のかた)は、LBOモデルではない通常の財務三表連動モデルぐらいは確実に回せるようにしておいたほうが良いと思います。

第三には、普通の就職活動と同じかもしれませんが、志望動機を自分なりにきちんと考えて用意しておくことです。面接官が望むと思う志望動機を用意するのではなく、本当に自分がなぜファンドを希望するのかを自分の言葉で話すことが重要だと思います。内定を取りに行くための、聞こえのいい言葉は面接官から見透かされて逆効果と思います。私も実際3社目くらいまでは、「企業価値の向上に貢献したい」など、今考えればややくすぐったいような抽象的な表現をたくさん使っていましたが、自分の具体的なエピソードを交えて自分の志望動機を伝えられるようにしたほうがいいと思います。

最後のポイントとしては、選考に落ちても必要以上に気にしないことです。3社4社で不採用になったからといってPE業界への転職を諦めてしまうようなメンタルや志望動機の弱い人はPE業界に向いていないかもしれません 笑。PEファンドの仕事はソーシングからエグジットまで数年に及ぶ長期的な仕事です。その過程では様々な状況を経験しますが、その都度一喜一憂していては大変です。PE業界で働く上では最終的なゴールに向かって最後までやり遂げるマインドセットが必要だと思います。自分は今のファンドに出会うまでに多くのファンドの面接を受けましたが、相手も選ぶが自分も希望のファンドを選ぶんだという気持ちでした。面接でそのファンドのカルチャーや考え方に自分がフィットできるかということをきちんと探っていくということですね。ファンドに入ってみて感じますが、少人数の組織なので、仕事をしていくうえで、メンバーの価値観は本当に大きなポジションを占めます。相手のカルチャーと自分の価値観が合っていないと思った場合には素直に言って、落とされても構わないというくらいの感じで受けていました。いっぱい落ちました、へこみました、INQに励ましてもらいました 笑。

ベースとなるフィナンシャルなスキルというところですが、選考過程でモデルテストがあった会社もあったと思いますが、どのように準備しましたか。

コンサルティング会社でモデリングは嫌というほど回していたので、財務三表を回すという意味では、特に準備は必要ありませんでした。ただ、コンサルティング会社ではLBOモデルを使う機会が無く、インターネットや本などで情報を探して、LBOモデルとはどのようなものかというのを見て、自分でも作り、最終的にはある程度、LBOモデルにも自信を持っていました。

先ほど、多くの会社を実際に受けたと言っていましたが、応募先はどのようにして決めたのですか。

そもそも自分は年齢も比較的高かったですし、お会いしてみないと相手のことは分からないとも思っていましたので、応募に関してえり好みをするつもりは有りませんでした。ただ、スクリーニングはしていて、ラージキャップは考えていませんでした。もともとコンサルティング会社にいたときから、自分の中での課題意識として中小中堅企業を良くしたいという思いを持っていました。ここは一本筋を通していました。

なぜ今の会社に決めたのですか。

オファーレターを出して頂いたからです 笑。先ほど言った、自分に合った会社を探したほうがいいと申しあげたことと若干矛盾しますが、とはいえ、やはり一度、業界に入らないと、二度とこの業界に入るチャンスがないかもしれないと思っていました。自分らしさを出しながら、オファーを出してくれたのが今の会社でした。ミッドスモールキャップを投資対象としているという意味でも、当初から持っていた自分の価値観と、受けた会社の中で最も合致する会社だったと思うので、結果論ですがよかったと思っています。

ありがとうございます。当時、INQには具体的にどのようなことを相談し、どのようなアドバイスが参考になったかという点を最後に聞いてみたいです。

自分にPEファンドの情報がない段階で、各社こういうファンドだということを網羅的に教えてくれたのは、大変参考になりました。INQの前に接していた人材エージェントは、単純にそのとき採用オープンしていた会社を全て投げてくるという感じでしたが、INQが持っているオープンポジションの数が多く、更に募集しているファンド中でもこことここがいいのではないかというように、私の考えに合った候補先を理由とともに提案してくれて、それはすごく良かったです。また、そもそも書類選考の通過率が違いました。。。

それはうれしい言葉です。本日は貴重なお話を本当にありがとうございました。


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