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注目企業インタビュー

トランスコスモス株式会社

神谷 健志 氏

上席常務執行役員 経営戦略本部長
ベイン・アンド・カンパニーのプリンシパルとして、数々の成功実績を重ねていた神谷健志氏は、2015年にトランスコスモスへ参画。
経営戦略本部長の職務と並行して、新しいチャレンジの数々を最前線で牽引している。
中でも今、グローバル市場への新たなアプローチでもあるECへの取り組みを強化しているという。
そこで神谷氏に、その壮大な構想・戦略を聞くとともに、チャレンジを続々と展開する新しいトランスコスモスが求める人材像についても語ってもらった。
キーワード「Global Digital Transformation Partner」
が意味するものとは何か?

「もともとはエンジニアでした。しかし、米国子会社でのマーケティング部門での業務を経験したのがきっかけとなって、エンジニア以外の仕事に魅力を感じ、ビジネススクールへ行く決意をしました。そうして、ベイン・アンド・カンパニー(以下、ベイン)へ入社し、約10年間、コンサルタントとして働いてきたんです」

神谷氏は自身のキャリアをそう振り返る。テクノロジーのバックボーンを強みとして持ちながらも、実に多様な業種で変革案件に携わった神谷氏のもとには、やがて転職の話も数々届くようになった。神谷氏自身も、「このままずっとコンサルタントを続けるか、それとも......」という選択について真剣に考えるようになったという。

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「もしもネクスト・ステップに踏み出すのならば、ベインで経験してきたものと変わらないくらいダイナミズムを持ったチャレンジができるところにしたい。そう思っていました。そして、できることなら日本の会社に入って、世界を相手にチャレンジしたい、とも思っていたんです。そんな中、トランスコスモスの奥田から声をかけてもらいました」

聞かされたのは、壮大な変革チャレンジの計画。それまでトランスコスモスに抱いていた堅実なイメージが覆ったばかりでなく、この組織に大きな可能性が秘められていることに気づかされたという。

「ポジティブ・サプライズがいくつもあったし、私がこだわっていたグローバルな展開についても大きな可能性を感じた結果、『ここでやってみたい』と決意を固めたわけです」

入社後、直近のミッションとして神谷氏が委ねられたのは中期経営計画の策定。2017年で区切りを迎える現状のプランのさらに先、トランスコスモスが向かう未来の方向性を取りまとめることだった。当然、そこには数々の変革事案を書き込んでいくわけだが、その実行についてもまた任されることが決まっていた。壮大な絵を描くだけでなく、その実現も担える、という神谷氏の希望がそのまま叶った形で現在に至っている。

では、トランスコスモスが見据えている未来創りのビジョンとは、どのようなものなのか?

「キーワードを挙げるならば、当社が企業メッセージとしてすでに公開している『Global Digital Transformation Partner』。グローバル化とデジタル化による変革によって、多くの企業のパートナーとなっていく、というメッセージです。今さら言うまでもないかもしれませんが、今後すべてのビジネスはグローバルなステージでの競争になります。そして同時に、あらゆるビジネスの局面でデジタル領域の技術や仕組みが用いられ、大きな変化をもたらします。そんな近未来の社会で当社が果たしていくべき役割をはっきりさせ、その上でやるべきことを決めているんです」

この「Global Digital Transformation Partner」は、全社的なテーマ。トランスコスモスが展開するあらゆる既存事業においても、この方向性を模索していくという。その一方で神谷氏、そして緒方氏らが直接実行局面に携わっていくのが数々の新規事業。ここでは「2つの柱」に基づいて動きを加速しているという。

「1つは、ストレートに『グローバルになりましょう』というもの。もう1つは『戦略的パートナーになりましょう』というものです」

前者はわかりやすいが、後者の「戦略的パートナー」とは何なのか?

「当社はBPOをはじめとするアウトソーシング事業を礎にしています。その最前線でも『パートナー』として信頼をいただいている。けれども今後は、そうしたパートナーシップとはまた違う信頼関係を作っていく必要があるんです。それが『戦略的』という部分。様々な企業が目指そうとしている戦略的でチャレンジングなプランや可能性を実現・追求する上でもパートナーとなっていく。そういう存在として認めていただける組織になっていかなければ、と考えているんです」

多くの顧客企業の日々の営みを支えるサービスや技術の提供。これは今まで通りに進捗し、なおかつグローバルやデジタルの可能性も模索するが、同時にトランスコスモスが主体となって新たな市場やテクノロジーの開拓・具現化を担い、「戦略的パートナー」としてさらなるリレーションを築こうというわけだ。

以上のコンセプトに基づいて、明らかになったチャレンジが5つある。これについては緒方氏が説明してくれた通りだが、その中でもとりわけ神谷氏が深く関わっているのがEC事業だという。はたして、どのようなチャレンジを行っているのだろうか?

トランスコスモスが自ら当事者として
グローバルEC事業をスタートする理由

なぜ今、トランスコスモスがECに注力するのか? その理由はいくつかあるという。2012年以降、経営に関与し、2015年には吸収合併した日本直販の存在もある。だが、単なる既存事業の強化とは完全に一線を画しているようだ。

「たしかに日本直販は今やトランスコスモスのリテール分野の顔ですし、一層強化していきたいと考えています。けれども、実は日本直販の存在ばかりでなく、当社にはECに必要なリソースがすべて揃っているんです」

事実、EC事業を展開するためのあらゆる機能を網羅した統合型プラットフォームの提供や、プロモーションからロジスティクスに至るすべてのEC業務を集約したワンストップセンターの提供、人気アイテムの販売代理権の取得、海外EC企業などへのアウトソーシング事業などなどをすでに実行。顧客企業のサポートにおいても、自社事業においても、リソースやノウハウの蓄積が進んでいる。

「特に今後アジア領域では経済成長もあって、一気にEC市場が拡大する可能性を秘めています。当社はすでに世界31ヵ国でサービスを提供できているわけですし、IT技術だけでなく業務上のノウハウや、グローバル・ビジネスにおける知見もある。これらを戦略的に体系化できれば、と考えているんです」

神谷氏によれば、例えばAmazonが支配しているかに見える米国市場の行く末なども常にベンチマークしているという。近年ではFacebookもまたデジタルコミュニケーションを活用した新しいECのあり方を模索しているが、トランスコスモスであれば、こうした技術的な新しさでも戦っていけるというのである。

「グローバル・ビジネスとしての挑戦、EC領域への新技術導入や活用という意味での挑戦。そういうものを次々に行っていかなければ、先行する巨大なライバルには勝てません。しかし、我々が自ら本腰を入れて挑めば可能性はある。だからこそチャレンジするんです」

実際には困難な状況も多数あるという。「アジアのECはまだまだ先」という観測もあるが、例えば中国ではアリババという成功事例がある。市場は常に激動し、時に大きな変化を見せる。競合とのアライアンスが有効となるケースもある。新たな技術活用が突破口になる可能性もある。自らがしっかり市場に入り込み、あらゆる可能性をリアルタイムに肌で感じ、アクションを起こす必要がある。いわゆる「ITのトランスコスモス。BPOのトランスコスモス」という一般的イメージの枠を大きく超えた事業開発といえる。

それでも神谷氏は、日本のプレイヤーとして世界を相手に戦いたい、というかつての願望を実現できるチャンスとして、今この挑戦を楽しみながら進めているという。

「日本のメーカーをはじめ、多くの企業がグローバルな市場に挑んでいますけれども、なかなか成功事例というのが生まれてきていません。それくらい難しいチャレンジだということですが、トランスコスモスが自ら打って出ることで、チャンスを引き出すことができれば、このECを通じて多くの日本企業の『Global Digital Transformation Partner』となることもできます。十分、トライする意義と価値があるんです」

「考える」だけでなく、現地で汗にまみれてセルフスターターになれる人材が不可欠

以上のようなECでのトライもあって、トランスコスモスが掲げる変革の2つの柱のうち、とりわけ「グローバルに」という局面で活躍できる人材を熱望しているのだと神谷氏は言う。もう1つの「戦略的パートナーに」という部分で必要な人材については緒方氏が語ってくれたので、ここではあえてグローバルなチャレンジにおいて必要な人材像を神谷氏に聞いた。

「当面、我々が主戦場とするのは中国およびASEAN圏のアジアとなります。活発に成長している領域ですから、常に変化が起こっている。そういう場でビジネスを作っていける人間がどうしても必要です。何より重要な資質は、セルフスターターであること。自分の判断でアクションを起こしていけるような人でなければ務まりません。言い換えれば、そうして裁量を任せてもらえる場を望んでいる人には最高のチャンスなんです」

バックボーンや経験値について尋ねると、神谷氏は「もちろん海外でビジネスをした経験や、グローバルな事業に携わった経験の持ち主を歓迎します」という。ただし、セルフスターターとなって、スピーディーに行動できることが条件ということだ。

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「ECというのは、いわゆるデジタルマーケティングよりも結果が明快に出ます。わかりやすい反面、厳しくもある。根底にあるのは小売業の要素ですから、いつまでも考えているようでは成果につながりません」

例えば、海外プロジェクトに参画した経験を持つコンサルタントならば、即戦力として期待したいというが、コンサルティングにありがちな「考えに考え抜いて」という姿勢が正解とは限らないのが小売の最前線。グローバル・ビジネスの難しさを知り、ノウハウや知見を持っていればなお望ましいが、機を見て敏に動ける素養は問いたい、というわけだ。

「もちろんコンサルタント出身者が価値を発揮しやすい面もあります。ECに限らず、チャレンジの数々はすべてオーナーが自ら号令を発してスタートしたものばかり。その中で『今こう動けば勝機がある』という主張をして、しっかり納得させる力量があれば、最大限の自由度でビジネスを前に進めることができる。『考える』だけでなく、自分で汗にまみれて事業を成功させたい、と望んでいる人であれば、私同様、充実した気持ちで難題に挑んでいけるはずです」

神谷氏は最後にこう付け加えた。

「既存事業がしっかり成長し、安定した土壌を得ていながら、会社全体が大きく変わろうとしているのが今のトランスコスモスです。その変化の担い手となって動けることを面白いと思える人であれば、必ずやりがいをつかめるはず。これから数年でトランスコスモスは大きく変わります。その変革の真ん中にいたい、というかたが参画してくれることを心から望んでいます」

プロフィール

写真:神谷 健志 氏

神谷 健志 氏
上席常務執行役員 経営戦略本部長

大学院修了後、NTTコミュニケーションズに入社。約7年間の在籍期間の内、大部分をエンジニアとして働いたが、海外でのマーケティング業務の経験などがきっかけとなり、技術職以外の分野で再出発するべくペンシルバニア大学ウォートン校へ留学。MBA取得後はベイン・アンド・カンパニーへ入社し、戦略コンサルタントとして幅広い業界の変革案件に携わった。約10年在籍し、自らのNext Stepを真剣に考え始めたタイミングで奥田昌孝氏と出会い、直々の要請を受けてトランスコスモスへの入社を決めた。入社後は経営戦略本部長として活躍している。

プロフィール

写真:緒方 賢太郎 氏

緒方 賢太郎 氏
上席常務執行役員 デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター統括副責任者

大学を卒業後、JCBに入社。債権回収、海外部門等で従事した後、コロンビア大学ビジネススクール(CBS)でMBAを取得。帰国後は経営企画のミッションを担った。約10年在籍したJCBからボストン コンサルティング グループへ転じると、金融、テクノロジー/メディア/テレコム領域を主としながら、幅広い業種の変革案件、とりわけ新規事業開拓やアライアンス戦略の策定で成果を上げた。約10年の在籍期間の後半ではビジネスのデジタル化案件に注力していたが、2014年、トランスコスモスのグループ社長である奥田昌孝氏から直々の要請を受けて入社。同社のイノベーション領域の開拓をリードしている。

写真:中尾 英樹 氏

中尾 英樹 氏
デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター統括 コンサルティング本部 エグゼクティブマネジャー

大学院修了後、ボストン コンサルティング グループに入社。約5年に渡りコンサルタントとして活動した後、ファッションECサイト「ロコンド」の運営会社立ち上げに参画。執行役員オペレーションズディレクターとして従事し、同社のオペレーション拠点の立ち上げ・拡大・安定化を行った後、回転寿司の「あきんどスシロー」へ転じ、2015年よりトランスコスモス。緒方氏が率いる戦略策定・実行部隊の一員として活動。2016年に大きな話題となったLINE社との合弁会社設立でも中心的役割を担い、同社とトランスコスモスによる合弁会社「transcosmos online communications」では営業戦略責任者として活動している。

写真:山下 信昭 氏

山下 信昭 氏
デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター統括 コンサルティング本部 エグゼクティブマネジャー

大学を卒業後、ソニーマーケティング(株)に入社。約10年在籍したが、その後半で任されたVAIO部門での新規事業立ち上げに刺激を受け、ビジネススクールへ留学。帰国後は経営企画部門で経営戦略に携わる醍醐味を知り、アクセンチュアの戦略チームへ転職した。コンサルタントとして5年間従事した後、2016年にトランスコスモスへ入社。「グローバル」「デジタル」等をキーワードに据えて展開する変革に携わる。

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