富士フイルムHD<4901>、米バイオ医薬品大手バイオジェンの製造子会社を990億円で買収
富士フイルムホールディングス(HD)は12日、米国のバイオ医薬品大手のバイオジェン(マサチューセッツ州)から、デンマークにある同社製造子会社を約8億9000万ドル(約990億円)で買収すると発表した。今後成長が期待されるバイオ医薬品の開発・製造受託ニーズへの対応を強化するのが狙い。2019年8月までに買収を完了させる予定。
傘下の富士フイルムを通じて買収するのはバイオジェン・デンマーク・マニュファクチャリング。富士フイルムは同社をバイオ医薬品における第4のCDMO(医薬品受託製造)拠点とする。
バイオジェンは神経疾患や自己免疫疾患、希少疾患を重点領域として新薬開発に取り組んでいる。そのデンマーク子会社は約800人の人材や1万5000リットル動物細胞培養タンク6基などの大量生産設備を生かし、抗体医薬品などを製造している。
アジア開発キャピタル<9318>、エンパワーの中古ブランド品買取事業を取得
アジア開発キャピタルはエンパワー(東京都新宿区)の中古ブランド品買取事業を会社分割により取得することを決議した。受け皿となる特別目的会社を3月中に設立する。エンパワーは「大吉」ブランドで全国に284店舗(うち直営81、フランチャイズ203店舗)を運営する中古ブランド品買取の大手。
アジア開発キャピタルは2017年4月に質屋業のトレードセブン(東京都中央区)を子会社化し、質貸付や中古ブランド品買取などを展開。2018年4月には東京・銀座に中古ブランド品買取専門店舗「BRAND PIT銀座」を開店した。今回、エンパワーの既存直営店舗(80店を想定)を取得することで、トレードセブンが持つ既存店舗と合わせて国内第2位の中古ブランド品買取店舗網を展開することになる。対象事業の業績は売上高62億円、営業利益4億8000万円。
取得価額は未確定。取得予定日は2019年5月31日。
野村ホールディングス<8604>グループの野村キャピタル・パートナーズ、テキストマイニング技術活用のプラスアルファ・コンサルティングの株式取得
野村HDグループの野村キャピタル・パートナーズ株式会社は、運営・管理する野村キャピタル・パートナーズ第一号投資事業有限責任組合を通じ、株式会社プラスアルファ・コンサルティングの普通株式を取得した。
取得額と出資比率は非公表。
プラスアルファ・コンサルティングは、テキストマイニングの技術を用い、顧客の声の見える化や、顧客情報や購買履歴等の分析から購買につなげるマーケティングツールを活用し、企業のマーケティングやビッグデータ活用支援に取り組んでいる。また、2016年からはテキストマイニングの技術とマーケティングの知見を人事領域へ適用し、タレントマネジメンシステムの開発、提供を行っている。
本件により、野村キャピタル・パートナーズは、野村グループの自己資金を活用したエクイティ等の資金提供と、人的な支援を含むさまざまなソリューション提供や顧客との協働を通じて、顧客の課題の解決と事業成長の実現について、更なる支援を図る。
住友商事<8053>、北欧3カ国で駐車場事業展開のオランダ企業・Q-Park Nordics社の全株式取得へ
住友商事は、米国投資ファンドであるKohlberg Kravis Roberts&Co.LP傘下のQ-Park Operations Holdings B.V.より、Q-Park Operations B.V.(オランダ・マーストリヒト、Q-Park Nordics社)の全株式を取得することに合意した。
住友商事は、2018年11月より100%出資子会社であるAimo Solution ABを通じて、ストックホルムでカーシェアサービスを展開している。そのほかEV充電インフラ事業への参画や、国内駐車場シェアリングオペレーター、北米の個人間カーシェアリングオペレーターへの出資など、EV関連事業やモビリティ関連事業を積極的に推進してきた。
Q-Park Nordics社は、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドの北欧3カ国において駐車場事業を展開している。各国の首都圏中心部で利便性の高い場所に集中的に駐車スペースを確保する戦略を強みとし、3カ国で約20%のシェアを持つ。
本件M&Aにより、住友商事は、スウェーデンのカーシェア事業や、モビリティ関連事業とのシナジーを創出することで、Q-Park Nordics社の駐車場を起点としたモビリティプラットフォームの展開を図る。
※当社WEBサイトで公開している事業会社業界ニュースは公表情報をもとに作成しておりますが、正確性・完全性について当社が責任を負うものではありません。