先日公開した外資PEファンドのショートレポートに続き、日系PEファンドのレポートの一部を公開致します。
2014年は新規参入としてPEファンドが新たに複数立ち上がっており、明るい兆しが見えてきております。そんな中、日系PEファンドがどういった人材を求めているのでしょうか。
日系PEファンドの採用動向を理解頂く参考情報となれば幸いです。
内容にご不明点があれば、お問い合わせください。
■日系PEファンド(ディストレスト等及び政府系ファンドは除く)
《採用状況》
2014年の日系PEファンドの採用数は、公表資料及び聞き取り調査から約30名と推計され、日系PEファンドの就業人数は約350名となっております。
新たに採用された方々のバックグラウンドとしては、同業(PEファンド)及び投資銀行出身者が合算で50%強となっております。その他採用者のバックグラウンドとしては、FAS、コンサルティングファーム、監査/税理士法人、銀行、事業会社の方がそれぞれ5~10%となっております。
注目すべき点は、外資系の採用と異なり、VPクラス以上の採用が一定ボリュームあるという点です。VPクラス以上の70%前後が同業出身の異動となっておりますが、業界未経験の方の採用も見られました。
またファンドによっては、ジュニア採用では、必ずしも高いモデリング能力を求めないため、幅広いバックグラウンドの方が採用されております。
《案件状況》
2014年は日本産業パートナーズがNECビックローブ、ソニー/PC事業の2件を立て続けに発表する等、1Qから盛り上りを見せたが、件数自体は昨年同様程度に収まる模様です。
多くの日系PEファンドがメイン市場と考えいているミッド/スモールキャップは、群雄割拠の時代を迎え、各社案件ソーシングに力を入れている。
アント・キャピタル・パートナーズがアップルワールド、壮関の2件を発表、インテグラルがコンヴァノ、信和の2件を発表、ポラリス・キャピタル・グループがクリーンサアフェイス技術、江戸一の2件を発表する等、複数案件を行ったPEファンドもある一方で、ソーシングに苦労しているPEファンドもあります。
EXITでも、丸ノ内キャピタルが成城石井全株式をローソンに譲渡する等、大きな発表がありました。また、ポラリス・キャピタル・グループの投資先であるVOYAGE GROUPが東証マザーズに上場する等、IPOのEXITが出たことも印象的でした。
■外資系PEファンド 2014年のPE業界と転職状況はこちら
(佐竹)
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