キャリアインキュベーション村木です。
主に、小売業や外食業、消費財メーカーなどのコンシューマビジネスを中心としたマネジメントポジションのサーチを担当しております。
最近、40代の方々との会話の中で、「今が転職できる最後の年齢だと思いますので、、」とおっしゃることが数名続きました。
皆様が認識されている転職マーケットと実態に乖離があるように思います。
結論しては、50代、60代の方の転職サポートが増えています。
コンシューマ業界や製造業のマネジメントポジションのサーチの際は、専門性、マネジメント経験の観点からお声がけした方が、結果的に50代以上であることが多いです。
実際私が2023年にサポートした方の平均年齢は55歳で最高齢は60歳、2024年の平均年齢は55歳で最高齢は57歳です。
(直接雇用、もしくは委任契約のケースです。スポットコンサル等は含みません)
以下サポートの例です。
■事例1:食品メーカー(取締役)から食品スーパー(食品事業部長)55歳
・前職の食品メーカーでは30年以上のご経験
・製造、商品企画、開発に強くマネジメント経験も豊富
・転職先の食品スーパーの、サプライチェーンの川上(製造領域)を強化したい、製造小売を強化したいというニーズに合致
・BtoBからBtoCビジネスへの転職で最初はご苦労されたとのことですが、大活躍され別部署も兼務されマネジメント範囲も広がっているとのこと。
■事例2:コンシューマーサービス企業(代表取締役社長/PEファンド投資先)56歳
・大手小売・流通グループ企業での20年以上の経験。グループ内企業と2社で、転職先と同業のコンシューマーサービス企業で10年以上の取締役のご経験
・社長ポジションは未経験でしたが、高い専門性と豊富なマネジメント経験が評価され初の代表取締役社長にご就任
■事例3:製造小売業(代表取締役社長)57歳
・前職は転職先と近しい商品を扱う製造小売業態での30年以上のご経験。商品部をキャリアのコアとされ、店舗営業部、商品部、物流部門もご経験。最終役職は取締役
・転職先の商品改革のニーズとフィットし、社長ポジションは未経験でしたが、高い専門性と豊富なマネジメント経験が評価され初の代表取締役社長にご就任
小売業がサプライチェーン上の事業範囲を広げたい(製造領域を強化したい)というようなニーズは、アパレルや家具以外でも増えているように感じます。
そうすると、小売業側でも、実務経験豊富なメーカーでのマネジメント経験者の採用ニーズが増えます。
事例1がまさにそのようなケースです。
逆に消費財メーカー側がサプライチェーン上の事業範囲を広げたい(小売に参入、BtoC マーケティング強化)というニーズも増えています。
自社EC立ち上げ、新規事業としてD2Cビジネス立ち上げのニーズや、今まで卸先に任せていたため、BtoCのマーケティングノウハウが乏しく、マーケティング組織を強化/新設しCMOを招きたいというようなニーズをこの数年でいくつかお預かりし、ご支援をいたしました。
社長ポジションサーチの際は、社長経験者を求められるケースが多いのは事実ですが、同業界でのご経験やネットワークを重要視するケースもあります。その際は、高い専門性と豊富なマネジメント経験をお持ちであれば、未経験であっても社長ポジションへ転身されるケースが増えているように思います。
事例2、3のケースです。
最後に、転職はご縁とタイミングも重要です。事例2、3の方々は初めてお会いしてから、2年以上経てのご支援でした。
中長期の観点でも是非、お気軽にご相談くださいませ。