東芝<6502>、パソコン子会社をシャープ<6753>へ譲渡
東芝は、パソコン事業をシャープに売却すると発表した。子会社の東芝クライアントソリューション(東京都江東区。売上高1460億円、営業損益△83億7000万円、純資産△63億2000万円)の株式の80.1%を10月1日に約40億円で譲渡する。これに伴い約17億円の売却損を計上する見込み。シャープは2010年にパソコン事業から撤退したが、再参入することになる。
東芝は2016年4月に業績不振のパソコン事業を東芝クライアントソリューションに移管し、構造改革を進めてきたが、赤字が続いていた。東芝のノートパソコンブランド「Dynabook」は継承される。シャープの親会社である台湾の鴻海精密工業はパソコンの受託生産を手がけており、 生産ノウハウや世界的な部品調達力を持つ。
デクセリアルズ<4980>、高性能薄膜電子デバイスの開発会社アドバンスト マテリアル テクノロジーズの株式取得
デクセリアルズは、アドバンスト マテリアル テクノロジーズ株式会社(千葉県流山市、AMTI)のA種優先株式を取得した。
取得価額は199,870千円。議決権所有割合は16.6%となる。
デクセリアルズは、エレクトロニクス領域を中心に事業を展開し、自動車、通信・半導体、ライフサイエンスなどの成長分野での事業拡大を図っている。
AMTIは、材料表面改質技術の開発、装置の設計、製造、販売及び高性能薄膜電子デバイスの開発、設計、製造、販売を行っている。高精度センサーに用いられる圧電材料の性能を高める独自の材料設計とスパッタリングの技術を有している。
本件により、デクセリアルズは、自社がエレクトロニクスをはじめとする各領域で培ったマーケティング、生産・品質管理の知見を活かして AMTIの支援を行うとともに、AMTIと共同で新しい無機材料を開発することで、要素技術の発展ならびに事業の拡大を目指す。
楽天<4755>、位置情報の米スタートアップを買収
楽天は、位置情報技術を開発するスタートアップの米カーブサイドを買収したと発表した。買収額は非公表。カーブサイドの技術を小売店などが導入すると、顧客の来店時間などがわかるため適切なタイミングで商品を提供できる。楽天は買収をテコに米国事業のサービス強化につなげる。
カーブサイドは2013年に設立し、従業員は約50人。同社のサービスは薬局チェーン大手のCVSなどで採用されている。例えば、宅配ピザ会社が同社の技術を採用した場合、専用アプリから顧客の来店時間を把握して作りたての商品を販売できるという。
米国ではインターネット通販に加え、店舗で効率的に商品を受け取れるサービスの選択肢が増えている。楽天は得意とするネット通販に加え、実際の店舗での受け渡し技術に強いスタートアップを買収することでサービスの質を高める狙い。
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