NEC<6701>、デンマークのIT大手KMDホールディングを1360億円で子会社化
NECは、デンマーク最大手のIT企業を傘下に持つKMDホールディング(売上高958億円、営業利益△9億2700万円、純資産102億円)の全株式を取得し子会社化すると発表した。取得金額は約1360億円(80億デンマーク・クローネ)。買収完了は2019年2月28日を予定する。
持ち株会社のKMDは傘下のKMD A/Sを通じて事業を展開し、中央・地方政府向けデジタルガバメント(電子政府)分野で強固な顧客基盤を持つ。欧州では行政サービスの向上・コスト削減に向け、EU(欧州連合)加盟各国の合意の下で統一的なデジタルガバメント施策が進行。デンマークや英国が先行するという。
NECはKMDを傘下に取り込むことにより、デジタルガバメント分野でのビジネスモデルを獲得し、北欧から欧州全域への展開を目指す。NECは得意とする生体認証技術、AI(人工知能)技術を生かす。
オリンパス<7733>、デジカメ製造の中国子会社を譲渡
オリンパスはデジタルカメラ製造の中国子会社Olympus(Shenzhen)Industrial Ltd.(OSZ。売上高142億円、営業利益4億7300万円、純資産130億円)の全持分を、同国のソフトウエア技術開発企業Shenzhen YL Technology Co.,Ltd.に譲渡することを決議した。
オリンパスは今年5月にデジタルカメラ関連製品の生産をベトナムに集約したのに伴い、OSZの操業を停止。その後、0SZのあり方を検討していた。
譲渡価額は約300億円。譲渡予定日は2019年6月ごろ。
NTTコミュニケーションズ、仏IoT通信会社を200億円で買収
NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は、あらゆるモノがネットにつながるIoTの通信サービスを提供する仏トランザテルを買収すると発表した。買収金額は200億円弱になる見込み。NTTコムはトランザテルの持つ通信基盤を活用し海外のIoT通信サービスを強化する。
NTTコムがトランザテルを子会社化することで両社が合意した。NTTコムは、2019年3月末までの買収完了を目指す。最終的にトランザテルを完全子会社としたい意向だ。
トランザテルは2000年の設立。当初は携帯電話大手から設備を借りて携帯電話サービスを展開する「MVNO(仮想移動体通信事業者)」向けに、支援サービスを展開してきた。14年からはIoT通信サービスに参入。世界130カ国・地域でサービスを展開し自動車大手の英ジャガー・ランドローバー(JLR)や大手航空機メーカーなどを顧客に持つという。
NTTコムは17年から世界25カ国で利用できるIoT通信サービス「100円SIM」を提供している。月に利用できるデータ通信量を1メガ(メガは100万)バイトに抑える代わりに、月額100円からの低料金で利用できるサービスだ。
トランザテルのIoT通信サービスは大容量のデータを利用する際にも割安という強みがあるという。NTTコムは買収でIoT通信サービスの競争力を高め、海外事業の強化につなげる。
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