エムスリー<2413>、医療分野データベース事業の日本アルトマークを子会社化
エムスリーは、医療分野向けデータベース事業を手がける日本アルトマーク(東京都港区。売上高30億3000万円、営業利益4億7800万円、純資産40億4800万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。
日本アルトマークは1962年設立で、製薬会社など約250の医療関連企業や行政機関にメディカルデータベースに関するサービスを提供している。医療・福祉・保健など限定した企業団体の会員制による運営で、全国の医療機関に勤務する医師・薬剤師などのマスターデータを蓄積する。
日本は医療従事者専門サイト「m3.com」を運営し、27万人以上の医師会員に医学関連情報を配信している。米国、英国、フランス、中国、韓国、インドなど海外展開を進め、全世界で450万人以上の医師会員・調査パネルを持つ。日本アルトマークを傘下に取り込むことで、両社のサービスを連携させ、製薬業界向けマーケティング支援サービスの拡充につなげる。治験分野でもシナジー(相乗効果)を期待している。
取得価額は66億1000万円。取得予定日は2019年4月1日。
テクノプロ・ホールディングス<6028>、人材紹介のテクノブレーンを完全子会社化
テクノプロ・ホールディングスは、人材紹介事業のテクノブレーン(東京都品川区。売上高8億8800万円、営業利益7100万円、純資産2億9000万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。
テクノブレーンは1992年設立で、技術者に特化した人材紹介事業を主力とする。過去に蓄積した60万件以上のデータベースを活用することで、紹介人材の転職後の離職率は1%以下を維持しているという。テクノプロ・ホールディングスは同社を傘下に取り込むことで、技術分野の人材紹介事業の強化につなげる。
取得価額は非公表。取得日は2018年2月28日。
日清製粉グループ本社<2002>、豪州の製粉会社Allied Pinnacleを子会社化
日清製粉グループ本社は、豪州の製粉会社Allied Pinnacle Pty Limitedを買収すると発表した。同国の投資ファンドPacific Equity PartnersなどからAllied Pinnacle社の株式80%を取得し4月1日付で傘下に収める。買収金額は約470億円。
Allied Pinnacle社は豪州の小麦粉市場(でん粉製造用など産業用途を除く)でトップシェアを持ち、プレックス・ベーカリー関連原材料でも高い競争力を備える。直近売上高は約468億円。
日清製粉グループは2013年に隣国ニュージーランドの同業チャンピオン製粉を子会社化しており、双方の販売・物流網を活用した拡販や業務効率化などのシナジー(相乗効果)創出を目指す。
大建工業<7905>、伊藤忠商事傘下のカナダ・米の木質系建材会社2社を子会社化
大建工業は単板製造の カナダCIPA Lumber Co.Ltd.(ブリティッシュコロンビア州。売上高156億円、純資産91億1000万円)と単板積層材(LVL)製造の米PACIFIC WOODTECH CORPORATION(PWT、ワシントン州。売上高185億円、純資産45億6000万円)の株式をそれぞれ51%取得し、子会社化することを決議した。いずれも伊藤忠商事の傘下企業。
大建工業は2018年9月に海外における素材・建材事業の強化を目的に伊藤忠商事と資本業務提携。その中で、木質素材事業の拡大を重点方針に打ち出している。
伊藤忠は1968年にCIPAを合弁で設立(現在は持ち株比率100%)。さらに1998年にCIPAが製造する単板を有効活用するPWTを設立し、LVLの製造を始めた。今回、両社の製造・開発面を強化したい伊藤忠と、海外事業拡大に向けた新商材の獲得を目指す大建工業の方針が一致した。
取得価額はCIPAが109億円、PWTが約21億円。株式取得予定日は2019年4月上旬。
日本アンテナ<6930>、東芝コンシューママーケティングのアンテナ・メディア機器事業を取得
日本アンテナは東芝コンシューママーケティング(TCM、川崎市)のアンテナ・メディア機器事業を取得することを決めた。
取得するのはアンテナ、ブースター、チューナーなどの製造販売事業。当該事業の売上高は約13億4000万円。
TCMは1953年設立以来、特約店への販売やCATV(ケーブルテレビ)向けなどの分野で実績を積んできた。とくにフォローが手厚い特約店は家庭用機器のアフターサービスを担う「町の電気屋さん」として見直されている。
日本アンテナは通信・放送用アンテナ専業メーカー大手。TCMを傘下に取り込むことで、新商品の開発、既存商品の改良改造のスピ―ドアップを進めるほか、家庭用機器のアフターサービス拠点としてTCMの特約店網との協業を通じたシナジー(相乗効果)創出を期待している。
譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2019年4月1日。
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