日機装<6376>、粒子計測機器製造子会社のマイクロトラック・ベルなど内外2社を蘭社に譲渡
日機装は、粒子計測機器を製造するマイクロトラック・ベル(大阪市。売上高46億9000万円、営業利益5億1200万円)など内外子会社2社の全株式を、オランダの科学機器メーカーのVerder International B.V.に譲渡することを決議した。
譲渡するのはマイクロトラック・ベルのほか、米国でマイクロトラック粒子径分布測定などの製造を手がけるMicrotrac,INC.。日機装は両社を通じて、各種粉体計測機器を中心に事業展開しているが、今回、事業ポートフォリオ見直しの一環として、グループから切り離すことにした。
譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2019年6月中。
沖電気工業<6703>、ブラジルATM子会社のサービス事業などを米NCRに譲渡
沖電気工業は、ATM(現金自動預け払い機)を製造するブラジル子会社の金融・リテール・サービス事業を、米NCR(ジョージア州)に譲渡することを決めた。生産機能などは譲渡範囲に含まれていない。当該事業を会社分割して新会社に移管し、この新会社の全株式を譲渡する。
沖電気は2014年にブラジルのItautec社のATM事業を取得し、現地子会社「OKIブラジル」(サンパウロ州)を設立。これまで収益改善に向けて抜本的な構造改革を進めてきたが、赤字が続いており、単独での事業継続は困難と判断し、金融機関に対するサービスやサポート業務などに関する事業を譲渡する。事業譲渡後は、NCRのブラジル子会社に対してATMモジュールを供給する。
譲渡価額は非公表。譲渡予定は2019年12月。
青山商事<8219>、カジュアル衣料「アメリカンイーグル」事業を譲渡
青山商事は、衣料販売子会社のイーグルリテイリング(東京都渋谷区)を通じて展開している日本国内でのカジュアル衣料「アメリカンイーグル」事業を、米American Eagle Outfitters,Inc.(AEO)に12月31日を期限として譲渡することを決議した。
青山商事は2010年に住金物産(現日鉄物産)と共同出資(日鉄物産10%出資)でイーグルリテイリングを設立し、AEOのフランチャイジーとしてメンズ・レディースのアメリカンカジュアル衣料を販売してきた。今回、青山商事グループ内の事業戦略上の理由から、2022年2月の契約期限を待たずに当該事業をAEOに譲渡することにした。当該事業の直近売上高は122億9400万円。
三菱ケミカル、高機能樹脂加工の米社を買収
三菱ケミカルは4日、高機能樹脂の加工を手がける米アドバンスド・ポリマー・テクノロジーズ(APT、カリフォルニア州)を買収したと発表した。買収額は15億円弱とみられる。APTは半導体製造装置や航空機などに使う特殊部品の加工技術に強みを持つ。三菱ケミカルは買収で製品群を増やすほか、APTの供給網を生かして高機能樹脂の拡販を進める。
三菱ケミカルの米グループ会社を通じ、3日にAPTの全株式を取得した。APTは耐熱性や強度に優れた「エンジニアリングプラスチック(エンプラ)」と呼ぶ高機能樹脂を使った部品の製造・販売を手がける。北米やアジア地域に顧客を多く持つ。
エンプラを使った部品は次世代通信規格「5G」や、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」向けに需要拡大が見込まれている。三菱ケミカルはAPTの買収を通じ、こうした成長市場での事業拡大も目指す。
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